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シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 6」マルチプレイのキーマンにインタビュー。追い求めたのは「Black Ops」らしさ
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印刷2024/10/25 15:17

インタビュー

シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 6」マルチプレイのキーマンにインタビュー。追い求めたのは「Black Ops」らしさ

 Treyarchが開発を担当し,Activisonが2024年10月25日に発売した「Call of Duty: Black Ops 6」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One)は,言わずと知れた世界的FPSタイトル「Call of Duty」シリーズの最新作だ。その名が示す通り,2020年に発売された「Call of Duty: Black Ops Cold War」から4年の時を経て,あの“BO”が再び,我々の前に姿を現すことになる。

画像集 No.005のサムネイル画像 / シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 6」マルチプレイのキーマンにインタビュー。追い求めたのは「Black Ops」らしさ

 発売に先立ち,全プラットフォームでのオープンβテストの開催や,東京ゲームショウ2024でも大規模なブースを出展していた本作(力の入れ様を感じさせるものだった)では,目玉ともいえるマルチプレイに焦点を当てた,国内媒体合同のオンライン開発者インタビューが行われた。4Gamerもこれに参加する機会を得たので,その模様をお伝えしよう。

 今回のインタビューに答えてくれたのは,Treyarchで14年のキャリアを持ち,本作の開発チームでマルチプレイやグローバルゲームプレイを担う,デザイナーのMatt Scronce氏だ。約4年という年月を経て登場する「Black Ops」がどのように構築されたかなど,さまざまなことを語ってくれたので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。

「世界最高の精鋭が前にしかダッシュできないのっておかしくね?」


――発売を間近に控えていますが,現在の心境をお聞かせください。

Matt Scronce氏
画像集 No.001のサムネイル画像 / シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 6」マルチプレイのキーマンにインタビュー。追い求めたのは「Black Ops」らしさ
Matt Scronce氏(以下,Scronce氏):
 もう本当にあらゆる感情が爆発しそうな感じです。これまですべての「Black Ops」のローンチに携わってきましたし,Treyarchに入社する前は「Call of Duty」の掲示板のモデレーターをしていたこともあるんです。そうした経験から,プレイヤーの皆さんの意見や思いにかける情熱は本当に大事にしています。

 本作が初めて携わる「Black Ops」,そして「Call of Duty」という後輩のスタッフもいますが,スタジオ内はもうみんなワチャワチャして大盛り上がりという感じです。本作が「Black Ops」シリーズの最高傑作であることに自信を持っていますし,なにより皆さんとプレイできるのが本当に楽しみです。

――先に開催されたオープンβテストでは,どのようなフィードバックが寄せられたのでしょうか。

Scronce氏:
 マップ,武器バランスなど大変多くのフィードバックをいただき,意見をもとに調整を行いました。一例としてマップ「スカイライン」では,「身を隠す遮蔽物が少ない」という意見から,マップ内のジャグジー周辺に手を加えています。改修されたマップはリリース時にプレイ可能です。

 武器バランスも多くのフィードバックをいただきましたが,ゲーム内のデータや意見をもとに,テスト期間中にも変更を加えました。もちろん我々も頻繁なプレイテストを重ねており,「ここは変えたほうがいいかな」「どうしようか」とディスカッションされる話題が,テストで皆さんにプレイしていただくことで証明されたのです。先に述べたスカイラインの改修も,まさにこうした流れの一つでした。

画像集 No.004のサムネイル画像 / シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 6」マルチプレイのキーマンにインタビュー。追い求めたのは「Black Ops」らしさ

――「Call of Duty」のコアとなる部分は多くの作品で共通していますが,シリーズ内でそれぞれ特色を持つタイトル群も魅力の一つです。本作の開発にあたり,開発側として「Black Ops」らしさをどのように定義しましたか。

Scronce氏:
 本作は「Call of Duty: Black Ops Cold War」より,約4年ぶりの「Black Ops」シリーズとなりますが,新たな「Black Ops」をお届けできることを嬉しく思います。
 やや長いスパンでしたが,その間にすべての「Call of Duty」のエンジンが統一されたこともあり,「『Black Ops』とはなにか」という定義を再設定する,非常に素晴らしい機会となりました。この4年という期間が,我々にチャンスをもたらしたのです。

 その一つが動きの滑らかさであったり,リアリティを感じさせるゲームのプレイであったりするわけですが,こうした再定義が新システムの「オムニムーブメント」(全方向にダッシュできる)にもつながっているんです。武器もファンが待ち望んでいた定番のものから,「Black Ops」ならではのプロトタイプまで,隅々まで追求しています。

――ベテランのファンはもちろんですが,直近の作品である「Call of Duty: Modern Warfare II」や「Call of Duty: Modern Warfare III」から,プレイを始めたプレイヤーも数多くいると思います。そうしたプレイヤーにも,本作は楽しめる仕上がりになっているのでしょうか。

Scronce氏:
 本作の大きな特徴としてオムニムーブメントが挙げられますが,もちろん従来のマルチプレイヤーの経験が生かせないわけではありません。
 「Call of Duty」シリーズのベテランプレイヤーでも,本作からシリーズをプレイするFPS作品のファンであっても,「明らかな違い」に気づくとは思いますが,これはプレイヤーの重荷となってしまうものではないのです。
 本システムの導入は,プレイヤーのゲーム体験をよりダイナミックに,ドラマチックにすることが目的ですが,掲げた目標は無事に達成できたと思います。

画像集 No.003のサムネイル画像 / シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 6」マルチプレイのキーマンにインタビュー。追い求めたのは「Black Ops」らしさ

――本作の特徴でもあるオムニムーブメントですが,これはどのようなきっかけで導入したのでしょうか。また,プレイに対してどのような影響を与えると考えていますか。

Scronce氏:
 いい質問をありがとう。この質問への回答は「プレイヤーの数だけある」かな。まず,最初のベースとなったアイデアとして「どの方向にもダッシュはできるじゃん」というものがあったんです。
 私でも,そのあたりの駐車場を歩いている時に,いきなり様々な方向へダッシュすることができますから(笑)。そのうえで,「“Black Ops”に携わる世界最高の精鋭たちなら,彼らの運動能力で前にしかダッシュできないのはおかしいだろう」という話になり,そこからオムニムーブメントにつながっていきました。

 たとえば足元にグレネードが転がってきたとき,従来であれば前にダッシュするか,視点を回してダッシュするといった方法が一般的であったはずです。
 これが本作では,視点を変えずに後方へダッシュすることもできますし,アクションヒーローのように後方にスライドしながら爆風を避けたりすることもできます。オープンβテストでも皆さんのこうしたプレイが見られましたし,発売後も見るのが楽しみです。
 従来の「Call of Duty」では見られなかったような動きができると思うので,ぜひ体験してください。


“BOらしさ”を追求した作品作り


――本作の舞台背景は湾岸戦争(Gulf War)となりますが,採用された銃器などの武器はどのように選んだのでしょうか。

Scronce氏:
 我々の武器チームは“非常に良い人たち”ということをお伝えしておきます(笑)。もう凄まじい量の資料を漁っているんです。時代的に正しい武器は非常に大事です。
 プレイヤーをGulf Warの時代へいざなうのに欠かせないピースですからね。とはいえ,“Black Ops”(非合法な作戦)なので,時代に沿ったうえで,今まで見たことも聞いたこともないような武器も必要です。このバランスが難しかった。

 本作で初めてシリーズに登場する12個の新たな武器がありますが,ここには見覚えのある武器から,なんだこれというものまであると思います。
 先日,ネットの某所にて「なんだこの武器,こんなのあったっけ?」「この武器は1991年の作戦で,ある部隊が1回だけ使ったんだよ」というマニアックなやり取りを見かけたのですが,とても面白かったです(笑)。

――ゲームバランスで意識して調整していることはありますか。

Scronce氏:
 私は「ディアブロ」シリーズも好きなのですが,防具でのセットボーナスは同シリーズのプレイヤーならおなじみでしょう。
 こうした発想をパークにも応用できないかと考えたんです。取っつきやすさを備えつつも分かりやすく,そして深みのあるシステムをというコンセプトで,コンバット・スペシャリティを導入しました。

 しかし,我々がもっとも注意を払うのは,プレイヤー全員が同じパークをつけて,同じ武器を持っている…というような,“テンプレ状態”にはしないことです。
 ただ選択肢だけ並べるのではなく,強弱に差のない現実的な選択肢を増やし,プレイヤー個人の好みに合わせたロードアウトを構築できる環境を目指しています。あっちを取ったらこっちが足りない……というように,構成するのが難しいかもしれません(笑)。

――オープンβテストの段階から小規模〜中規模なマップが多く見受けられましたが,こうした意図はどのようなものなのでしょうか。

Scronce氏:
 オープンβでは,小さめのサイズで凝縮された体験ができるマップを中心としました。製品版のマッププールは,全体的には中規模程度のものが中心になるでしょう。
 開発初日から「『Black Ops』の体験を素晴らしくするのはなにか」ということを考えていますが,歴代の「Black Ops」で人気の高いマップは,ニュークタウンしかりエクスプレスしかり,決して大きなサイズではないのです。

 なので,本作ではマップのサイズを意図的に調整しています。オープンβでは一部のマップのみとなりましたが,ローンチ後のマッププールの幅には満足いただけると思っています。

――βテストをプレイしましたが,武器のレベル上げが過去作と比べて時間がかかる印象を受けました。ローンチ時に仕様の変更や,ゲーム内で経験値ボーナスキャンペーンなどの実施はありますか。

Scronce氏:
 βテストの開始1週間後にフィードバックをいただき,実際にプレイヤーが武器のレベル上げにどの程度の時間を費やしているかというデータも取れたので,2週目からは変更を加えました。製品版ではテスト実施時より,もう少しレベル上げが行いやすくなります。

 一方,すぐになんでもアンロックできたり,最初から使えるものが多すぎてしまうと,逆にプレイヤーを混乱させる要因の一つになります。
 フィーリングに慣れたり,自分好みのアタッチメントを見つける機会を得てもらったりと,ペース配分が非常に重要なのです。とはいえ,フィードバックはチェックしていますので,あまりにも遅すぎる,逆に早すぎるといった場合は,ぜひ意見をいただけたらと思います。

――発売後のアップデートは,どのようなものを予定していますか。

Scronce氏:
 今週はローンチに注力していますが,もちろん今後を見据えたコンテンツの開発は行われています。
 10月29日にはInfectedモードが登場する予定で,こちらはスタジオの反対側にいるゾンビチームと共同で作業をしています。おなじみのニュークタウンも追加されますし,新たなコンテンツをどんどん実装していく予定です。
 プレイをしていただく皆さんに,新鮮な体験を継続していただくことが目標です。

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――ありがとうございました。最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

Scronce氏:
 今週ついに,皆さんに本作のマルチプレイをお届けできるかと思うと,本当にワクワクが止まりません。スタジオ一同を代表してのご挨拶となりますが,ぜひ本作を楽しんでいただけたら幸いです。

「Call of Duty: Black Ops 6」公式サイト

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