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[TGS 2019]ゲームの祭典になぜ無料通話アプリ「SkyPhone」が? 気になったので説明を受けてきた
「今年はこれかな?」と思ったのが,BtoBの縁をつなぐビジネスソリューションエリアに出展されていた,QuadSystemの無料通話アプリ「SkyPhone」だった。ちょっと気になり説明を受けてきたので,その内容をお伝えしよう。
このアプリが世に出回ったのは2014年くらいのこと。アプリの機能を簡潔に伝えると“登録不要で専用番号がもらえて,アプリ同士で通話できる”といったもので,現在までのダウンロード数は約230万件となかなかの数字である。アプリ市場にてサービスが5年続いているというのも結構な年長者だと言っていいだろう。
しかし,なんとも言いづらい部分ではあるが失礼を承知で挙げてしまうと,今はLINEやdiscordの存在によって大多数の需要は満たされてしまったと思う。SkyPhoneのウリは匿名性の高さ,ダウンロードしたらすぐに使える軽快さにあるが,この辺りも二者は強い。そんな中でSkyPhoneは何を強みとしているのか,あらためていろいろ調べたり聞いてみたりした。
「クリアな音声通話だから話しやすい!」
SkyPhoneはなんといっても音質が良いとのこと。音声通話は通話料無料で,通信帯域を使うだけ。どれくらい使うのかというと,そんなに膨大ではないらしい。標準音質は40Kbpsで,周囲の雑音をカットするノイズキャンセルもある。
「ポイント通話を搭載!」
「どういうこと?」となるだろうし,筆者も説明を受けるまではそうだった。
このポイント通話では「なにかを話す側がマスター」になり,「なにかを話してほしい側がユーザー」になる。その際,ユーザーはマスターに対価として“通話1分につき設定されたポイント”を支払うというもののようだ。
利用目的などがユーザー側にけっこうな割り合いでで委ねられていて,かつ個々人のアイデア勝負みたいな部分が強そうだが,例えるとこんな感じだろうか。
・「1分50Pでお話を聞きますよ」
・「1分100Pであなたの未来を占いますよ」
・「1分5000Pであのゲームで勝つ方法を教えます!」
筆者の例えが悪いせいもあって,これが1対1で行われると考えるとなんだか怪しいもののように見えるし,実際使う人次第なところもあるだろうが,仕組みは完全匿名性なので,マスターとユーザーの関係性がしっかりしていれば想像しているよりも問題は起きないのだろう。
なお,溜まったポイントはAmazonギフト券などと交換できるとのこと。
「女子高生(CV:上坂すみれ)とおしゃべり!」
事前に書いておくが,決していかがわしいものではない。これはキャスト機能というもので,実際の通話環境にもとづく状況(音質など)を再現するためのものだ。具体的な利用方法は,インストール時のデモンストレーションに,「声が聞こえにくい」と言われたときの調整および確認用である。
そのキャストというのが,女子高生の暮井 慧(くれい けい)である。ボイス担当は声優の上坂すみれさんだ。この暮井さんは,公式サイトによると以下のようなヒストリーを背負っている。
「都内の公立高校に通う高校生。部活は、情報処理研究会。身体を動かすのも好きで、気が向いたときはなぜか体育会系の部活に混ぜてもらっていろんなスポーツをすることも。プログラミング生放送のキャラクターとして活動中!」
「友達から、簡単に使える通話アプリを作ってと依頼を受けた暮井慧。色々な通話アプリを参考にしながら作り始めた彼女だが、その中でSkyPhoneを発見。使い勝手のテストのため、あなたからの着信を彼女は待っています!SkyPhoneの機能を暮井慧と一緒にぜひお試しください♪あ、でもかける時間には気をつけてくださいね…!?」
利発な印象を受ける。そして「リカちゃん電話」が有名だが,キャラクターとお話しできるみたいな電話サービスのような雰囲気も感じる。
そんなSkyPhoneであるが,もっとも気になる点について触れていなかった。「なぜTGS 2019に出展したのか」だ。残念なことにビジネスデイのみの出展だったようで,そのあたりを詳しく聞く間もないまま撤収していってしまったのである。
今まで紹介した機能をゲームをプレイする上で活用する……ということはできるとは思うが,しかしそれだけでTGS 2019に出展することがあるだろうか。今なんとも気になるQuadSystemとSkyPhoneの名前は覚えておきたい。
4Gamerの東京ゲームショウ2019特設サイト
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