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韓国最大のゲームショー「G-STAR 2023」に出展されるゲームが続々と公開。日本の開発者も多数講演
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印刷2023/10/23 08:00

業界動向

韓国最大のゲームショー「G-STAR 2023」に出展されるゲームが続々と公開。日本の開発者も多数講演

下記の記事は,GAMEVU(→リンク)に掲載された記事を,許可を得て翻訳したものです。可能な限りオリジナルのまま翻訳することに注力していますが,一部,画面写真などを変更したり,文化的な背景などで理解されづらいものについては日本向けに表現を変えたりしている箇所があります。(→元記事

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 韓国最大のゲームショウ「G-STAR 2023」は,11月16日から4日間にわたって釜山のBEXCOで開催される。BTC館2386ブース,BTB館864ブースなど,合計3250ブースという規模だ。最大規模だった2019年の3208ブースを超え,過去最大のブース数を記録する見通しだ。

「G-STAR 2023」公式サイト



G-STARで,変化する韓国のゲームトレンドを確認する


 今回のG-STAR BTCブースは,変化する韓国ゲーム界のトレンドを一目で分かるようになるだろう。ここしばらくの間,韓国のゲーム市場はモバイルゲームとMMORPGジャンルを中心に発展してきた。ほんの数年前まで,G-STARに出品されていた新作は,モバイルプラットフォームとRPGジャンルが大半だったのだ。

 しかし,少し前からプラットフォームとジャンルの多様化が始まり,真の楽しさを追求する多様な試みが増えてきている。代表的なものとしては,NexonのサブブランドであるMintrocket(ミントロケット)の海洋アドベンチャーゲームデイヴ・ザ・ダイバー(DAVE THE DIVER),ソウルライクアクションRPG「Lies of P」などが挙げられる。
 「デイヴ・ザ・ダイバー」(DAVE THE DIVER)は,Steamのレビューで購入者の97%が良い評価を下して「圧倒的に好評 」を記録し,Metacriticにおいても90点を獲得した。一方「Lies of P」も,Metacriticスコア80点を獲得し,Steamレビューでは購入者の89%が良い評価を下し「非常に好評」を記録している。

「Lies of P」PC / Mac / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One
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 G-STARに出展する新作も,そのような傾向を示し始めている。BTC館の各ブースを見ると,モバイルゲームでもPC版を同時に出したり,PCはもちろんPlayStation 5やNintendo Switchなどのクロスプラットフォームで開発したり,そういう作品が中心となっているのだ。

 出展ジャンルも多様化している。依然としてRPGは大きな割合を占めているが,シューティングや乱闘対戦アクション,MMORTS,インタラクティブアドベンチャー,野球,カード戦略,Co-opアクション,パズル,ローグライク,オープンワールドアドベンチャー……などの新作が公開を控えている。まだ情報が公開されていないゲームも多いため,ジャンルはさらに多様化するだろう。

Wemadeが持つブロックチェーンプラットフォーム「WEMIX PLAY」
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 ただ,世界的に話題になっているブロックチェーンゲームの参加は低調で,WEMIX PLAYプラットフォームで発売が予想される,Wemadeの新作ゲームだけが公開されるようだ。
 ブロックチェーンゲームの出展が低調な理由は,韓国はゲームを通じて現金化できる景品(暗号資産)を提供することが法的に禁止されているためで,P2E(Play to Earn)サービスも不可能だ。皮肉なことに,韓国はP2Eゲームを多く開発する国の一つなのだが,法改正が行われるまでは,G-STARでP2Eゲームを見かけるのは非常に難しいだろう。


NCSOFT,Wemade,Netmarble,KRAFTONなど,多くの大手ゲーム会社が参加


 参加企業のラインナップも,過去最大規模であるだけに豪華だ。Nexonこそいないものの,BTC1展示場には,WemadeとNCSOFTが最大である200ブース規模で参加する。

 Wemadeは,MMORPG「レジェンド・オブ・ユミル」(Legend of Ymir)と,野球ゲーム「ファンタスティック4 ベースボール」(Fantastic4 Baseball)をお披露目する模様。
 NCSOFTは,様々なゲームを公開する。ルートシューターゲーム「LLL」と,Nintendo Switch用乱闘対戦アクションゲーム「バトルクラッシュ」(Battle Crush),収集型RPG「Project BSS」は,現場でプレイできるようだ。
 MMORTS「Project G」とインタラクティブアドベンチャー「Project M」は,現場で開発状況が公開され,MMORPG「THRONE AND LIBERTY」(TL)はデモプレイがお披露目されるようだ。

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NCSOFT,韓国のゲームショウ「G-STAR 2023」に出展する7タイトルを発表。乱闘型対戦アクション「バトルクラッシュ」などの試遊を実施

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 NCSOFTは2023年10月17日,韓国・釜山のBEXCOで11月16日から開催されるゲームショウ「G-STAR 2023」に同社が出展する7タイトルを発表した。同社のブースでは,シューティングゲーム「LLL」,収集型RPG「Project BSS」,乱闘型対戦アクション「バトルクラッシュ」を体験可能だ。

[2023/10/18 12:18]

 Netmarbleは,オープンワールド収集型RPG「七つの大罪:ORIGIN」とSF MMORPG「RFオンライン」ベースの新作「RFプロジェクト」,モバイル収集型RPG「Demis Re:Born」など,新作3種を170台の体験スペースで披露する。

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NetmarbleがPC向けMMORPG「RF ONLINE」のIPを取得。同作のスマホ版を開発していることも明らかに

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 Netmarbleは2020年9月28日,PC向けMMORPG「RF ONLINE」のIP譲渡に関する契約を,韓国のデベロッパCCRと締結したことを発表した。今回の契約により,Netmarbleは「RF ONLINE」のスマートフォン版を手がけるという。開発を担当するのは同社子会社のNetmarble N2だ。

[2020/10/05 12:10]

 NEOWIZの子会社であるパウゲームズ(FOW GAMES)は,日本ファルコムの有名IP「英雄伝説 ガガーブトリロジー」ベースの新作ゲームを公開する。SmilegateRPGはMMORPG「LOST ARK Mobile」の公開が有力で,バンダイナムコオンラインの「ブループロトコル」(BLUE PROTOCOL)公開の可能性もある。

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日本ファルコム「英雄伝説 ガガーブトリロジー」のIPを使ったスマホ向けRPGが制作決定。開発は韓国FOW GAMES

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 FOW GAMESは,日本ファルコムのRPG「英雄伝説 ガガーブトリロジー」IP使用に関する契約を締結したと,2023年2月1日に明らかにした。同社はこのIPを使用したスマホ向けRPGを開発していく計画で,世界観や設定を再解釈することで,新たなガガーブの物語が描かれていくという。

[2023/02/02 17:08]

 New Normal Softは,モバイル戦略カードゲーム「テンペスト:タワー・オブ・プロバティオ」(Tempest:Tower of Probatio),VIC GAME STUDIOSは新作アニメRPG「ブレイカーズ」(BREAKERS)を披露する。Google Playブースでは,HYBE IMのダークファンタジー「星になれ-ヴェーダの騎士たち」,Devsistersの「クッキーラン: 冒険の塔」(CookieRUN:Tower of Adventures),NFLYの「無限の階段」のPC版を体験することができる。

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 日本でもお馴染みのグラビティ(GRAVITY)は,「スノーブラザーズ2 スペシャル」(Snow Bros2 Special)を始め,「Wetory」「ピグロマンス」(PIGROMANCE)などのインディーゲーム,日本支社であるグラビティゲームアライズが発表予定の「サイコデミック」と「KAMiBAKO」,「ワイズマンズワールド リトライ」など,12作品を披露する予定だ。

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 KRAFTONとWebzenはまだ出展作品を公開していないが,それぞれ開発中の新作を公開する可能性が高い。KRAFTONは「Dark and Darker」に類似したモバイルゲームを披露することが予想され,Webzenはサブカルゲーム「陰の実力者になりたくて! マスターオブガーデン」の公開が予想される。

※Aiming「陰の実力者になりたくて! マスターオブガーデン」(iOS / Android / PC)の韓国語版

 日本からは集英社ゲームズが参加し,「unVEIL the world」「都市伝説解体センター」「SOULVARS」などの作品と,開発中の「PROJECT SURVIVAL」を公開するようだ。

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 中華圏のゲーム会社も多数参加する。HaoPlayはターン制RPG「リバース:1999」,KURO Gameはオープンワールドアドベンチャーゲーム「鳴潮」(Wuthering Waves),Hypergryphはターン制RPG「エクスアストリス」と,マルチアドベンチャーゲーム「POPUCOM」を披露する。

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復活に時間がかかり,サブカルチャー文化が前面に。変わりゆくG-STAR


 2022年のG-STARと比較して,大きく2つ変わった点がある。まず1つ目は,久しぶりにイベントに参加する大手ゲーム会社が増えたことだ。スマイルゲートは9年ぶり,NCSOFTは8年ぶり,Webzenは7年ぶり,Google Playは3年ぶりに,G-STARに参加して新作ゲームを公開する。

 一方,ここ最近毎回参加していたNexonは今年出展せずに,Kakao GamesもBTBのみの出展になるようだ。両社は公式にその理由を明らかにしていないが,昨年は大型ブースで新作を公開したせいもあり,すでにかなりの情報が公開された状況だ。来年にまた新作を披露するために,今年は休むのだろう。
 ちなみにNexonは,G-STAR期間中にBEXCOオーディトリアムで開催されるサッカーゲームの大会である「FC PROフェスティバル」の進行に尽力するようだ。

 もう一つは,サブカルチャー文化が展示構成の中で一つの軸として形成されるようになったことだ。これまで,サブカルチャー関連の公式イベントは「コスプレアワード」の1つだけで,関連ゲームを発売する企業はそれぞればらばらに配置されていた。
 ところが組織委員会は今回,サブカルチャーに関連するものを一堂に集めた空間とイベントを別途用意した。これはG-STAR史上初の試みなのだが,「サブカルチャーゲームフェスティバル」という名のイベントが,第1展示場横のコンベンションホールで開かれるのだ。

 このフェスティバル空間では,関連ゲームメーカーのブースとユーザーグッズの展示販売エリアが設置される。グッズの保管所や更衣室などの,来場者のホスピタリティも用意される。また,これまでBTC館に配置されていた放送ステージをここに移し,コスプレアワードなどのイベントも開催されるようだ。

「G-STAR 2022」の様子
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韓国や日本など各国の有名開発者が集まる,G-CON


 そして今回のG-STAR期間には,ゲーム業界の知識共有の場である「G-CON」(G-STARゲームカンファレンス)も開催される。韓国はもちろん,海外の有名開発者が参加し,ゲームの開発過程で感じたことやノウハウ,ビジョンなどを共有する。
 現時点で判明している内容で,4Gamer読者の皆さんが興味のありそうなものを以下に記しておこう。

 初日にあたる16日には,「LOST ARK」の開発会社であるSmilegateRPGのクム・ガンソンCCO,「デイヴ・ザ・ダイバー」(DAVE THE DIVER)の開発会社であるNexon Mintrocket(ミントロケット)キム・デフォン副社長,「黒い砂漠」の開発会社であるPearl Abyssの代表だったミスティルゲームズのチョ・ヨンミン代表など,韓国の関係者たちが講演する。

 日本の講演者としては,「龍が如く」シリーズを総括するセガの阪本寛之チーフプロデューサーが,「龍が如く」シリーズについての講演を行う。「GUILTY GEAR -STRIVE-」を統括するアークシステムワークスの片野アキラディレクターも,長期IPで新規ユーザーを獲得するための努力について講演してくれる。
 また,「ニーア」シリーズを統括したBUKKOROの代表である横尾太郎氏が「NieR:Automata制作についてざっくばらんに語る会」をテーマにトークイベントを行う。1日目の最後の講演は,元SIE代表吉田修平氏が,「プレイステーション」をテーマに講演する予定だ。

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 2日目の17日には,暗号資産「WEMIX」を運営するWemadeのチャン・ヒョングク代表,「黒い砂漠」のコンテンツを披露したPearl Abyssのチュ・ジェサン室長,「ブラッククローバーモバイル」の開発会社であるVIC GAME STUDIOSのチェ・ジェヨン代表など,韓国企業の関係者らが講演する。

 日本講演者としては,元Tango Gameworks代表の三上真司氏が「すべてのゲーム開発者が知っておくべきゲーム開発の教訓3つ」をテーマに発表する。自身の経歴と経験をもとに,ゲーム開発者になる道についての話を展開するようだ。
 続いては「ドラゴンボール」で有名な,週刊少年ジャンプの編集長だった鳥嶋和彦氏が「ドラゴンボールの2つのピンチ!」をテーマに発表する。「ドラゴンボール」で経験した,漫画での危機とアニメでの危機を,どのように乗り越えたかを公開する。
 「ストリートファイター6」の開発を統括するカプコンの中山貴之ディレクターは,「ストリートファイター6のキャラクターデザインについて」のセッションを行う。ゲームに登場するキャラクターの設定や,デザインプロセスについて紹介してくれる。
 「テイルズ オブ」シリーズや「GOD EATER」「CODE VEIN」を手掛けた,バンダイナムコエンターテインメントの富澤祐介プロデューサーは,「グローバルに向けたJRPGゲーム制作の現在」をテーマに発表する。2020年代にJRPGがグローバル市場で受け入れられるための,マーケティングとクリエイティブを超えた制作方法を公開する。
 そして最後に,「FINAL FANTASY XVI」のバトルデザインを統括したスクウェア・エニックスの鈴木良太コンバットディレクターが「テーマを感じさせるバトルデザイン」をテーマに,FF16を例に,テーマに沿ったバトルデザインの構築やプレイヤーキャラクターの作り方などを紹介する。(著者:ザン・ヨングォンパク・サンボム

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「G-STAR Conference 2023」公式サイト

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