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[TGS 2019]楽しい楽しいゲームスクールゾーン。そこで見つけたホームラン「MANESIUS」を紹介。来年はもっとゆっくり回りたい
というわけで,筆者は個人的にゲームスクールゾーンのアワードを毎年に勝手に決めているのだが,今回は日本電子専門学校の横スクロールシューティング「MANESIUS」が大変よかったので紹介したい。
日本電子専門学校 公式サイト
「MANESIUS」は,横スクロールシューティングの金字塔的存在「グラディウス」をリスペクトしまくったタイトルだ。展示では2画面仕様となっており「ダライアス」の影響も感じられる。また背景がグリグリ動く様は「REVOLVER360 RE:ACTOR」っぽさもあり,色使いは「アインハンダー」の影響が強そうだ。気持ちうっすらと「蒼穹紅蓮隊」ぽさもあり,「好きな学生がいるのかな?(握手したい)」などと考えつつ,ウフフと眺めてしまったくらいである。
同作は,学生らのプロジェクトとして4月に開発がスタートし,現在12人によるプロジェクトとして,今回の出展にこぎ着けたとのこと。
展示で遊べたのは1ステージのみであり,プレイ時間にして約10分の想定だ。ただボス1機を撃破して終わりでは面白くない,あるいは最後までボスのような敵が出てこないとダレるということで,道中に中ボスを複数登場し,最後に大ボスといったステージ構成となっていた。
パワーアップシステムは「グラディウス」をリスペクトした結果,だいたい同じような構成だったので割愛するとして,特筆すべきはレーザーだ。
2画面になるとレーザーの軌跡が長く伸びるので,狙撃感があって気持ちいい。BGMもリズムを取りやすくありながら,ノリやすそう……ではあるものの,展示ではスピーカーからの出力であったため,細かい部分までは分からなかった。トランスな感じだとは思うのだけど。
二人同時プレイにも対応しており,この場合は広い2画面がとくに活用しやすいと感じられた。狙撃担当と接近戦担当で,役割分担して挑む来場者もいたくらいだ。
2画面を採用した理由をスタッフに聞いてみたところ,デカいボスの“ボス感”が欲しかったのと,攻撃の気持ちよさを優先したという。また,最近ではシネマスコープのウルトラワイドディスプレイもあるので,個人的にも環境の想定としていい判断に感じられた。実際のプレイフィールでも,3画面だと広すぎる気がしたので,演出面を考えても,ほどよい画面サイズであると思われる。
展示バージョンの難度は,TGS 2019開催中にも細かく変更していたそうで,ビジネスデイの1日目がもっとも簡単だったとのこと。来場者の多くが関係者であるためか,実際「カンタンすぎる」との意見が多かったので,同じくビジネスデイの2日目,一般公開日となった3日目……と順に難度を高くしていったところ,「難しい!」との声が高くなり,最終日の4日目は少し簡単にしたそうだ。結果,担当者は「最終日がもっともバランスのいい設定ではないか」と話していた。最終日に訪れた筆者にしても,ちょうどいい難しさだと感じられたので,概ね間違っていないのではないかと思われる。
さて,ここまで読んで「プレイしてみたい!」と思った読者もいるハズだが,TGS 2019が閉幕した今となっては,残念なことにこれといって遊べる機会を案内するのは難しい。日本電子専門学校が開催する2020年3月頃のイベントに出展される可能性はあるそうだが,今のところ未確定だそうだ。
いっそのこと,どこかが開発を引き継ぐだとか,学生らの活動支援プロジェクトとしてSteamで配信などしてほしいものなのだが……また遊びたいなぁ。どうですかね,KONAMIさん。
日本電子専門学校 公式サイト
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