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マオリ族の血を引く開発者主導で開発が進められる「Guardian Maia」は,伝承と科学をベースにしたアクションアドベンチャー
Matia Interactiveは,マネージング・ディレクターとして活動するマル・ニホニホ(Maru Nihoniho)氏により2003年に設立されて以降,地域の子供たちのためにゲーム開発を続けてきたというデベロッパだ。会場にいたニホニホ氏を含め,8人の開発メンバーのうち5人がマオリ族の血を引き,その文化や伝統の保存と育成を念頭に活動してきたという。
Guardian Maiaは3年ほど前から開発が進められているようだが,YouTubeやTikTokではショートエピソードが公開(リンク)されていて,すでにトランスメディア化を念頭にゲーム作りが行われているのは興味深いところである。
Guardian Maiaでは,マオリ族の伝承の1つである「森の神々」をベースにしており,マオリ文化と科学が衝突している2750年という遠い未来が舞台となっている。
人類に知識を与えるために,神ターネ(Tāne)が知識を詰め込んだケテ・バスケットをニュージーランド南島に落とした。しかし,その弟であるウィロ(Whiro)の反抗により,疫病が蔓延し,青白い肌をした不気味なミュータントたちがマオリ族の生活を乱し始めるというストーリーが展開する。
主人公となるのは伝統的な衣装に身を包んだ女性戦士マイアで,ピンポンラケットのような大きさの硬いヒスイで作られた打撃系武器メレを手に,疫病に苦しめられる人々を救うため,島に散らばったままの3つのケテ・バスケットを探しながら,自分の家系の秘密を探っていくことになるという。
メレのほかにも,こん棒のようなタイアハも使えるようで,ニホニホ氏によるとマオリ族の伝統武術として知られるマウラカウをベースにしたアクションもフィーチャーしているとのこと。こちらは,現地の武術家の動きをモーションキャプチャーで再現しているそうだ。
また,科学もベースにしているためか,マイアは絶滅したはずの巨鳥モアに乗って旅をし,モアの足で柵を蹴って破壊したり,障害物を飛び越えたりと,アクション性の高い,スピーディな移動が実現している。今回のデモではマップ上に点在するアイテムを拾いながらゲームを進めていったが,煩雑になりがちなマウントの乗り降りも非常に軽快だった。
今回プレイできたのは,Guardian Maiaの序盤のほんの一部のシーンだけだったものの,プレイヤーの選択がストーリーに変化をもたらすようなナラティブデザインもフィーチャーされていた。Unreal Engine最新版による密林のジャングルも美しく表現されており,2750年という未来がどのように絡んでくるのかも気になるところだ。
対応言語については現時点では英語とマオリ語のサポートのみとなっているようだが,日本語対応にも期待したいところである。気になる人は,Steamストアページでウィッシュリストに追加し,続報をチェックしておくといいだろう。
「Guardian Maia」公式サイト
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