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Embracer Groupが日本のゲームメーカーTATSUJINの買収を発表。東亜プランタイトルの移植を予定。“指輪物語”と“ホビットの冒険”のIPも取得
Embracer Group公式サイト
TATSUJINは,東亜プランで「タイガーヘリ」や「究極タイガー」「TATSUJIN」「鮫!鮫!鮫!」などを開発した弓削雅稔氏を中心として2017年に設立されたスタジオだ。東亜プランのさまざまなIPを保有しており,ゲーム制作のほか,ライセンス事業なども行っている。
Embracer Groupの発表によれば,これらのIPを買収する契約も結んでおり,具体的なタイトルなどは挙げられていないが,オリジナル版の開発に携わったスタッフも在籍するTATSUJINが東亜プラン作品を未来につなげる可能性が広がったとしている。具体的なタイトルは発表されていないが,新たに買収されたスウェーデンのBitwave Gamesが,東亜プランのレトロシューティングゲームをPCに移植するとのこと。
Embracer Groupは正確には持ち株会社で,エンドユーザーである我々ゲーマーにはあまりなじみがない名前かもしれないが,「Nordic Games」「THQ Nordic」などを経て現在の名称に変わった2019年以来,多数のスタジオ買収を繰り返して急速に業容を拡大しつつある。「ボーダーランズ」シリーズなどで知られるGearbox Softwareや,「Shadow Warrior」シリーズのFlying Wild Hog,「Goat Simulator」のCoffee Stain Studios,「World War Z」のSaber Interactiveなどが日本でもよく知られたスタジオだ。5月には,スクウェア・エニックス傘下だったCrystal DynamicsとEidos Interactiveを買収したことで話題を集めた(関連記事)。傘下スタジオは100を超え,これらは10の運営グループにまとめられている。
今回の発表では上記のTATSUJINとBitwave Gamesのほか,Gioteck,Limited Run Games,Singtrix,Tuxedo Labs,さらに「Maneater」や「Killing Floor」のTripwire Interactiveの買収も発表されており,中でも注目すべきはMiddle-earth Enterprisesの買収だ。Middle-earth EnterprisesはJ・R・R・トールキンの「指輪物語」と「ホビットの冒険」という,2つの作品の独占的なライセンシーであり,今回の買収によってEmbracer Groupがこれらを保有することになるという。
新たに買収が発表されたスタジオは,11番目の運営グループとして設立されたEmbracer Freemodeにまとめられるようだ。Embracer Freemodeは,レトロ,クラシック,レガシーゲームを中心に展開する。詳しくは,Embracer Groupの公式サイトを参照してほしい。
EMBRACER GROUP ANNOUNCES THE 11[TH] OPERATING GROUP: EMBRACER FREEMODE
EMBRACER GROUP ENTERS INTO AGREEMENT TO ACQUIRE IP RIGHTS TO THE LORD OF THE RINGS AND THE HOBBIT LITERARY WORKS BY J.R.R TOLKIEN
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