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[E3 2006#077]Turbineブースで「The Lord of the Rings Online」の今を確認
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印刷2006/05/13 15:06

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[E3 2006#077]Turbineブースで「The Lord of the Rings Online」の今を確認

 Turbineブースでは,指輪物語ベースのMMORPG「The Lord of the Rings Online: Shadows of Angmar」(以下,LotRO)と,D&DベースのオンラインRPG「Dungeons & Dragons Online: Stormreach」の2作品がプレイアブル出展されていた。ここでは,βテストのレジスト期間を目前に控えたLotROにスポットを当て,その作品概要を紹介していこう。



LotROのリードデザイナー,Nikolaus Davidson氏
 LotROは,ファンタジーファンならば誰もが知っているといっても過言ではない,J.R.R.トールキンの小説「The Load of the Rings」(邦題 指輪物語)の世界観をベースとしたMMORPGである。開発自体はかなり以前から行われており,E3 2005でも(一応)プレイアブル出展されていたので,ご存じの読者も多いことだろう。
 とはいえ,「指輪物語ベースのMMORPG」ということ以外には,突出した特徴が見受けられなかったため,作品そのものの概要に関しては,なかなか把握しづらかった経緯がある。今回Turbineブースで,同作のリードデザイナーを務めるNikolaus Davidson氏に話を聞く機会が得られたので,氏のコメントを織り交ぜつつ,LotROの特徴を解説していこう。



 ファンタジーファンがまず気になるのは,ベースとなる原作が小説版なのか,それとも映画版なのかという点だろう。自ら大の指輪物語ファンだと語るDavidson氏によると,「LotROの世界観は,基本的に小説版をベースにしています。映画版がいけないというわけではないのですが,奥深いトールキンの世界観を再現するなら,やはり原典に当たるのが本筋でしょう」とのこと。熱心な指輪物語ファンにとっては,実に頼もしいコメントである。とはいえ,キャラクターのモデリングや小道具などのデザインを見る限り,映画版のイメージからも多少は影響を受けているように思える。映画版をきっかけに指輪物語ファンになった人は,そのへんに注目してみるとより楽しめるはずだ。



 また,ゲーム内で展開されるストーリーに関して,氏は「LotROでは,原作小説でお馴染みの“Prancing Pony”や“Rivendell”といったロケーションが,当然のことながら多数存在します。プレイヤーは,リアルなトールキンワールドを舞台に,悪のサウロン卿とその手下どもと戦うことになります。ガンダルフやナズグルといった有名なキャラクターも豊富に登場し,それらはクエストにも関わってきます」とコメントしている。MMORPGというジャンルであるだけに,ゲーム内で「旅の仲間達」の冒険が進行/完結するようなことはないだろうが,クエストやメインストーリーの内容には,かなり期待が持てそうだ。

 なお本作には,四つの種族七つのクラスが用意されているとのこと。種族に関しては,ヒューマン,エルフ,ドワーフ,ホビットが存在するが,クラスについての説明はなかった。原作の世界観を鑑みると,戦士,魔法使い,野伏,騎士あたりは,ほぼ確定と考えていいかもしれない。




 画面写真を見れば分かるように,LotROは,グラフィックスに関してもなかなかのクオリティを誇っている。グラフィックスエンジンについてDavidson氏に訪ねてみると,「本作のグラフィックスエンジンは,完全自社製です。内部では“TurbineEngine”と呼んでいるのですが,オブジェクトの質感や背景処理などに関しては,かなりのパワーを発揮しますよ」と語ってくれた。確かに,水面や金属の表現は,掛け値なしに美しいといえるレベルだし,広大な世界をシームレスに冒険できる割には,軽快なフィールド移動が確認できたのも好感触だ。
 指輪物語ベースであることだけに目がいってしまいがちだったLotROだが,ちょっと調べてみただけで,そのMMORPGとしての実力の高さがかいま見えてきた。2006年夏,海外でβテストが開始される予定の本作だが,正式サービスまでに,一体どれだけ充実度を高めることができるか。日本展開の行方とともに,今後の動向からは目が離せそうにない。(大路政志)

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