プレイレポート
絶壁の岩山を登っていくクライミングゲーム「Cairn」をプレイ。雄大な自然,そびえたつ山,登り切った達成感[TGS2024]
「そこに山があるからだ」
そんな言葉を思い起こすゲーム「Cairn」が,東京ゲームショウ2024の会場にある架け橋ゲームズのブースにプレイアブル出展されていた。早速体験してきたので,そのレポートをお届けしよう。
本作は,クライミングをリアルにシミュレーションしたゲームだ。主人公はプロの登山家であるAava(アーヴァ)で,Mount Kami(カミの山)の未踏の山頂を目指して岩壁を登っていく。その途中でさまざまな人と出会い,山の歴史を知り,自分を見つめなおしていくというストーリーが展開する。
ゲームはチュートリアルからスタートする。いきなり岩壁に挑戦するのではなく,まずはトレーニングコースを登っていくことに。そう,いわゆるボルダリングだ。
操作方法はシンプルで,左スティックで手足を動かし,登るボタン(試遊のコントローラではX)を押すと,岩を掴んだり足で踏ん張ったりする。手や足は一つずつ動かしていくが,どの手足が動くかは選べず(選び方もあるかもしれない),自動で選ばれた手足を操作していく形だった。
このコースはトレーニング用に作られていることもあり,登るための手掛かりが分かりやすくなっている。どこを掴み,どこに足を置けばいいのかを判断するのは簡単で,操作に慣れる練習としてはちょうどいい。一番上の岩を掴めばコースはクリアとなる。
3つのトレーニングコースをクリアすると,次は本番のロッククライミングとなる。岩肌を見極め,手掛かりとなりそうな場所があるところをルートにして登っていく。「でっぱりを掴んだり,足をしっかりとした場所に乗せること」を心がければ,登ること自体はそれほど難しくない。
だがしかし,踏ん張りがきかない足場や手掛かりがない岩肌に直面することもある。うっかりそのような場所に手や足を置いてしまうと,バランスが取れずにスタミナが失われていく。スタミナはゲージによる表現ではなく,息遣いや画面演出などで危機感を煽る仕様となっている。長時間そのような場所に手足を置いたり,あまりに急激に登っていくとスタミナが切れて,落下してしまうのだ。
息が荒くなってきたら,しっかりとバランスが取れる場所で少し休憩して,また登り始めるといい。ピトンを使って岩壁に足場を作り,ザイルをかけて安定させる方法もあるので,クリア自体の難度はそこまで高くない。
一方で,ルートを自分で決められるという自由度の高さが本作の肝となりそうである。あえて難しいルートを選んで登ったり,ピトンを使わずに登ったりと,自分に制約を課して,より挑戦的なゲームプレイもできる。
マルチプレイはないが,どれだけ早く登れるかを友達と競ってみるのも面白いかもしれない。Mount Kamiはプレイヤーの冒険心を満たしてくれそうだ。
本作の発売は,2025年内の予定となっている。東京ゲームショウ2024の試遊バージョンは日本語化されており,分かりやすく直感的にプレイできた。製品版には,ピトンなどの道具や,水,食料,薬といった資源の管理といった要素もあり,よりサバイバル感の増したゲームを楽しめるという。ほかのゲームでは味わえない独特の達成感を得られそうな作品になるだろう。
- 関連タイトル:
Cairn
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