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PCでも単体でも使える軽量VR HMD「Pico 4」の予約受付がスタート。パンケーキ型レンズ採用による小型化で装着しやすい
同日から,家電量販店で予約の受付を開始しており,税込価格は,内蔵ストレージ容量128GBモデルが4万9000円,256GBモデルが5万9400円となっている。
Pico 4は,既存のVR HMDで一般的なフレネルレンズではなく,パンケーキ型レンズと呼ばれる新しい世代の光学系を採用することで,従来製品よりもゴーグル部分を小型化しており,公称本体重量が約295gと軽いのが特徴だ。ただし,この重量はストラップやバッテリーを含まないので,実際に使うときはもう少し重くなるだろう。
とはいえ,実際にPico 4を装着すると驚くほど軽い。ヘッドストラップの後部にバッテリーを内蔵することで,重量が前後に分散されることもあり,前方に重さがかたよらないので快適だった。
加えて,パンケーキ型レンズでは,フレネルレンズのような同心円状の模様がない。文字もしっかり読める印象だ。なお,眼鏡ユーザー向けに,眼鏡メーカーのJINSとの協業による度付きレンズのアタッチメント作成も用意する予定だという。
さらに,Pico 4は,ゴーグルの前面にRGBカメラも搭載しており,Pico 4をかぶったまま,周辺をカラー映像で表示するシースルー機能を備える。ただし,単眼カメラなので,ちょっと奥行きがつかみにくいようにも感じた。
ヘッドストラップの付け根部分には,スピーカーを内蔵する。出力はそれほど大きくないようで,音量を最大にするとさすが音漏れが目立つが,音量を少し落とすとそれほど気にならない。
スピーカーを備える一方で,3.5mmミニピン端子を搭載していないのは評価が分かれるところだろう。たとえば,一人暮らしでもイヤフォンを使って,周囲の環境音を遮断してゲームに集中したい場合に,スタンドアロン状態では対応できない。
インタフェース類で確認できたのは,ゴーグル部の左側面にあるUSB Type-Cポートのみだ。PC用VR HMDとして使用するときは,このUSB Type-Cポート経由でPCと接続する。
Pico 4には,独自のモーションコントローラが2つ付属している。どちらも比較的小さくて持ちやすい。アナログスティックと,グリップ部分に人差し指で操作するトリガーボタンと,中指で操作するグリップボタンを備える。また,左手用コントローラの頂部には,アナログステイックと,[X/Y]ボタン,ホームボタン,メニューボタンを,一方の右手用コントローラには,[A/B]ボタン,ホームボタン,キャプチャボタンを搭載する。
Pico 4も含めてPico製VR HMD用のアプリは,冒頭でも触れた独自のアプリストアであるPico Storeからインストールが可能だ。現在は100を超えるゲームタイトルを配信しているが,今後も拡充を予定するという。たとえば,Ubisoftとの協業により,リズムゲーム「JUST DANCE」のVR版をPico Store独占タイトルとして配信することが決まっている。
また,国内メーカーのタイトルとして,アクションRPG「RUINSMAGUS 〜ルインズメイガス〜」や,アドベンチャーゲーム「オノゴロ物語 〜The Tale of Onogoro〜」を2022年秋に配信する予定とのことだ。
なお,Picoは,Pico 4の発売記念キャンペーンとして,スポーツゲーム「All in One Sports」,VR FPS「After the Fall」,フィットネスゲーム「BodyCombat」という3タイトルをプレゼントするキャンペーンを実施するそうだ。
このほかにも,ゲーム以外の取り組みとして,動画配信サイト「U-NEXT」や,多くのYouTuberが所属する「UUUM」との協業も合わせて発表となった。
Pico 4は,価格も税込4万9000円からと,MetaのVR HMD「Meta Quest 2」が,大幅に値上げした(関連記事)ことを合わせて考えると,手の届きやすい価格設定なのが見どころだ。これからVRを試してみたいというゲーマーなら,気になる存在ではなかろうか。
なお,Picoは,Pico 4の上位モデルである「Pico 4 Pro」の開発も表明している。しかし,こちらについては国内での販売予定など未定で,決まり次第改めて発表するとのことだ。
Pico 4製品情報ページ
Pico日本語公式ページ
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