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Microsoftが新型タブレットPCを公開するとのウワサが流れるCES 2011。「Windows 8」を搭載したタブレットPCは,ゲーム市場にも影響をおよぼすか
北米最大規模の家電トレードーショーであるCES(Consumer Electronics Show)2011の開催が2011年1月6日に迫る中,Microsoftが新型のタブレットPCを発表するのではないかというウワサがアメリカのさまざまなメディアで取りあげられている。その1つであるNew York Times(電子版)は,CES 2011ではSamsungやDellなど複数のメーカーがデバイスを発表し,それにMicrosoftがOSなどのソフトウェアを供給するとしている。
New York Times「Microsoft to Announce New Slates Aimed at the iPad」
New York Timesの記事で興味深いのは,「Samsungのタブレットはスライド式のキーボードを搭載しており,iPadほどの大きさ。Windows 7が動いている」と,まるで誰かが実際に見てきたような,具体的な内容に踏み込まれていることだ。しかも,MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer(スティーブ・バルマー)氏が,2012年に正式リリースされるといわれる新OS,「Windows 8」を搭載したタブレットPCを紹介する可能性にも言及しており,これが事実だとすれば,かなり大きな発表になるだろう。
MicrosoftはWindows 8で,ダウンロードによるコンテンツ販売を前面に押し出してくると見られており,同OSはワードプロセッサから電卓まで,さまざまなアプリケーションをユーザーの好みに合わせてダウンロードし,使いやすく組み合わせていくという要素をフィーチャーしているとされる。
したがって,Windows 8時代にはゲームをダウンロードで購入するのが普通になり,ビジネスモデルが一気に変化していく可能性がある。また,タブレットPCが十分なスペックを持っていれば,多くのPCゲームが「携帯化」に向けて動くことにもなるだろう。
Microsoftは,2001年のCOMDEXでタブレットPCを発表し,翌年にはWindows XP Tablet PC EditionのOEM供給を開始。いくつかのハードウェアベンダーがそのOSを搭載したタブレットPCをリリースしてきたものの,市場で大きなシェアを獲得するには至らなかった。
ところが,2010年に登場したiPadが大ヒットしたことから,タブレットPCは注目を集める分野になっており,パイオニアであるMicrosoftとしては,なんとしてもこのチャンスに市場に食い込みたいところだろう。CES 2011での発表が楽しみだ。
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