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[TGS 2016]“1次元ゲーム”だからこそ表現できた楽しさ。「ラインウォブラー」プレイレポート
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印刷2016/09/18 23:10

プレイレポート

[TGS 2016]“1次元ゲーム”だからこそ表現できた楽しさ。「ラインウォブラー」プレイレポート

 2016年9月15日から18日にかけて,千葉県の幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2016。会場のインディーゲームコーナーに出展されていた,「ラインウォブラー」のプレイレポートをお届けする。

 ちなみに,本作は4Gamer,ファミ通,電撃の各ブランドメディアによる合同企画「メディアアワード」における“4Gamerアワード”のノミネート作品だ。

画像集 No.001のサムネイル画像 / [TGS 2016]“1次元ゲーム”だからこそ表現できた楽しさ。「ラインウォブラー」プレイレポート 画像集 No.002のサムネイル画像 / [TGS 2016]“1次元ゲーム”だからこそ表現できた楽しさ。「ラインウォブラー」プレイレポート

 本作はビデオゲームというより,電子玩具あるいはエレメカの一種と表現したほうがしっくりくる。マルチカラータイプのLEDテープがディスプレイになっており,グラフィックスはすべてLEDの光点で表現されるのだ。ちなみにLEDテープの長さは5メートルで,インディーゲームコーナーに高くそびえる様子は,来場者の注目を集めていた。

こちらが本作の説明書
画像集 No.003のサムネイル画像 / [TGS 2016]“1次元ゲーム”だからこそ表現できた楽しさ。「ラインウォブラー」プレイレポート
 本作を開発したのは,ロンドンを拠点とするゲームデベロッパのロビン・バウムガルテン氏。同氏は本作を“1Dダンジョン探索ゲーム”と謳っている。

 ジャンル的にはアクションゲームとなっていて,LEDテープの下端からスタートするプレイヤーキャラクター(緑色の1ドット)をうまく上端まで到達させるとステージクリア。LEDテープの白い発光部分は通路を現すが,赤い発光は通路上の敵,オレンジは通路に湧き出した溶岩を表現しており,これらに接触してしまうとミスとなる。また,明滅で白い光が流れるように表示されている部分はコンベヤーで,その流れの方向にプレイヤーキャラクターが押される。

これが「ラインウォブラー」の本体。側面のボタンはリセット用だ
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 コントローラは引張バネに加速度センサーを据え付けたもつくりのもので,バネを前後に倒すことでプレイヤーキャラクターが上下に動くという仕組みになっている。また,バネを素早く震わせるとプレイヤーの周囲に攻撃エフェクトが発生し,これによって敵を排除することが可能だ。

 ここまで紹介してきたように,本作のハードウェア設計は非常に簡素だが,レベルデザインはなかなか凝っている。特定の区間を敵が上下運動しているステージ,定期的に湧きあがる溶岩を避けながら安全地帯をわたっていくステージ,コンベヤーに乗って複数の敵を倒しながら進んでいくステージ,ジェネレータから敵がどんどん出現するステージ……表現に用いられているのは数種類の色とその明滅だけなのだが,スリルや達成感,爽快感などは十分に感じられる。コンピュータゲームにおける根底的な楽しさを教えてくれるようなゲーム内容だ。

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 また,ステージクリア時やミス時の演出パターンがなかなか凝っていて,LEDの高輝度もあいまって実に美しい。個人的には,蛍光表示管を用いたLSIゲームやベクタースキャンディスプレイを用いたアーケードゲームを彷彿とさせられた。本作がどのようなゲームかは写真だと伝わりづらいので,興味のある人はロビン氏のYouTubeアカウントをチェックしてほしい。

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