Online Game & Community Service conference 2008(OGC 2008)
このイベントは,BBAが昨年まで開催してきた「Asia Online Game Conference」(AOGC)の後継に当たり,オンラインゲームとその周辺をテーマとしたセッションが多数開講されるのだが,名前と開催期間の変更に応じてか,今年は必ずしもオンラインゲームに限らず,広くWebコミュニティサービスを題材にした催しとなった。その象徴といえるのが,コーエー 代表取締役 執行役員 社長 COO 松原健二氏と並んで,「ニコニコ動画」を運営するニワンゴの代表取締役社長 杉本誠司氏が基調講演を担当したことだろう。
ただし,オンラインゲームの運営はいまさら言うまでもなく一種のコミュニティ運営でもあり,また,例えば「ニコニコ動画」のサービスが,UCC(User Create Contents)の話題としてゲームにも絡んでくるのは必然だ。今後オンライン対応タイトルの整備を進めるコンシューマゲームプラットフォーム関連の講演も含め,PCオンラインゲームの関係者に向けられたカンファレンスとしては,異色ながら有用なラインナップになっていた。
そんなOGC 2008のメディアパートナーとして,4Gamerでは個々の講演を担当する講師の方々へのインタビューと,講演のレポートをお届けした。下に並ぶ講演/インタビューのうち,まだお読みいただいてないものがあったら,ぜひ開いてみてほしい。
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「初音ミク」や「Perfume」はなぜブレイクしたのか。UCCやCGMについて語られた「OGCシンポジウム」
7月22日,東京都は文京区にある東京大学にて,UCC(User Created Contents)やCGM(Consumer Generated Media)を議題にした講演会「OGCシンポジウム」が開催された。会場では,「初音ミク」を世に送り出したクリプトン・フューチャー・メディアの佐々木 渉氏や,ウゴウゴルーガなどのTV番組制作で知られる福原伸治氏などが登壇。UCCやCGMについての活発な議論が行われた。
「日本のオンラインゲーム市場は失敗した」――ソウル中央大学ウィ教授が語る,オンラインゲームの危機
「これからはオンラインゲーム!」と騒がれたのも,今は昔。昨今,オンラインゲーム業界の停滞感についての議論が盛んになりつつある。そんななか4Gamerでは,韓国のソウル中央大学の教授 魏 晶玄(ウィ・ジョンヒン)氏にインタビューを行った。「日本のオンラインゲーム産業は失敗した」と語るウィ氏。ゲームのみならず,教育,法律,ビジネス全般にまで話が及んだ,ウィ氏との会話をお届けしよう。
[OGC2008#15]「いい歳してゲームやって楽しいですか?」「楽しいです」そんなノリで大盛況の当世コンテンツ談義
OGC 2008のオーラスは,「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」のひろゆき氏,日本技芸の濱野智史氏,IGDA Japanの新 清士氏,そしてコンテンツ行政通の境 真良氏が打ち揃ってのフリートークセッション。意外なボケと鋭いツッコミに彩られつつも,「ニコニコの次は何か?」すら模索する,油断できない談論風発ぶりだった。
[OGC2008#14]アンラボによるハッキングとオンラインゲームセキュリティへの対応法
このところなにかと話題になることの多いオンラインゲームでのハッキング問題。オンラインゲームでは,アカウントハックをはじめ,チートツールやBOTなどさまざまな問題への確実な対応が求められている。アンラボの講演では,本場韓国の技術を使ったセキュリティソリューションが紹介された。
[OGC2008#13]教育ツールとしての仮想世界。ソウル中央大学ウィ教授のSecond Lifeを使った授業とは
本カンファレンスではお馴染み,オンラインゲーム産業研究の第一人者であるソウル中央大学教授 魏 晶玄(ウィ・ジョヒン)氏が,今年も講演を行った。今回の講演テーマは,「Second Lifeの限界と今後のビジネスモデル戦略」というもの。実際の大学の授業でSecond Lifeを活用してみたという実験をベースに,Second Lifeの可能性や限界が語られた。
[OGC2008#12]バーチャルワールド「ViZiMO」今後の展開
OGC 2008で,「3Dゲームが作れるSNS」として独自の道を進む「ViZiMO」の講演が行われた。内容のほとんどはサービス概要の説明となっていたのだが,今後の予定などについて新しい情報も出てきたので,ViZiMOの今後の展開について簡単に紹介しておきたい。
[OGC2008#11]「PLAYSTATION Home」日本での展開はどうなる
ソニー・コンピュータエンタテインメントが,PLAYSTATION 3用のサービスとして発表している「PLAYSTATION Home」。Second Lifeのようなバーチャルワールドとして扱われることが多いのだが,その本質は少し違ったところにあるようだ。ゲームとゲームをつないでいくHomeの概要を紹介してみよう。
[OGC2008#10]お金をかければよいわけではない? その道のプロに聞く,オンラインゲームの不正アクセス対策
OGC 2008で講演するセキュリティソリューション会社パーソナルの代表取締役 天野浩明氏は,オンラインゲームの不正アクセス対策について,知る人ぞ知る専門家だ。その彼へのインタビューは,不正アクセスの真の被害者は誰かという部分をめぐって,なかなか面白い話になった。
[OGC2008#09]リミックス作品の創作性と経済効果がカギか。ニワンゴ社長 杉本誠司氏が語る「ニコニコ動画」
3月14日の「OGC 2008」基調講演では,ニワンゴ 代表取締役社長 杉本誠司氏が「ニコニコ動画」について語る。去る3月5日に行われた発表会の内容を受け,今年9月末までに単月黒字化を目指すといった直近の方針を披露する点もさることながら,ヒットの秘密を含めた「ニコニコ動画」の自己認識が聴けるという。そのプレビュー版となるインタビューをお届けしよう。
[OGC2008#08]ゲームポット植田氏,JOGA推奨の不正対策ソリューションや,Webメディアと異なるゲーム内広告の可能性を語る
「Online Game & Community Service conference 2008」(OGC 2008)では,日本オンラインゲーム協会(JOGA)が,独自の統計調査に基づいてオンラインゲーム業界の現状を語るとともに,JOGAの取り組みについて説明する。新規参入が相次いだ2007年の日本オンラインゲーム業界は,どのように総括されるのか? ゲームポット植田氏の,いささか辛口な所感をご確認いただきたい。
[OGC2008#07]ソフトウェアプラットフォームとしての「ViZiMO」の展開
OGCは,AOGCから名称の変更とともに,コミュニティサービスに傾いた内容になりつつある。Second Lifeと類似のバーチャルワールドが乱立しつつある中で,独自の位置を占めているのがViZiMOである。SNSと3Dオーサリングツール,物理エンジンなど組み合わせ,クリエイター指向のサービスが模索されている。ViZiMOの基本的な方針と今後の展開について話を聞いてみた。
[OGC2008#06]SGラボの前田徹哉氏に聞く,シリアスゲームの定義
近年,欧米を中心にしてゲームという新しいメディアを娯楽以外の用途にも活用しようという活動,いわゆる「シリアスゲーム」についての研究/議論が活発になっている。今回4Gamerでは,日本で唯一かもしれないシリアスゲーム専門会社,SGラボ代表取締役の前田徹哉氏にインタビューを行った。シリアスゲームとは? という根本部分の話から,今後の可能性の話など,いろいろな論点についての話題が飛び出した。
[OGC2008#05]中学校や高校にゲーム部を作る? 電通スポーツ事業局の平方 彰氏が語るe-Sportsのあるべき姿とは
2007年6月に発足されたJESPA(日本e-Sports協会)は,国内におけるe-Sportsの普及/発展を目指す,e-Sports団体(現状は設立準備委員会という段階)。4Gamerでは,そんなJESPAの委員長補佐である電通の平方 彰氏にインタビューを行った。電通で20年にわたって既存のスポーツ産業に携わってきたという平方氏。そんな氏の視点で捉えるe-Sportsとは?
[OGC2008]BBAが聴講モニター10名を無料でOGC 2008に招待
当サイトで順次プレビュー記事を掲載している「Online Game & Community service conference 2008」(OGC 2008)に関して,主催者であるブロードバンド推進協議会(BBA)では無料モニター聴講者の募集を開始した。ゲームとコミュニティビジネスをめぐる話題に興味のある人は,ぜひ応募してみてほしい。
[OGC2008#04]「ニコニコ動画は2007年最大ヒットのオンラインゲーム」ネット社会学の若手論客,濱野智史氏にネットコミュニティについて聞いてみた
「ニコニコ動画」を運営するニワンゴや,その設立メンバーの一人で,「2ちゃんねる」の管理人としても有名なひろゆき氏ら,ゲーム業界以外の人の講演に関心が集まっているOGC 2008。そんななか4Gamerでは,ニコニコ動画に注目する若手研究者,濱野智史氏に現時点での見解をいろいろ突っ込んで聞いてみた。開口一番,「ニコニコ動画はオンラインゲームだと思う」と言い放った濱野氏の真意とは?
[OGC2008#03]「2ちゃんねる」と「ニコニコ動画」のひろゆき氏が語る,ゲーム・コミュニティ・文化
3月14日に開催されるカンファレンスイベント「OGC 2008」のプレビュー版,今回は「ニコニコ動画」をサービスするニワンゴの,設立者の一人でもあるひろゆき氏に,好きなPCゲームの話,「2ちゃんねる」での経験を踏まえた独自のコミュニティ論,「ニコニコ動画」で目指すところなどを語ってもらった。刺激的かつ示唆に富んだ話題をお楽しみいただきたい。
[OGC2008#02]近未来社会の枠組みとインフラを構想する対談「『スノウ・クラッシュ』から『電脳コイル』へ」
3月14日に開催されるOGC 2008には,即物的なオンラインゲーム市場の課題ばかりでなく,ネットワーク技術が拓く可能性など,より広い視野のセッションも設けられる。その一つが,NHKのアニメ「電脳コイル」で描き出された,街じゅうに仮想世界が重ね合わせられた近未来社会の,実現可能性や課題を考えてみるというものだ。これについての話題をお届けしよう。
[OGC2008#01]日本のオンラインゲーム市場規模は予測の3分の1以下。ダウンロードサービス会社CDNetworksがゲームのPRを支援する理由
オンラインゲームサービスのためのダウンロード回線を提供する,専門的なCDNサービス会社であるシーディーネットワークス・ジャパンが,このほどオンラインゲーム専門のPR番組「ネットゲッチャ」のストリーミング放送を開始した。3月14日のOGC 2008で,これについて講演予定のゲーム支援事業部・部長 久保田克彦氏に,その狙いと背景を聞いてみた。