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3大キャリアとメルカリの担当者が語る「“web3ウォレットライセンス”が牽引する暗号資産口座1000万超時代のweb3」[WebX]
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印刷2024/08/29 14:46

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3大キャリアとメルカリの担当者が語る「“web3ウォレットライセンス”が牽引する暗号資産口座1000万超時代のweb3」[WebX]

 Web3カンファレンス「WebX 2024」の初日(2024年8月28日),「“web3ウォレットライセンス”が牽引する暗号資産口座1000万超時代のweb3」と題したセッションが行われた。

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 登壇者は,JCBA/JVCEA 専務理事の幸 政司氏,NTT Digital 取締役 CISO サービス開発部 Managing Directorの遠藤英輔氏,KDDI 事業創造本部 Web3推進部 部長の館林俊平氏,ソフトバンク プロダクト技術本部 技術企画開発統括部 Web3技術企画室 室長の坂口卓也氏,メルコイン 代表取締役CEOの中村奎太氏だ。
 モデレーターはHashPort 代表取締役CEOの吉田世博氏が務めた。

 イベント冒頭では吉田氏から,2024年4月に暗号資産交換業の口座数が1000万口座を突破し,日本でもWeb3が浸透しつつあると現状が説明された。一方,NFTゲームやDeFiなどの新領域にアクセスするためのチャネルはまだ発展途上ではないかと指摘し,今回は「大手プラットフォーマーから見たWeb3のマスアダプション」に焦点が当てられることに。

 また,業界団体で活動する幸氏は,当局と連携して仲介業ライセンスの制度化を進めていることを明かした。

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 最初のテーマは「各プラットフォーマーの戦略」。NTT Digitalの遠藤氏はマスアダプションを進めるために「安心安全で使いやすいウォレット」に取り組んでおり,2024年3月に「scramberry WALLET」をリリースし,2024年9月から法人向けのAPIサービスも開始するという。

 また,今後はNFTによってデータの所有権がプラットフォーマーからユーザーに移行すると考えており,ユーザーのデータを起点として企業間で連携するプロジェクト「web3 Jam」を進めているそうだ。

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 KDDIの館林氏は,もともとスタートアップへの投資に10年ほど取り組んでおり,XRやメタバースをきっかけとしてWeb3にも進出したと語った。同社は2023年3月からウォレットとマーケットプレイスを提供しており,日本円での決済に対応していることが特徴だという。

 これまでもNFTの流通をサポートする活動などをしていたが,今後は「αU market」の一部を開放し,企業やクリエイターによるNFTの流通をさらに支援していきたいと抱負を述べた。

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 ソフトバンクの坂口氏は,まだ紹介できるプロダクトを持っていないとしつつ,Web3研究や社内人材の育成を進めていると説明する。

 2016年には研究開発の一環として「国際募金の見える化」に取り組み,2023年にはゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」に参画した。

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 メルコインの中村氏は,メルカリでブロックチェーンの研究開発を進めており,グループ会社としてメルコインを立ち上げたそうだ。

 メルカリではビットコインとイーサリアムの取引所をライトユーザー向けに展開し,メルコインの口座数は2024年5月に220万口座を突破した。直近1年間の日本における暗号資産口座開設数ではトップとなる。

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 ここで吉田氏が,メルカリにより国内の暗号資産口座数が1000万件を突破したが,「3大キャリアの力を合わせれば,日本の全人口をカバーできるのではないか」と述べ,同業他社に戦略を聞いてみるよう促した。

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 最初は,坂口氏が「dポイントとの連携」について質問した。遠藤氏は「ポイントは心理的なハードルを下げる重要なツール」だとし,「既存の慣れ親しんだサービスを連続的にWeb3の世界で使うことが重要」だと回答する。これはdポイントに限らず,各社のポイントやアカウントにも言えることだという。
 また,同じ話題を振られた館林氏もこれに同意し,現金を暗号資産に変えるよりも,ポイントからシームレスに交換できるほうがハードルが低いので,ポイントとの連携は進めていきたいと答えた。

 中村氏は「3大キャリアはお互いを競合として捉えているのか,それともWeb3において協力する可能性があるのか」と尋ねる。これに対して坂口氏は「HashPortをはじめ,いろいろな企業とのコラボレーションを検討している」と応じ,キャリア間の協力については言及を避けた。

 館林氏は「メルコインの口座のビットコインは使われているのか,それとも保有されているのか」と中村氏に尋ね,中村氏は「どちらもある」と答える。そのうえで「思ったよりも使われていた」ことをきっかけとし,メルカリは2024年2月にマーケットプレイスでのビットコイン決済に対応したとのこと。ユーザーは昨今,ポイントや売上金と同じような感覚でビットコインを使用しているようだ。
 続けて遠藤氏が「KYC(Know Your Customer,本人確認)の領域でキャリアが足並みをそろえられるか」と尋ねると,館林氏が「KYCは重要だと思っていて,機能をそろえられるならぜひやりたい」と応じた。

 セッションの最後には,幸氏が「業界団体としては安心して利用できる環境作りや,税制改正などに取り組んでいく。3大キャリアやメルカリの参入には,業界としても国としても期待している」と総括して,この場を締めくくった。

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