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    [台北ゲームショウ#14]Arena.net開発者インタビュー 今後のGuild Warsはどうなる?
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    印刷2006/02/20 05:25

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    [台北ゲームショウ#14]Arena.net開発者インタビュー 今後のGuild Warsはどうなる?

     Taipei Game Showの会場では,既報のように「Guild Wars:2006 World Championship」(以下GWWC)が開催されていたわけだが,これだけの規模の大会ともなれば,当然メーカー側の心意気も違う。
     「きっと開発元も来ているはずだ」と探し回ってコンタクトを取って,やっと彼らArena.netの時間を少しだけもらうことができた。折しもWar Machineが劇的な逆転を見せた準決勝戦の直後で,インタビューに応じてくれたのは,開発者3名。ほんの少ししかもらえなかった時間ではあるが,現在開発中の「Guild Wars Faction2:Broken Alliance」に関する話なども聞けたので,GWプレイヤーはぜひ参考にしてほしい。(川崎政一郎/Kim Dong Wook/photo by kiki)

    4Gamer編集部(以下,4G):
     忙しい中ありがとうございます。本日はよろしくお願いします。最初に,3人が社内でどのような業務に携わっているのか教えてください。

    Mike O'Brlen氏:
     ワールドマップやスキルの調整等,ゲーム内容に関する部分を総括しています。

    Patrick Wyatt氏:
     サーバー管理やマルチプレイやストリーミングといった,ネットワークに関連する技術に携わっています。

    Jeff Strain氏:
     グラフィックやサウンド関連のディレクターを行っています。



    ■GWWCでプレイヤーが戦う手法は,Arena.netは予測済み!?
    写真左から,Mike O'Brien氏,Patrick Wyatt氏,そしてJeff Strain氏。Arena.netは開発者自身が表舞台へ出ることはあまり多くないが,いずれも凄腕揃いなのは,Guild Warsプレイヤーならみながご存知の通り
    4G:
     現在決勝大会が行われている,GWWCの手ごたえについてはいかがですか?

    Mike O'Brien氏:
     今回のGWWCのために,我々は3か月前から準備を整えてきました。なので,プレイヤーがどういった戦術を繰り出してくるか,ある程度予測できていました。しかし,時にはその予想を遙かに上回る試合もあって驚かされます。

    4G:
     先ほどの準決勝戦のことをおっしゃってます?

    Mike O'Brien氏:
     ええ。あの試合で「War Machine」が見せた逆転劇は凄いと思いました(※編注:この試合については別記事のレポートを参照)。ここは世界大会で,世界のTopが集まっている試合だし,我々に言わせれば,あの状況で勝つのは不可能に近いんですけどね(笑)。

    Patrick Wyatt氏:
     Guild Warsのアピールポイントは,スキルバランスの良さにあると思っています。今回のGWWCのようなハイレベル同士の戦いでも,一方的な展開の試合にならなくて,プレイヤーにはとても見ごたえがあるんじゃないでしょうか。

    Jeff Strain氏:
     Guild Warsの開発のとき,RPGとPvPの共存部分にもっとも苦労したんだけど,同時にもっとも気に入っている部分でもあります。PvPに特化した,こんなに大きな世界規模の大会を開催できて,本当に嬉しく思っています。



    ■Chapter2以降で目指すもの~単にキャラクターが増えていくだけではない
    4G:
     お時間もあまりないと聞いていますし,いきなり本題に入っちゃいますね。つい先頃,1月20日から23日までの間に行われた“Chapter2:Broken Alliance”の体験イベントの感触はどうでしたか?

    Mike O'Brien氏:
     あの時に社内でもっとも気をつけたのは,二つのProfessionと150のスキルが,既存のクラスの中にうまく入り込めるか,という点でした。それに関しての反応は概ね良好といったところでしょうか。あのときに得たデータを元に微調整を施し,3月24日開始予定のオープンテストに反映させます。

    4G:
     その二回目のオープンテストですが,新システムの「Faction Battle」が目玉となりそうだと思ってるんですが,これについて詳しく教えて下さい。

    Mike O'Brien氏:
     いいですよ。まずこれは基本的に,プレイヤーがアライアンス(同盟)に所属して,対人戦を行うというシステムです。ご存じかと思いますがChapter2で導入される大陸には,二つの勢力(Faction)がせめぎ合っているというバックグラウンドストーリーがあります。そしてプレイヤーは,アライアンス単位でどちらかのFactionに肩入れするのを選べるのです。

    4G:
     つまり,アライアンスというのはギルドの集合体だと考えてよいのですか?

    Mike O'Brien氏:
     ええ,そう考えてもらっても問題ないと思います。

    4G:
     勝敗の行方は,ゲーム内のどの部分に影響するんですか?

    Mike O'Brien氏:
     Faction Battleの結果に応じて大陸内の区域を占領できるようになり,それらはマップ上で確認できます。そして占領した地域では,ユニークアイテムや特別なミッションといった,ボーナス要素を得られるメリットがあります。すべてのプレイヤーではなく,エリアを占領したFactionに所属している人のみ,というのが特徴的です。

    4G:
     なるほど。明確なメリットがあるんですね。Faction BattleはChapter2のメインコンテンツの一つなんだと再認識できました。ちなみにアライアンスを組むための条件は,どんな感じになっていますか?

    Mike O'Brien氏:
     アライアンスへの参加は,ギルド単位で行います。Chapter2はコミュニティ面の強化をコンセプトとして掲げており,Faction Battleもそれらの中の一つというわけです。Faction Battleを通じて,所属ギルドと参加メンバーの両方が強化できるシステムにしたいと考えています。

    4G:
     なるほど。つまりこれまでよりも大規模な戦いになっていくんですね。しかし,ギルドという単位の上に,さらにアライアンスという単位を設けたということは,もしかしてどんどん大人数でのコンテンツも追加されていくということですよね。

    Mike O'Brien氏:
     そうなりますね。

    4G:
     Guild Warsって少人数でも遊べるのがコンセプトだと思っていただけに,Chapter2でのプレイスタイルの広がりは非常に興味深いです。もしや,さらに進んでアライアンス単位で行うミッションやPvP,RAIDのようなものまで想定しているんですか?

    Mike O'Brien氏:
     さあ,どうでしょうねえ(笑)。あとのお楽しみということにさせてください。



    ■今後は,より「ギルド」というコミュニティに特化させていく
    4G:
     では違う側面からの話にします。規模の話ですが,現在のギルドバトルの条件である,8名という部分を緩和する可能性はありませんか? 例えば4名や6名といった単位であれば,ライト寄りのプレイヤーや,仮にメンバー8名が集まらない状態でも,よりギルド活動を行いやすくなると思うのですが。

    Patrick Wyatt氏:
     そうしたほうがいいと思いますか?

    4G:
     分かりません。でも少なくとも日本においては小さいギルドがたくさんあるという状況なので,そういうギルドでも参加できやすくていいな,と思いまして。

    Patrick Wyatt氏:
     なるほど。その点に関しては悩んだんですが,ギルドバトルの仕様はしばらくこのままで行こうと考えています。その代わり,ライト層向けとして別タイプの対人戦モードを導入することで対処しました。先日のバージョンアップで対人戦向けのチュートリアルエリアを導入したんですが,あれを一通りクリアする頃には,ギルドバトルにデビューするだけの実力が付いているはずですよ。AIも結構手強く作ってありますし。




    Jeff Strain氏:
     ギルドバトルは,ある程度のハードルを設けながらも,仲間とともにチームビルドを練り上げるのが面白さの肝だと思っています。しかしギルドバトル以外にも対人戦システムは用意されているし,そこは好みで選べばいいのではないでしょうか。

    4G:
     欧米では大きく成功している本作ですが,NCsoftの本国である韓国ではいま一つの結果ですよね。また純粋に,PvPをメインとするゲームなので初心者のハードルも高いと思います。それらの新しい要素も,より裾野を広げるための施策だと思ってよいですか?

    Mike O'Brien氏:
     そうですね。さらなるプレイヤー層の拡大のために,今後はライトゲーマーである層にも受け入れられやすい方向性を目指していくことになると思います。

    Patrick Wyatt氏:
     Guild Warsは,本質的に今までのオンラインRPGとは違う作品です。今後は,すべてのプレイヤーがどこかしらのギルドに自然と入るような,そんな作品にしたいと思っています。

    4G:
     それは相当厳しい課題ではないですか?

    Patrick Wyatt氏:
     そうかもしれませんね。だからこそ目指す価値があるのです。例えばRPGとPvPを一通り体験して,なおかつギルドに入っていないと次のエリアに進めないとか,そういう極端な施策もありではないかと思っています。大事なことは,それをいかにうまくシステム内に取り込んで,プレイヤーに違和感を与えないか,ということです。

    4G:
     しかし,ライト層にも受け入れられやすいという要素とその要素は,両立するのが難しそうに思えます。

    Mike O'Brien氏:
     チャレンジする価値がありそうでしょ?(笑)

    4G:
     確かに先ほどおっしゃっていた「名もなき島」のチュートリアル部分など,すごく良くできてますよね。その第一歩として,最たるものなのかもしれませんね。あのオリエンタルテイストに関してはアジアを狙ってのことですか?

    Jeff Strain氏:
     現在Guild Warsは,8種類の言語,そして12前後の国でサービスを行っていて,これは今後も増えてくることになるはずです。なので,今後も続くであろう「Chapter」という拡張パックの単位で,グラフィック面に変化を入れると面白いかなと思ったのが始まりです。Chapter2はオリエンタルテイストだけど,もしかするとChapter3はヨーロッパのイメージを取り入れるかもしれないですし。もちろんオリエンタル要素によって,アジアの区域でさらに成功してほしいとは思いますけどね!(笑)

    4G:
     そうですね(笑)。私も一人のGWが好きなコアプレイヤーとして,それを切に願っています。今日はありがとうございました。

    • 関連タイトル:

      ギルド ウォーズ

    • 関連タイトル:

      ギルド ウォーズ Campaign2 戦乱の章

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