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[E3 2018]体に障害がある人のゲームプレイをサポートする新型コントローラ「Xbox Adaptive Controller」では何ができるのか
発表時に4Gamerでも報じたとおり,
Adaptive Controllerの展示コーナーには開発チームのスタッフもいたので,実機に触れ,また開発チームのスタッフに取材した内容を基に,Adaptive Con
Adaptive Controllerとはどんな機器なのか
Adaptive Controllerは,USB経由でXbox OneやWindows搭載PCと接続する入力デバイスだ。基本的にはXbox One用の純正ゲームパッド「Xbox
「丸いターンテーブルのような大きな2個の円は標準で[A/B]ボタンが割り当てられている」と聞けば,ここは指や手に障害のある人でも簡単に押せるようにするものだなと想像できると思うが,しかしその近くにあるD-Pad(十字キー)は,その前提に立つと小さすぎはしないだろうか。
そう,実のところ,Adaptive Controllerは,これ1台で完結するような製品ではない。Xbox
外部入力デバイスを接続するためのインタフェースは,本体側面部にある。
まず,本体正面向かって奥側となる背面には2極の3.5mmミニピン端子が19個も並んでいるのだが,各端子はそれぞれが[A/B/X/Y]ボタンやトリガーボタン,
さらに,アナログ入力(≒多段階入力)を外部入力デバイスで行うためのインタフェースとしては,本体左右側面に2つのUSB Type-Aポートを用意している。ここにアナログ入力対応デバイスを接続すれば,Xbox One Controllerの左右アナログスティックの代わりに利用できるわけだ。
Adaptive Controllerの展示コーナーでは,デジタルとアナログ,両外部入力デバイスのデモがあったので,簡単に紹介してみたい。
これらの端子には,非常に多彩なスイッチを接続できるそうで,サイズも,スイッチの仕様も基本的には問わないとのこと。手や手の指でボタンを押せないなら,足で押せるフットスイッチをつなげることもできる。たとえばD-Pad分,4個のフットスイッチを用意してAdaptive
あるいは,「何かを押し込む」操作が難しいなら,特定の動きをオン/オフ操作として出力できるデバイスを利用すればいい。それこそ光学センサーを使って,「光が当たっているか遮られているか」をスイッチのオン/オフに割り当てておけば,身体の一部でセンサーを遮ることによってボタン入力を行うこともできる。
続いてアナログ入力のほうだが,展示コーナーでは,Wiiリモコン用拡張コントローラ「ヌンチャク」のような小型アナログスティック型コントローラや,Logitech G(日本ではLogicool G)のフライトスティックなどが「アナログ入力用外部デバイス」として紹介されていた。
ただ,USBポートに接続する外部デバイスも,ゲーム用のものである必要はない。たとえば,「両足で平板を踏んで傾ける操作」を2軸の多段階入力としたり,上半身の傾きをアナログスティックに見立てたりといった手法が考えられよう。
Microsoftの担当者も「端子の仕様はすべて公開するので,アイデア次第でさまざまな入力スイッチを開発して,Adaptive Controllerに接続してほしい」と呼びかけている。
ちなみに,Adaptive Controller本体側は底面側にいわゆる三脚穴を用意しており,スタンドなどを用意することで高さや角度も調整できるようになっていた。
健常者と障害者がともにeスポーツで対戦する未来を目指して
Microsoft担当者がAdaptive Controllerの重要な特徴として挙げていたのは,ゲームとの互換性である。これだけ特殊な形状をしているにもかかわらず,ゲームタイトル側では「Adaptive Controllerを使うための特別な対応」が不要なのだ。Adaptive Controllerは接続した外部入力デバイスの信号をXbox
筆者が「Adaptive Controllerの登場によって,健常者よりもプレイのうまい障害者のプレイヤーが出てくるかもしれないね」と述べたところ,担当者から「そのとおり。究極的には,健常者とAdaptive Controllerを使う障害者が対等に闘うeスポーツイベントの開催を夢見ている」と返ってきたことを付記しておきたい。
Adaptive Controllerは,2018年秋の発売を予定しており,価格は99.99ドルとのこと。国内発売は未定だが,Windows搭載PCでも使えることを考えると,ぜひとも発売をしてほしいものだ。
また,Adaptive Controller自体は拡張性と汎用性に優れた入力デバイスなので,各種研究用途にも応用できそうな気配はある。たとえば,Adaptive
非常に面白いデバイスである。
Xbox公式WebサイトのAdaptive Controller製品情報ページ(英語)
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