プレイレポート
[プレイレポ]サクッと遊んで,最速を目指す「Nintendo World Championships ファミコン世界大会」。オンラインで世界中のプレイヤーがライバルだ!
「Nintendo World Championships ファミコン世界大会」公式サイト
ファミコン世代もそうでない人も
150の競技で最速を目指す
クリアまでのタイムを競うRTA(リアルタイムアタック)という用語が広く知られている昨今だが,1980年代後半から1990年代初頭まで,世界各地で盛んに行われていたファミコン大会を現代に再現した,というのが本作のコンセプトだ。
本作での競技は,「スーパーマリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」「メトロイド」など,ファミコンの13タイトルから“さまざまな部分を切り出した”もの。
その内容は,ほんのワンアクションから1ステージクリアなど,長さはそれぞれに違う。一部,ゲーム全クリアというマッシブなステージも存在するが,基本は数秒から数分でサクッと遊べるものばかりとなっている。
遊べるゲームモードは,一人で遊ぶ「タイムアタック」,毎週切り替わる5つの競技に挑戦し,世界のプレイヤーとランキングを競う「世界ランキング大会」,オンラインでマッチした7人のプレイヤーの記録と対戦し,勝ち残ることを目指す「サバイバル大会」の3つ。
一人でコツコツとタイムを縮めたり,世界で自分の腕を試したり。最大8人までのファミコン大会をオフラインで遊べる「パーティ」も搭載しているので,友達や家族とワイワイ遊ぶことも可能だ。プレイヤーの環境や気分に合った遊び方ができる。
最初から開放されているのは数ステージのみ。ステージをクリアしたときや自己ベストタイムを更新したときなど,特定の条件を満たすとコインが手に入り,それを使って別のステージを開放していく形だ。なお,同じステージをプレイした場合でも,コインはクリアするたびにもらえる。タイムを縮めるために繰り返しチャレンジしていると,いつの間にかコインも溜められるという,作業感の生まれにくい仕組みだ。
本作のプレイ画面も,かなり考え抜かれている。下部に簡単な操作説明が表示されたり,込み入ったルートの場合は進む方向に矢印が出たりと,サポートが手厚いし,自己ベストのプレイ動画と比べながらプレイできることや一瞬でリトライできることも,クリアタイム短縮に集中できる要素だ。
また,ミスをしたとき,自動で少し前に時間を巻き戻してくれるのもありがたい。そのぶんタイムロスにはなるのだが,それがイヤならサッとZRボタン+ZLボタン同時押しで最初からやり直せばいい。すべてにおいて話が早いのだ。こういった細かな点に配慮が行き届いているので,プレイを繰り返す操作の面でまどろっこしく感じることはなかった。
0.01秒でもタイムを縮めるために,同じステージを何度もプレイする。例えば,この「オクタロック全倒し競走」であれば,オクタロックを倒す順番を変えてみる,体力満タンのときに放つことができるビームと敵の出現位置を合わせる,ドット単位で移動距離をツメるなど,細かい点にも試行錯誤を重ねる。
筆者はファミコン世代ど真ん中の,わりと年季の入ったゲームファンなので,こうして数秒間の同じ瞬間を繰り返しながら高みを目指していると,ファミコンを初めてプレイしたときの研ぎ澄まされた感覚を思い出す。
「スーパーマリオブラザーズ」1-1の最初に出てくるキノコを取るだけ,「星のカービィ」で最初に出会う敵を吸い込むだけ,といった超単発の競技から,ボスキャラクターの討伐,「スーパーマリオブラザーズ」最速クリアといった歯ごたえのある競技まで,チャレンジできるステージの特色はさまざまだ。
こんなステージ,こんなシーンがあった! と懐かしくなることもたくさんあった。一方,リアルタイムでファミコンを遊んでいなかった若い世代は,我々世代とはまた違う,新しい体験をすることになるだろう。自己ベストのリプレイは競技の選択画面からすぐに見られるので,見返して悦に入ったり,家族や友達に自慢したりということも楽しい。
人数分のコントローラが必要にはなるが,「パーティ」モードであればオフラインで8人までの対戦が可能だ。世代間をつなぐツールとして……というのは大げさかもしれないが,あらゆる世代がカジュアルに遊べるパーティゲームとしてもしっかり役割を果たしている。ぜひ周りの人を巻き込んでプレイしてみよう。
自己ベストで世界に挑む「世界ランキング大会」
最後まで勝ち抜け!「サバイバル大会」
もちろん,周りの人達と一緒に遊べるだけではない。世界中のプレイヤーとタイムアタックで競える「世界ランキング大会」では,毎週切り替わる5つの競技に挑戦し,自己ベストタイムで世界順位を競うことができる。期間中であれば,何回でも同じ競技に挑戦可能だ。大会終了1時間後,世界ランキングと生まれ年ランキングが発表され,自分の順位はもちろん,世界一となったプレイを見られる。
もう一つのオンラインモード,「サバイバル大会」は,世界中のプレイヤーのゴースト(記録)と競うものだ。最大3種の競技で戦い,最後の一人として勝ち抜くことを目指す。優勝者には大量のコインが贈呈されるので,参加しない手はない。
ゲームの一部を切り出してミニゲームとして成立させているため,プレイすることへのハードルは低い。しかし,「タイムアタック」という内容は単純ながら,タイムを縮める技術の試行錯誤や,オンラインで他プレイヤーとしのぎを削る楽しさなど,アツく熱中できる要素が満載の「Nintendo World Championships ファミコン世界大会」。Nintendo Switch用「ファミリーコンピュータ コントローラー」にも対応しているので,当時の操作感を求める人はぜひ使ってみよう。
「Nintendo World Championships ファミコン世界大会」公式サイト
- 関連タイトル:
Nintendo World Championships ファミコン世界大会
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キーワード
(C)Nintendo
- Nintendo World Championships ファミコン世界大会(ニンテンドーワールドチャンピオンシップス) -Switch
- ビデオゲーム
- 発売日:2024/07/18
- 価格:¥2,749円(Amazon) / 2920円(Yahoo)