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Microsoft,純正タブレットの新モデル「Surface 2」「Surface Pro 2」を世界市場で発表。Surface 2はTegra 4,Pro 2はHaswell搭載
Surface 2はWindows RT 8.1機で,SoC(System-on-a-Chip)として「Tegra 4」を採用し,画面解像度を1920×1080ドットへと引き上げてきたのが特徴。Surface Pro 2は,Haswell世代のCPU「Core i5-4200U」を搭載するWindows 8.1機で,バッテリー駆動時間を延ばしてきたのが大きな特徴となっている。
両機種とも,ストレージ容量の違いによって複数の製品がラインナップされており,米ドルでの価格と製品ラインナップは以下のとおり。発売時期は,米国を含む世界22か国で10月22日,中国が11月上旬の予定で,日本を含むそれ以外の国や地域のスケジュールは,今のところ未発表だ。
製品ラインナップ | 価格 |
---|---|
Surface 2 | 32GBモデル:449ドル,64GBモデル:549ドル |
Surface Pro 2 | 64GBモデル:899ドル,128GBモデル:999ドル 256GBモデル:1299ドル,512GBモデル:1799ドル |
Surface 2とSurface Pro 2のキックスタンドはその点が改良されており,従来からあるディスプレイ面の傾斜角が約24度のポジションに加えて,大きく開いた約40度のポジションでも固定できるようになっている。膝の上に置いた場合など,見下ろすような格好で使う場合でもキックスタンドを使えるようにしてきた,という理解が正解かもしれない。
また,Surfaceシリーズは10インチ級のタブレットとしては珍しく,フルサイズのUSB 2.0ポートを備えていたが,Surface 2とSurface Pro 2ではこれが,フルサイズのUSB 3.0ポートに変更された点も,重要なポイントである。ポート数は相変わらず1つだけだが,高速なUSB 3.0対応フラッシュメモリやHDDを直接接続できる点は,他のタブレットにはない利点といえよう。
冒頭で,Surface Pro 2におけるバッテリー駆動時間の延長を紹介したが,この「バッテリー駆動時間が延びた」というのは,新型Surfaceにおける共通の新要素だったりもする。
まず,Surface 2は「ビデオ再生時に約10時間」。同8時間の「Surface RT」比で25%ほど長くなった。そしてSurface Pro 2は,バッテリーのスペックこそ「42Wh」で変わっていないのだが,「Surface Pro比でバッテリー駆動時間が75%向上」とされている。75%の改善というのはインパクトが大きい。
バッテリー内蔵カバーやドッキングステーションなどが新たに登場
Surface 2とSurface 2 Proの発表に合わせて,周辺機器も新しくなっている。キーボードも兼ねる液晶パネルカバーとして第1世代Surfaceとともに登場して話題を集めた「Touch Cover」と「Type Cover」は,それぞれ「Touch Cover 2」「Type Cover 2」へと進化。両製品とも,キーボードにLEDバックライトを内蔵したのが大きな違いだが,従来はカラーバリエーションがなかったType Coverが5色体勢に変わった点も見逃せないところだ。
価格は,Touch Cover 2が119.99ドル,Type Cover 2が129.99ドルの予定。なお両製品とも,従来のSurface RTやSurface Proでも使用できるそうだ。
Surface 2と別売りのTouch Cover 2。薄さはそのままでキーボードバックライトが内蔵された |
Surface Pro 2と別売りのType Cover 2。専用スタイラス(=ペン)は付属品である |
ただし,厚さは約9.75mmと,Surface 2本体よりも0.86mmほど厚い。さらに重量は250gと,Type Cover 2と比べて約100g重かったりもするので,ユーザーを選びそうだ。
なお,対応機器はSurface 2とSurface Pro 2,Surface Proで,なぜかSurface RTの名前がない。こちらは価格未定ながら,2014年早々の発売予定とされている。
Microsoftからはそのほかにも,本体を左右から挟み込む形状の「Docking Station for Surface Pro」という周辺機器も,2014年の早い時期に登場の見込みだ。
本製品はUSB 3.0×1,USB 2.0×3に,100BASE-TX対応の有線LAN端子やDisplayPort出力端子を搭載するドック。製品名にもあるとおり,対応機種はSurface Pro 2とSurface Proに限定されている。
Microsoft自身がタブレット端末を発売するとのことで,PC業界に大きなインパクトを与えたSurfaceシリーズであるが,蓋を開けてみれば,Surface RTが約9億ドルもの評価損(つまり在庫処分費用)を計上したと伝えられている。製品そのものの評価はともかく,ビジネスとしては順調にはほど遠い状況だったわけだ。
それでもSurfaceシリーズから撤退したりせずに,性能や使い勝手を向上させた新製品を投入するというのは,Microsoftの目指す「デバイスとサービスを提供する企業」への変革に,Surfaceがどうしても必要ということなのだろう。
いずれにせよ,第1世代Surfaceが市場投入された以上,第2世代モデルも出てくると期待していていいのではなかろうか。日本マイクロソフトの動きに注目しておきたい。
Surface 2&Surface Pro 2 製品紹介ページ(英語)
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