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JOGAとサウジアラビアeスポーツ連盟がMOU(基本合意書)を締結ーーー両国のクリエイターが協力して,さまざまなIPを生み出せるようにしたい
MOUということもあり,現時点での具体的方針は定まっていないが,中身をチラりと教えてもらったところ,JOGAとSEFがどのように協力していくのかについて,以下のような内容が記されているとのこと。より具体的な提携内容に関しては,近い将来,追ってアナウンスされるようだ。
・両国の産業発展のためのビジネスマッチングの機会の創出
・両国のオンラインゲーム市場に関しての情報交換
・両国の人材交流・育成に関しての検討
・共同セミナーの開催などの検討 ……など
本調印式には,JOGAの共同代表理事である植田修平氏および越智政人氏,そしてSEFの会長を務めるフェサール王子こと、フェサール・ビン・バンダル・ビン・スルタン・アル・サウード王子(お名前の正確な表記は,His Royal Highness (HRH) Prince Faisal bin Bandar bin Sultan Al Saud)が登壇。なおフェサール王子は,たびたび4Gamerでも取り上げているように,エンタメ大好き,日本と日本のIP大好き,ゲーム大好き(とくにコンソールゲーム)という人物である。
※2016年9月に,サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン副皇太子殿下と安倍前総理との間で策定された,政府間の対話枠組み
またサウジアラビアは人口の70%が35歳以下と極めて若年層の多い国だが,前回のインタビューでも触れているように,人口の68%が自分をゲーマーだと捉えているという統計データもあるそうだ。フェサール王子は,サウジアラビアがゲームのクローバルコミュニティの一員となるにあたり,そうした人達に向けて優れたゲーム関連の製品やツール,そして情報を届けることが重要だとも話していた。
そして話題は,日本のIPにもおよんだ。フェサール王子は,日本のIPがサウジアラビアで非常に人気が高いことを紹介。今後はそうしたIPを,両国のクリエイターが協力して生み出せるような議論ができれば嬉しいとも語っていた。
まだMOUが締結された段階であって,具体的なプロジェクトなどが動き出しているわけではないが,ここ2,3年非常にゲーム業界で大きな存在感を示しているサウジアラビアの動きということもあり,今後には注目しておきたい。
サウジアラビアの王子再び。「日・サeスポーツマッチ」で公式来日したフェサール王子に,3年間の歩みを聞いた
2018年に,お忍びで来日してEVO Japanを観て帰ったサウジアラビアのフェサール王子が,「日・サ eスポーツマッチ」のために再び来日した。お忙しい合間に少し時間をいただけたので,あれからの3年や近況,今回の訪日についてお聴きした。
サウジアラビアの王子がお忍びでEVO Japanを視察――「ゲームプレイヤーのライフプラン」をサウジアラビアで作りたい
2018年1月26〜28日にかけて行われていた,日本最大の格闘ゲームの祭典「EVO Japan 2018」には,お忍びでサウジアラビアの王子が視察に来ていた。「SASUKE」「風雲!たけし城」に続き,「EVO」でも何かを考えているご様子だ。
※2022年11月29日13:30,プレスリリースを追加しました。
一般社団法人日本オンラインゲーム協会(共同代表理事:植田修平、越智政人、以下 JOGA)は、サウジアラビアeスポーツ連盟(会長:ファイサル・ビン・バンダル・アール・サウード殿下、以下SEF)と両国のPCやスマートフォンゲームのオンラインゲーム産業の発展を目的として提携に関する基本合意書を11月25日締結しました。
JOGAは、2007年国内のオンラインゲーム産業の健全な発展を目的として設立されましたが、おもに会員企業のビジネス活動支援を行っています。
SEFは、サウジアラビアにおいてゲーミングアスリートとゲーム産業の育成を目的とした機関として活動しています。
今回の提携は、相互に情報の共有や会員企業のマッチング、市場進出支援等PC、スマートフォンのオンラインゲームビジネスに関する支援を目的にしています。
サウジアラビアをはじめとする中東地域は通信インフラの整備とともにオンラインゲーム市場の拡大が期待されていますが、JOGAは、この提携を契機に会員企業のサウジアラビア等中東地域への進出を支援していく予定です。
JOGAは、会員企業の支援を通して国内のオンラインゲーム産業のさらなる発展に寄与したいと考えています。
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