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ゲームライフを豊かにしてくれるかも? CES 2016で見かけた変わり種VR系デバイスをまとめてレポート
4Gamerでもすでに,AR/VR統合型ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)を謳うUSensの「Impression Pi」や,Samsung Electronicsの開発部門有志が製作したモバイルVRデバイス専用コントローラー「Rink」,そしてモバイルアプリのメーカーKrushが作り上げた全方位回転型の大型VR筐体「Moveo」などを紹介している。だが,これらのほかにも,1ネタで1記事にするほどではないかもしれないものの,VR関連デバイスとして可能性を秘めていそうなデバイスが多数出展されていたので,その中から面白そうなものを選んで紹介しておこう。
VR世界を歩き回れる円盤形デバイスがついに製品化
3DRudder
過去のCESでも出展されていたフランス生まれの「3DRudder」は,VR世界内での移動を,キーボードやゲームパッドではなく足を使って行おうという試みで製作されたデバイスである。CES 2016では製品モデルが公開され,先進的な製品に送られる「CES Innovation Awards」の栄誉賞に選ばれたことで,以前にも増して注目を集めていた。
3DRudderの底部は,丸みを帯びていて,しっかりと踏む込まなくても足の動きを認識できる精度があるため,ちょっとした足の動きで移動できるというのが特徴である。そのため,VRデバイスとの相性が非常に良く,ユーザーは部屋の中を実際に歩き回ったりせず,ナチュラルにゲーム世界を移動できるというわけだ。
3月には175ドルでの販売を開始する予定とのことで,すでに公式サイトでは,予約も受け付け始めている。
3DRudder 公式Webサイト(英語)
全身で羽ばたいて体を鍛える? 異色のVRデバイス
Icaros
Gear VRを装着したユーザーは,なんとも形容しがたい形状の器具に四つん這いになって乗り,バランスを取りながら動くことで,VR HMDに表示されるバーチャル世界で空を飛ぶことになる。
Icarosは360度自由に動き回るのだが,天秤のようにセンシティブなバランス感覚を要求されるので,この上で平衡を保ち続けるのは,非常に難しい。実際,体験者を見ていると5分もすれば額が汗で光り始めるほどで,「インナーマッスルを鍛えることを目的にしたデバイスである」とのことだ。
Icarosの説明員は,いずれはサードパーティにゲームアプリを作ってもらいたいと抱負を述べていた。
デバイス自体が場所を取るうえに,カロリー計算も行える専用アプリがセットで価格はおよそ1万ドルとのことなので,一般家庭で利用するようなデバイスではない。おそらくは,スポーツジムなどに納入することを目標にしているようだが,他人の汗の臭いが染み付いたVR HMDを装着することが気になる人も多いだろう。まだまだ改善すべき点は多そうだ。
Icaros 公式Webサイト(英語)
センサー搭載でユーザーの動きを検知するサラウンドヘッドセット 3D Sound One
バーチャルな7.1chサラウンド再生に対応したヘッドセットというのは珍しくもないが,3D Sound Oneは,ヘッドセット内にジャイロセンサーや加速度センサー,地磁気センサーといった3種のセンサーを内蔵することでユーザーの動きを検知し,映画を視聴しながらユーザーが動き回っても,リアルなサラウンドサウンドを再生できることを特徴としている。
この仕組みは,VRデバイスとの相性がバツグンに良いと,3D Sound Labsではアピールしていた。同時に25か所の音源を再現できるので,たとえばFPSで,さまざまな方向からゾンビが襲いかかって来ても,迷わず的確に仕留めていけそうだ。
「2016年こそが3D Sound One飛躍の年になる」とメーカーの担当者は期待を隠せない様子。日本を含めた販売対象国の拡大も楽しみとしたい。
3D Sound Labs 公式Webサイト(英語)
家庭のソファを振動対応体感ソファに変えるデバイス
Immersit
テーマパークにあるような振動する座席の機能を,家庭でも簡単にできることを目的に開発が進められているのが,フランスのImmersitが開発中の社名と同じデバイス「Immersit」だ。4台1組の空気圧で動作する下駄のようなデバイスが,ゲームや映画の動きに合わせて上下に動くことにより椅子を傾け,映像をよりリアルに楽しめるようにするという。
実際,ソファ以外の家具,たとえばベッドやダイニングテーブルにも利用できるようだが,とくにVRデバイスではベッドに寝そべりながら振動を体感できるようになると話していた。
Immersitブースでは,レーシングゲームを体験できるようになっていたが,現時点では下駄から空気が開放される量が多過ぎるようで,滑らかに体勢が戻らずにガクガクとソファが音を立てて動くなど,決して座り心地が良いものではないかった。Immersit側も問題は把握しており,今後はこうした問題点を調整したうえで,2016年内に製品版をリリースしたいとのことだった。
Immersit 公式Webサイト(英語)
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