Atariが設立50周年。PongやAtari 2600などでゲーム市場を黎明期から支えてきた老舗は，新たにGoogle Stadiaとの提携をアナウンス

　1972年に設立され，「Pong」や「Atari 2600」などを生み出してゲーム市場の黎明期を支えたAtariが50周年を迎えた。


　Atariについては，40周年を迎えた際に「奥谷海人のAccess Accepted第349回：Atariの歩んだ，栄光と苦難の歴史」で，その軌跡を詳しく紹介したことがあるが，ノーラン・ブッシュネル（Nolan Bushnell）氏とテッド・ダブニー（Ted Dabney）氏によって設立された，アメリカに名前が残るゲームメーカーとして古い歴史を持つ企業だ。

　一世を風靡したテーブルテニス風のゲーム「Pong」や，1977年にローンチした家庭用ゲーム機「Atari Video Computer System」（のちに「Atari 2600」に改称）などでゲーム市場の黎明期を支えたが，1983年には前年比でゲーム市場の97％が消滅するという，俗に言う“アタリショック”以降，台頭した任天堂の影で苦難の道を歩んだ。

Atari CEO ウェイド・ローゼン氏

　そうした経緯は上記の記事にあるとおりだが，その知的財産権を所有していたフランス企業Infogramesはアメリカで2013年に破産手続きを行ったのに合わせ，Atari Interactive, Inc.という新たな社名で独立。現在ではアタリショックさえ知らない世代の若きCEO，ウェイド・ローゼン（Wade Rosen）氏が同社の今後を託されており，2021年6月にはクラシックゲームをプレイできるLinuxベースの新型ゲーム機「Atari VCS」（関連記事）の発売や，暗号通貨など新しいビジネスも模索し始めている。


　また，今回の50周年記念に合わせて，Googleのクラウドゲームサービス「Stadia」との提携をアナウンスし，Stadia Proユーザーであれば自由に同社のラインナップを遊べるようになっているという。

　さらに，50周年に合わせて，海外ゲームメディアIGNがエクスクルーシブ映像（リンク）を公開し，創業者のブッシュネル氏に対して，ウェイド氏がインタビューするという動画を制作。また，公式販売サイト（リンク）では米国時間6月28日まで，「Atari VCS」を50ドルオフで販売するというセールも開催中なので，気になる人はチェックしておこう。

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