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1日40ドル,2日で75ドル。ゲーム1本買える入場料の「PlayStation Experience 2016」は,どんなイベントなのか
アメリカの大規模なゲームイベントというと,E3(Electronic Entertainment Expo)が思い当たるかもしれないが,こちらは業界関係者向けのイベントだ。一方でPlayStation Experienceは,我々のようなゲームメディアよりも,一般参加者に向けたイベントとなっている。今年が3回目の開催となり,1回目はラスベガス,2回目はサンフランシスコ,そして今回がアナハイムと,毎回場所が違っているのも特徴だろうか。
PlayStation Experienceでちょっと驚くのが,チケットの価格だ。土曜日は45ドル,日曜日は40ドル,両日セットなら75ドル(早めに購入すると60ドル)する。東京ゲームショウの場合,前売り1000円,当日券は1200円なので,比べるとかなり高額な印象だ。「ゲーム1本買えちゃうんじゃないの?」という感じである。
ただ,会場にいると,チケットが高額なのはこれはこれでアリなのではないかと思える。PlayStation Experienceも,ほかのゲームイベントと同様,さまざまなタイトルの試遊台がズラリと用意されているのだが,チケットの価格が価格なので,会場が人で溢れかえるほどの混雑にはならない。そのため,どの試遊台も多少並べば確実に遊べる。今年の会場では,混んでいるタイトルでも1時間並べばだいたいプレイ可能。PlayStation VR関係のタイトル,しかも今回初出展の「エースコンバット7」であっても,2時間もかからないといった具合だ。
「フォーオナー」の撮影コーナー。来場者は兜と刀を装着して,騎士,武者,バイキングの3人と一緒に写真を撮れる。こうした撮影スペースは,さまざなタイトルで用意されていた |
チケットの価格が価格なので,来場者は大人ばかり。ちなみに客層のせいか,あるいは格闘ゲームイベント「カプコンカップ」の決勝戦が会場内で行われる関係か,初日は22:00までオープンしている。夕方からは,お酒類も会場内で販売される |
最近の東京ゲームショウでは,「人気タイトルは早期に整理券を配り終えてしまって並ぶことすらできない」というケースも見られるが,PlayStation Experienceでそれはない。来場したゲーマーが存分に楽しめるイベントなのである。
混雑しすぎない環境だからこそ,さまざまなタイトルで凝った撮影ブースが用意されていたり,開発者のサイン会が行われたりと,来場者への対応に時間がかかりそうな出展が数多く行われているのも印象的だ。
また,開場前に行われた発表会は,ほかのイベントではメディアや関係者のみということが多いが,こちらも一般参加者が入場できる。開発者が登壇してトークを繰り広げるステージなども,もちろん閲覧可能だ。
というわけで,PlayStation Experienceはチケットが高額な代わりに,ほかよりも“濃い”体験ができるゲームイベントと言える。「40ドル払ってでも新作を体験したい!」と集まっている人達は,それはもう熱心なゲーマーだろう。今後,PlayStation Experienceがどういった形で続いていくのかは分からないが,E3や東京ゲームショウとは違う雰囲気のゲームイベントとして,毎年盛り上がってほしいものだ。
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