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20周年を迎えた韓国最大級のゲームショウが今年も開幕。アニメ系グラフィックスの新作が多いような……?[G-STAR 2024]
G-STARは今年で20周年という節目を迎えた。遡ること2005年といえば,韓国産のMMORPGが盛り上がっていた時代。日本でも韓国からやってきたさまざまなMMORPGがサービスされていた頃で,年季の入った4Gamer読者なら懐かしい記憶として思い出せるのではないだろうか。具体的にタイトルとしては,日本では2005年に「マビノギ」のサービスが始まっている。ちなみに,多くのゲーマーが韓国MMORPGにのめり込むきっかけになったであろう「ラグナロクオンライン」は2002年なので,もうちょっと古い。
時が経つのは早いもので,筆者も現地での「G-STARは初めてですか?」の社交辞令に「いえ,両手で数えられないぐらい……」と答えるようになってしまったが,とにかくG-STARは,韓国ゲーム業界において長い歴史を持つ大規模イベントである。
そんなアニバーサリーイヤーなG-STARのメインスポンサーが,こちらも30周年という節目を迎えたNexonで,巨大ブースを大々的に出展している。どのぐらい巨大かと言われると,どうやってもカメラに収まりきらないほどにでかい。「アラド戦記」IPの「The First Berserker: Khazan」や「Project OVERKILL」を中心に,ものすごい台数のプレイアブル出展を行っている。
ほかにも,入口近くにはWebzenやGRAVITY,外周にはNetmarbleやKRAFTON,Lionheart Studio,Pearl Abyss,別ホールにはHYBE IMなど,韓国メーカーの巨大ブースがズラリと並ぶ。今年はNCSOFTが出展していないのが残念だが,それでも20周年にふさわしい陣容だ。
一方で,昨年数多く出展していた中国メーカーは,今年はかなり控えめな様子。大きいところでは,昨年,一昨年とものすごい数の来場者を集めていたHoYoverseが出展していない。これがコスプレイヤーにも影響を与えているのか,ここ2年,視界に入れないほうが難しいほど大勢いたHoYoverse作品のコスプレイヤーが,今年はかなり少ない(それでも,コスプレしている人の割合としては非常に高いのだが)。
タイトルの傾向としては,「アニメ系のグラフィックスがやけに多くない?」という印象を受ける。操作方法から「原神」の影響を受けたであろうタイトルもちらほら見られ,同作のヒット後に開発されたタイトルが顔を見せ始めたといったタイミングなのかもしれない。
メインホールに入ってすぐのWebzenは,「Terbis」で日本語ボーカルのPVを大画面で流しているし,そこから奥に行くとLionheart Studioがこれまた大画面で「PROJECT C」の日本語PVを流しており,アニメ系+日本語の組み合わせに遭遇する機会も多い。そのため会場を回っていると,出展メーカーは実に韓国のゲームショウらしいのに,韓国っぽくない印象も受けるという,ちょっと面白いことになっている。
流行という意味では,インディーゲーム関連のブースも年々,巨大化傾向にある。とくに今年は「POWERED BY Steam」ということもあり,Steam向けのインディータイトルが多く出展されていて,韓国でも注目度が上がっている様子が見て取れる。
ちなみにこのコーナーは,なぜか同人グッズの販売ブースと一体化していて,なかなかにカオスだ。いや,インディーと言えばインディーだけれども。
ゲームカンファレンス「G-CON 2024」も併催されており,コーエーテクモゲームスのシブサワ・コウこと襟川陽一氏や,スクウェア・エニックスの北瀬佳範氏,Cygamesの福原哲也氏,ポケットペアの溝部拓郎氏など,日本からの登壇者も多く見受けられた。
取材陣としては,イベントホールやインタビューだけでなく,講演も見逃せないのでだいぶ忙しいが,それだけG-STARが巨大なイベントになったということでもある。4Gamerでは,今年も現地からさまざまな記事をお届けしていく予定なので,楽しみにしていてほしい。
4Gamer「G-STAR 2024」記事一覧
「G-STAR 2024」公式サイト
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