Windows 10 Mobile搭載スマートフォンとして登場予定のKATANA 01
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2015年6月22日,プラスワン・マーケティングは,同社が展開する通信事業「FREETEL」ブランドの新製品となるスマートフォン「
KATANA 01」「
KATANA 02」を発表した。いずれも,Microsoftのスマートフォン&タブレット向け次世代OS「Windows 10 Mobile」を搭載するのが特徴だ。
リリース時期は未確定ながら,発表会で登壇したプラスワン・マーケティング代表取締役の
増田 薫氏は,日本マイクロソフトおよびMicrosoft本社と協力して開発中であることを明かしたうえで,「Windows 10 Mobileの登場後,最速で出していきたい」と意気込みを語っていた。
価格は順に
1万9800円,2万9800円(いずれも税別)とされているので,単純計算した税込価格は順に
2万1384円,3万2184円となる。
freetelあらためFREETELとしてWindows 10 Mobileスマートフォンを投入
増田 薫氏(プラスワン・マーケティング 代表取締役)
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7月15日から新たなMVNO(仮想移動体通信事業者)通信サービスを開始するのに伴い,通信事業ブランドを従来の「freetel」から「FREETEL」へと刷新したことを発表した増田氏によると,プラスワン・マーケティングは,「SIMフリーキャリア」をキャッチフレーズに,端末と通信サービスを提供する垂直統合での事業展開を行うとのこと。その端末として今後力を入れていくというのが,Windows 10 Mobile搭載スマートフォンというわけだ。
プラスワン・マーケティングは2015年2月にスペイン・バルセロナで開催された携帯電話の見本市「Mobile World Congress 2015」に,Windows Phone 8.1搭載スマートフォンを出展し,2015年夏までの発売を目指していた。しかし,Windows 10 Mobileが今後登場することから,ユーザーにOSをアップデートさせるよりも,Windows 10 Mobileに最適化した端末を開発するほうがメリットがあると判断したという。
KATANA 01の動作する端末はあったものの,アクリルケース内に飾られていたので,触ることはできなかった
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発表会では,実際にWindows 10 Mobileの開発版である「Windows 10 Insider Preview」が動作しているKATANA 01が展示されていたが,アクリルケース内での陳列のみで,触ることができず,現時点での完成度や体感性能を確かめることはできなかった。上位モデルとされるKATANA 02に至っては展示すらなく,どんな製品として登場するかはまだ分からない。
そんな状況なので,スペックに関する情報が出揃っているとはいえないが,明らかになった部分を紹介しておくと,KATANA 01は,4.5インチで解像度480×854ドットの液晶パネルを採用し,5色展開されるという。搭載するSoC(System-on-a-Chip)はCPUコアを4基統合したものになっており,バッテリー容量は1700mAhだそうだ。ざっくり,ローエンド〜エントリークラスといった印象である。
Windows 10 Mobile搭載スマートフォンとして登場するKATANA 01(左)。液晶パネルは4.5インチのIPS方式採用モデルになるという(右)
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USB Micro-Bらしい端子と3.5mmミニピンの,おそらく4極アナログヘッドセットを接続できるはずの端子が並ぶ本体上側面(左)。右側面(右)には,[電源/スリープ]ボタンと音量調節ボタンらしいものがある
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一方のKATANA 02は,5.0インチサイズで解像度720×1280ドットの液晶パネルを採用し,やはり5色のカラーバリエーションで展開されるという。SoCは4基のCPUコアを統合したもの,バッテリーは2600mAhというスペックのものになるそうだ。
実機はなかったKATANA 02(左)。SoCはCPUコア4基を搭載するものとのこと(右)
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ディスプレイは5.0インチ・720×1280ドットの液晶パネル(左)で,バッテリー容量は2600mAhとのこと。こちらも高いスペックの製品ではなさそうだ
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ちなみに,KATANA 01・02は一般消費者向けに販売される製品であるが,Windows 10 Mobile自体がPC用のWindows 10との連携が強化されていることもあって,プラスワン・マーケティングでは,法人需要も期待できる製品と考えているそうだ。そのため,ダイワボウ情報システム(以下,ダイワボウ)と協業し,法人市場での拡大も図るとしていた。
Androidスマートフォンも同時発表
発表会ではWindows 10 Mobileスマートフォン以外にも,「日本の物作りにこだわった」(増田氏)というAndroid搭載スマートフォン「SAMURAI」シリーズ2製品の発売もアナウンスされた。
KATANAシリーズと同じく,5色のカラーバリエーションが用意されるSAMURAI MIYABI
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2015年夏発売予定の「
SAMURAI MIYABI」は,
5.0インチサイズで720
×
1280ドットの液晶パネルと,クアッドコアCPU
のSoCを採用する。
メインメモリ容量は2GB,内蔵ストレージ容量は32GB,
バッテリー容量は2200
mAh,OSはAn
dro
id
5.0とのこと。
税別価格は
1万9800円とされているので,
単純計算した税込価格は
2万1384円だ。
SAMURAI MIYABIの前面(左)と背面(右)
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SAMURAI MIYABIの左側面(左)と右側面(右)
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SAMURAI KIWAMIのキーワードとして掲げられた4つの数字。その意味は,徐々に明らかにしていくとのことだ
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もう1機種の「
SAMURAI KIWAMI」は,「FREETEL史上最高のフラッグシップモデル」(増田氏)。ただ,発表会時点でスペックは明らかにされておらず,「8」「32」「2000」「21」という4つの数字がキーワードとして紹介されるに留まった。最初の「8」は,CPUコアが8基ということだろうか?
税別の価格は
3万9800円の予定とされている。
SAMURAI KIWAMIの試作機。右写真は背面側で,青いシールが貼られている部分は指紋認証センサーだ
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新製品の発売にあたって,プラスワン・マーケティングではヨドバシカメラなどと連携して,店頭販売も強化するとのこと。さらに,年内には日本だけでなく世界31カ国で発売する予定で,増田氏は将来的に「日本の携帯メーカーでは世界最大になる」との意気込みを示していた。
現時点では,スペックが明らかになっていない製品ばかりなので,製品の善し悪しを判断できる段階ではないものの,その意気込みは買いたいところ。最終製品の出来映えに期待したい。