ニュース
待望の新拡張「Apocrypha」を実装! より分かりやすくなった「EVE Online」をビギナー向けに紹介
なお,よくいわれることだが,EVE Onlineは非常に独特かつ複雑なゲームで,遊び方を理解するためにはかなり時間がかかる。本稿ではアップデート情報だけでなく,EVE Onlineの基礎情報も織り交ぜて紹介するので,EVE Onlineを未プレイの人にもぜひ読んでもらいたい。
公式サイトで公開されたApocryphaの壁紙。おそらく背後のウネウネがワームホールだ |
「ワームホール」がEVE Onlineの世界に出現
ワームホールは不安定なので,さまざまな場所に現れたり消えたりする。また,ワームホールの先にある未知の宇宙は,いわゆるギルド的なコープやアライアンスの領土にはできない。つまりゲーム内コンテンツとして,領土争いの対象となる場所が増えたのではなく,仲間と一緒に出掛けて,PvE寄りの遊びを楽しむところができたのである。
・新たな「NPC勢力」と「NPC用AI」
ワームホールの先にある未知の宇宙でプレイヤー達が出会うのは,「Sleeper」と呼ばれる,新たなNPC敵勢力だ。Sleeperは,お互い回復しあったり,戦闘の状況に合わせてターゲットを変更したりと,複雑な戦い方をしてくるなど,これまでのNPCとは異なる新開発のAIで制御されている。したがって,今まで通用したNPCとの戦い方はあまり役に立たない。Sleeperとの戦いではPvPに近い戦術が必要になるだろう。
・「Tech3(技術レベル3)」の導入
ついに「Tech3」の技術が導入された! といってもなんのことか分からない人が多いと思うのでTech(技術レベル)について説明しよう。
EVE Onlineの世界には途方もない数のアイテムが存在する。船もアイテムだし,船につける武器やミサイル,弾薬,各種装備品もすべてアイテムだ。そして大雑把に説明すると,EVE Onlineに登場するアイテムは「一般品」と「高級品」の2種類に分けられる。「一般品」にあたるのが「Tech1」のアイテム,「高級品」にあたるのが「Tech2」のアイテムだ。Tech2アイテムは,Tech1アイテムよりも性能がいいが,使用するためには高度なスキルが必要で,値段もかなり高い。
Tech3で作れるアイテムは,拡張導入の時点では,新たに追加された「ストラテジッククルーザー」というタイプの宇宙船と,そのパーツだけだ。ストラテジッククルーザーは,好みの“モジュール”を組み合わせることで,外観と性能をカスタマイズできる。これは,いままでの宇宙船にはない特徴だ。また,ストラテジッククルーザーを操るには,専用スキルの習得が必要だが,その習得難度はTech2のものよりも簡単である。
つまり,「Tech1=一般品,Tech2=高級品」というアイテムの価値に変更はなく,組み立て可能な新しいクルーザー,それを作る特殊な方法と,操縦するためのスキルが追加されたのである。Tech3などというと,いかにもTech2の上を行くものに思えるが,まったく別物なのだ。少々分かりづらいネーミングかもしれない。
ちなみに,Tech3用の設計図と材料は,ワームホールの向こう側で獲得できる。つまり,新しい世界からもたらされた“新技術”という設定なのだ。
これがTech3のストラテジッククルーザーだ |
・「新規プレイヤー用コンテンツ」の見直し
最初のミッションに,後述する新機能「スキルキュー」の説明が追加され,ごく基本的なスキルを習得するためのスキルブックを段階的にもらえるようになった。EVE Onlineのほぼすべての初心者プレイヤーが陥った「目的地が分からない問題」は,ミッションの目的地が明示されるようになったので,解消したといえるだろう。
チュートリアル終了後に始まるミッションは,今まではキャラメイク時に決めた専門分野に関連するミッションが自動的に届けられ,専門以外のミッションを受ける場合は,インターネットなどで情報を調べて,NPCを探しにいかなければならなかった。だがアップデートにより,Industry(工業,アイテム生産),Business(商業,アイテム売買),Military(軍事,戦闘)各分野の仕事をくれる三人のエージェントの所在地が表示されるようになったのだ。これで,専門以外のミッションを簡単に受けられる。
三人のエージェント |
・「Epic Mission Arc」の追加
Epic Mission Arcは,比較的初期から楽しめる大がかりな連続ミッションで,四大帝国を巡る旅へとプレイヤーを導く構成になっている。各ミッションをクリアしていくほど報酬がよくなっていき,最終的には,どの勢力に加担して戦うかという決断が迫られるのだ。
・便利な「スキルキュー」が利用可能に
・「シップフィッティングパネル」を刷新
上記以外には,UIのセッティングのエクスポートができるようになったり,ゲーム内のアートやエフェクトが改良されたり,サウンドエンジンが新しいものになったりといった,細かなアップグレードが行われている。
さらにゲーム内でロシア語のサポートが始まった。実は同じタイミングで日本語も試験的に導入される予定だったが,残念ながら今回は見送られた。だがそう遠くないうちに,ゲーム内のテキストが日本語で読めるようになるだろう。
本作に対する世界的な評価は非常に高く,筆者自身もEVE Onlineにはとても興味を持っている。個人的には,「時間さえあればどっぷりのめり込んでプレイしたい」と感じるオンラインゲームは,「World of Warcraft」とEVE Onlineだけだ。
さらに言えば,コンテンツ消費型のMMORPGであるWoWには,「もうそれほど新しい展開は期待できないかな」と思っているが,その一方で,EVE Onlineに対しては,「いつかEVEを手本にして作られた作品が増え,“EVE系MMO”という言葉が生まれるのではないか」と考えており,高い可能性や将来性を感じているのだ。
「EVE Online」公式サイト
- 関連タイトル:
EVE Online
- 関連タイトル:
EVE Online
- この記事のURL:
Copyright (C) CCP 1997-2017
Copyright(C)CCP 1997-2017
- Eve (Gollancz)
- 価格:¥61,900円
- 本
- 発売日:1970/01/01
- The Art of Eve
- 価格:¥28,174円
- 本
- 発売日:1970/01/01
- EVE ONLINE(R) ゲームタイムカード 50
- 価格:¥3,520円
- Software
- 発売日:2008/07/18