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ソウルライクな2Dアクション「Solateria」の開発者に話を聞く。美しい手描きのゲーム世界を作り上げるのは,大学で出会った仲間たち
「Solateria」は,もともと「火」「水」「土」「風」,そして「菌」という5つの精霊族が,それぞれの文化を築いて平和に暮らしていた世界が舞台となる。
ところが,影の疫病が蔓延して光が届かなくなったために一部の精霊が狂暴化し,世界のバランスが崩れ始める。
プレイヤーは,そんな暗く冷たい世界で新たに生まれた小さな火の精霊「Tott」(日本語では「カガリ」になる予定)となって,この世界の謎を解き明かしながら「最初の火」を求めて旅をするというのが,本作のストーリーだ。
手描き風のアートワークで,「オリとくらやみの森」のような幻想的なグラフィックスを目指したとリー氏が語る「Solateria」は,メトロイドヴァニア的な探索の楽しさに,ソウルライクなアクションを混ぜ込んだという,多くのゲーマーにアピールできそうなゲームシステムのタイトルだ。
ずっしりと重いが攻撃力のあるタイプや,逆に素早くヒットするが1回の攻撃力は低いタイプなど,5つの武器が用意されており,プレイヤーはいずれかに縛られることなく自由に扱えるという。リー氏は「おそらくコアなゲーマーほど自分が好む武器タイプがあり,それにこだわると思いますから」と語っていた。
ここに回避やパリィ,そしてルイネーション(Ruination)と呼ばれるパワーアタックなどのアクションが加わり,戦闘をより戦略性のあるものにしているようだ。
今回のデモで紹介されたボスキャラクターの1人は,「Charon」という狂暴化してしまったストーン・ゴーレムのような地の精霊。赤いガスのようなものがまとわりつく大きな岩を落としてくるので,かなり手強そうだ。
対する主人公の霊力には,パワーを獲得していくことで敵キャラクターを含むさまざまなものに火をつけて灰にしてしまうものや,大きなショックを与えることで一時的に気絶させてしまうものが用意されている。
リー氏によると,「Solateria」で想定しているゲームプレイ時間は18時間と,この規模のゲームにすればかなり遊び込めそうなものになっているという。それぞれのボスが待ち構えるチャプターが18ほど存在すると話していたので,つまりは1つのチャプターにつき1時間ほどかかるということだ。
もちろん,メトロイドヴァニア系のゲームらしく,さまざまな場所を探索してはアイテムやショートカットを見つけ出すことができ,プレイによってはボスとの直接的な戦闘を回避できるらしい。つまり,スピードランとしての楽しみ方も備えているわけだ。
ちなみに,開発チーム名の「Doodal」は,韓国語で「2か月」を意味する。「2か月に一度のペースでゲームを作り出す」という意気込みが込められており,元々は前作の「LAPIN」をソウル大在学中に開発し始めた仲間たちが中心となって2021年に結成された。
2022年に「LAPIN」のアーリーアクセス版がリリースされて高い評価を受けたことにより,2023年の正式ローンチ前に法人化し,現在は12人ほどのメンバーで「Solateria」の開発を進めているという。Unityエンジンをベースにする本作だが,リー氏は「共同CEOであるミンジェオン・キム(Minjeong Kim)氏が描くストーリーや世界設定,アーティストの想像力をうまくビジュアル化するのは難しいですが,やり甲斐があります」と抱負を語ってくれた。
「Solateria」は2025年第3四半期のリリースを予定しており,すでにSteamのストアページ(外部リンク)でウィッシュリストに追加できる。
日本語にも対応予定で,コンシューマ機向けにも開発を進めていく予定であるとのこと。BitSummit会場のKOCCAブースではプレイアブルデモが本邦初公開されているので,イベントに参加するゲーマーはチェックしておくといいだろう。
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