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KDDIの2014年冬モデルスマートフォン2製品のテストレポートを掲載。マイナーチェンジだがレスポンスの改善は体感できる
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印刷2014/10/28 00:00

テストレポート

KDDIの2014年冬モデルスマートフォン2製品のテストレポートを掲載。マイナーチェンジだがレスポンスの改善は体感できる

画像集#002のサムネイル/KDDIの2014年冬モデルスマートフォン2製品のテストレポートを掲載。マイナーチェンジだがレスポンスの改善は体感できる
 既報のとおり,2014年10月27日,KDDIは2014年冬モデルとなるスマートフォン,「isai VL LGV31」と「URBANO V01」を発表した。
 都内のホテルで新製品発表会を開いたにも関わらず,発表された製品が2機種と少ないのは,2014年冬モデルの一員である「Xperia Z3 SOL26」と「GALAXY Note Edge SCL24」が,すでに10月23日から販売されているためだ。しかも発売済みの2製品は,NTTドコモからもほぼまったく同じ仕様の製品が販売されているので,その意味では新鮮味に欠けるのが正直なところだ。

こちらは発売済みのXperia Z3 SOL26(左)で,分解モデルも展示されていた(右)。ちなみにKDDI版のXperia Z3とGALAXY Note Edgeは,残念ながらau VoLTEには対応していない。アップデートによる提供の予定もないとのことだ。
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 さて,今回発表された2機種の大きな特徴に挙げられているのが,「au VoLTE」と呼ばれる新方式の通話サービスである。LTEネットワークを使った高音質の通話機能に加えて,通話中にも高速なデータ通信が可能な点が特徴で,通話中にスマートフォンの画面やカメラの映像,自分の位置を示した地図データや画面に書き込んだ手書き文字といった情報を送受信できる「シンクコール」という機能が,2015年2月以降に提供される予定だ。また,最大30人までが同時通話可能な「ボイスパーティー」という機能も導入の予定だ。
 とはいえ,現時点でau VoLTEに対応するのは新製品の2機種だけなので,幅広いユーザーの間で利用できるようになるのは,しばらく時間がかかるだろう。

 本稿では,これら新製品2機種の特徴をチェックしてみたい。


isai VL LGV31


 まずは,LG Electronics(以下,LG)製のisai VL LGV31(以下,isai VL)から見ていこう。isai VLは,2014年夏モデルで登場した「isai FL LGL24」の後継機種となる製品だ。実のところ,前モデルとの違いは少なく,めぼしい違いといえるのはau VoLTEへの対応程度だろうか。

 5.5インチサイズと大きめの液晶パネルを備える本体は,上下左右のベゼル幅を細くした,いわゆる「三辺狭額縁」デザインとなっている。本体背面が緩やかなカーブを描いたラウンドフォルムになっているのはごく普通なのだが,この背面に音量調整ボタンをレイアウトしているのは,isaiシリーズの特徴的なデザインといえるだろうか。

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本体正面。3辺が極端に狭い狭額縁デザインで5.5インチの液晶パネルがとても目立つ
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本体背面。アウトカメラとLEDライトに加えて,音量調整ボタンもここにあるのが特徴だ

 重量は約154gとやや重い部類に入るが,重心位置を中央よりやや下にすることで,手に持ったときの体感的な重さを感じにくくしている。これは,大型化した最新スマートフォンでのトレンドといっていいだろう。幅も76mmと大きいのだが,大画面を重視する人ならば狙いめの機種になりそうだ。

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本体上側面には,キャップレス防水仕様のヘッドフォン端子がある
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本体下側面には,同じくキャップレス防水仕様のUSB Micro-B端子を装備
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本体右側面には,小さめの[電源/スリープ]ボタンがあるだけ。左側面には何もなかった

カラーバリエーションは左から,アクアとブラック,ピンクの3色展開
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5.5インチサイズの大画面は,上下で画面を分割して2つのアプリを表示できるマルチウインドウ機能にも適する
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 前モデルから継承したisai VLの特徴に挙げられるのが,液晶パネルに5.5インチサイズで解像度1440×2560ドットのAH-IPS液晶パネルを採用している点だ。
 538ppiという画素密度は圧巻だが,実はNTTドコモの「ARROWS NX F-02G」が,5.2インチサイズで1440×2560ドット,570ppiという液晶パネルを採用していたりするので,一番高精細なスマートフォンというわけではない。

バックライトの輝度を,左から左から最大,中間,最小に変化させて撮影したもの。周囲の照明はごく普通の蛍光灯である。輝度はやや低めで,最小輝度は写真で見ると何も見えないが,肉眼ではギリギリ絵が見えるという程度。逆に暗い環境では眩しすぎなくていいかもしれない
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 スペックに目を向けて見よう。搭載SoC(System-on-a-Chip)は前モデルと同じで,Qualcomm製「Snapdragon 801 MSM8974AC」を採用する。内蔵ストレージ容量も32GBと変わっていないものの,メインメモリ容量が前モデルの2GBから3GBへと増量されているのは見逃せない強化点だ。このメインメモリ容量が効いているのか,画面の切替や操作への追従性,アプリケーションの起動などのレスポンスは実に良好で快適だった。
 細かい変更点としてはもう1つ,ハイレゾ音源再生に対応している点も挙げられる。ハイレゾ対応の音楽配信サービスも増えつつあるので,スマートフォンをハイレゾ対応音楽プレイヤー的に使いたいという人には喜ばれそうだ。

 テストレポートでは恒例のベンチマークテストも行ってみよう。Android版「3DMark」によるグラフィックス性能の計測では,「Ice Strome Extreme」プリセットと「Ice Storm Unlimited」プリセットの2種類をチェックしてみた。

 その結果だが,Ice Strome Extremeでは測定上限の「Maxed out!」に到達したものの,GPU性能を測るのに適したIce Storm Unlimitedのスコアは「12569」に留まった。同じSoCを採用するXperia Z3が「16717」だったのに比べると,率直にいって低い。動作中のフレームレートも,上下に大きく変動するのが目立った。リッチなグラフィックスの3Dゲームはやや苦手といえそうな結果だ。

isai VLにおけるIce Storm Extreme(左)とIce Storm Unlimited(右)のスコア(クリックすると詳細スコアを表示します)
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ぺしぺしIkinaの結果。結果はかなり優秀で激しい連打にも追従できた
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 次のテストは,連射測定アプリケーション「ぺしぺしIkina」による連打の応答性計測である。93〜96になるよう連射して結果は「88」と,好成績を記録した。最初の飽和は15タップめに発生し,それ以降は8〜10タップごとにごく短い飽和が発生すると具合だった。激しい連打を要求される音ゲーでも安心してプレイできるだろう。

 isai VLは,2014冬モデルの中でも抜きん出た性能を誇るというわけではないものの,良好なレスポンスやタッチ応答性の優秀さ,そして5.5インチ液晶パネルという魅力を備えている。3Dグラフィックス性能をそれほど重視しないのであれば,選択肢に含めるのもありではないだろうか。

●isai VL LGV31の主なスペック
  • メーカー:LG Electronics
  • OS:Android 4.4(KitKat)
  • ディスプレイパネル:5.5インチTFT液晶,解像度1440×2560ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 801 MSM8974AC」(クアッドCPUコア,最大CPU動作クロック2.5GHz)
  • メインメモリ容量:3GB
  • ストレージ:内蔵(容量32GB)+microSDXC(最大128GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約1320万画素
  • インカメラ:有効画素数約130万画素
  • バッテリー容量:3000mAh
  • 連続通話/LTE待受時間:約1300分/約580時間
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11a/g/n/ac
  • 本体サイズ:76(W)×145(D)×10.5(H)mm
  • 本体重量:約154g
  • 本体カラー:アクア,ブラック,ピンク
  • 主な対応サービス&機能:主な対応サービス&機能:au VoLTE,Eメール(@ezweb.ne.jp),SMS,グローバルパスポート(LTE/GSM/UMTS),ワンセグ,フルセグ,おサイフケータイ,NFC,Bluetooth 4.0,Wi-Fiテザリング(最大8台),キャリアアグリゲーション,WiMAX 2+,WIN HIGH SPEED,緊急速報メール,防水,防塵


URBANO V01


URBANO V01
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 京セラ製の「URBANO V01」も,isai VLと同様に2014年夏モデルをベースにau VoLTEに対応したマイナーチェンジモデルというべき製品だ。高音質を謳うau VoLTE対応に加えて,騒がしい場所でも声を聞き取りやすいという京セラの独自機能「スマートソニックレシーバー」により,音声通話が聞き取りやすい製品に仕上がっているのが特徴だ。

 5インチ液晶パネルを搭載する本体のデザインもほとんど変わっておらず,背面形状は定番のラウンドフォルムとなっている。厚みは9.9mmと,2014年冬モデルの中では分厚いほうだが,持ちやすい形状のおかげで握りにくさを感じることはない。重心位置も本体中央よりやや下と,持ちやすい配置になっている。

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本体上側面(左)。キャップレス防水仕様のヘッドフォン端子と,防水カバーに覆われたUSB Micro-B端子,microSDカードスロット,SIMカードスロットがある。本体下側面(右)にはストラップホールがあるだけ。背面のラウンドフォルムがよく分かる

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本体左側面(左)には,ロッド式のワンセグアンテナがあるだけ。ボタン類は本体右側面(右)に集中しており,シャッターボタンや[電源/スリープ]ボタン,音量調整ボタンが並んでいる。ちなみに,これらのボタンも金属製とのこと

 最近のAndroidスマートフォンでは,ホームボタンや「戻る」ボタンがソフトウェアボタンとなっているものがほとんどであるが,URBANO V01では使いやすさを重視して,ハードウェアボタンを採用している点も特徴に挙げられよう。
 ハードウェアボタン自体は前モデルにも採用されていたが,URBANO V01ではボタンの部材を金属素材に変更したことにより,見ための質感や入力時の操作感を向上させているという。ボタンを押し込むとほどよい抵抗感があり,「押した」という感触を体感しやすいのはソフトウェアボタンでは得られない魅力だ。

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本体背面にはアウトカメラとLEDライト,クレードル用接点がある
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前面のハードウェアボタンは金属製に変更。押下時の感触も前モデルより良くなったようだ

堅牢さの工夫を説明したパネル。背面パネルにはガラス繊維強化プラスチック材を使用しているとのこと
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 堅牢性重視のスマートフォンほどではないが,堅牢性を強化する改良もチェックしたいポイントだ。液晶パネルの保護ガラスには,旭硝子製の「Dragontrail X」を採用。さらに,額縁部分を液晶パネル表面よりもわずかに高くすることで,落下時にガラス面がダメージを受けにくくしているという。
 また,筐体内部にもステンレス素材を採用しているとのことで,堅牢性の高さには自信があるようだ。

カラーバリエーションはロイヤルブルー,プラチナホワイト,フォレストグリーンの3色。ちなみに,今までURBANOのイメージカラーはグリーンだったが,今回からブルーに変更したそうだ
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バックライトの輝度を,左から最大,中間,最小に変化させて撮影したもの。明るい室内でも画面は明るく,屋外でも視認しやすそうだ。最小輝度もやや高めなので,薄暗い部屋では眩しいかもしれない
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 なお,スペック面は前モデルとまったく変わっていない。液晶パネルは5インチサイズで解像度1080×1920ドットのIPS液晶パネルを採用し,SoCはQualcomm製「Snapdragon 801 MSM8974AB」でメインメモリ容量が2GB,内蔵ストレージ容量は32GBとなっている。ハード自体は前モデルと同じとはいえ,説明員によれば「性能面でのチューニングを見直した」とのこと。発表会場の展示機を操作した印象では,操作に対するレスポンスが前モデルよりキビキビしているように感じられた。

 残念ながら,発表会場の展示機材は性能面での調整が済んでいない試作機とのことで,ベンチマークテストは行えなかった。URBANO V01が気になる人は,試用できる展示機が店頭に並び始めたら,実機でチェックしてみてほしい。

●URBANO V01の主なスペック
  • メーカー:京セラ
  • OS:Android 4.4(KitKat)
  • ディスプレイパネル:5インチTFT液晶,解像度1080×1920ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 801 MSM8974AB」(クアッドCPUコア,最大CPU動作クロック2.3GHz)
  • メインメモリ容量:2GB
  • ストレージ:内蔵(容量32GB)+microSDXC(最大128GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約1300万画素
  • インカメラ:有効画素数約97万画素
  • バッテリー容量:3000mAh
  • 連続通話/LTE待受時間:1510分/約750時間
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11a/g/n/ac
  • 本体サイズ:70(W)×141(D)×9.9(H)mm
  • 本体重量:約155g
  • 本体カラー:ロイヤルブルー,プラチナホワイト,フォレストグリーン
  • 主な対応サービス&機能:主な対応サービス&機能:au VoLTE,Eメール(@ezweb.ne.jp),SMS,グローバルパスポート(LTE/GSM/UMTS),ワンセグ,おサイフケータイ,NFC,Bluetooth 4.0,Wi-Fiテザリング(最大10台),キャリアアグリゲーション,WiMAX 2+,WIN HIGH SPEED,緊急速報メール

KDDI 2014年冬モデル新製品 特設ページ


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