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「1万時間プレイしても飽きない」を目指すチーム対戦アクション「SUPERVIVE」は,MOBAとバトロワを足した面白さ[G-STAR 2024]
本作は,Riot GamesやBungie,Blizzard Entertainmentでの開発経験を持つジョー・タン氏率いる北米の独立系スタジオTheorycraft Gamesが手がける,チーム対戦アクションだ。同スタジオは「1万時間プレイしても飽きない,毎回新しい楽しさを提供するゲーム」を目指しており,その第1作となるSUPERVIVEは,日本時間の2024年11月21日にグローバルローンチを控えている。
さっそく会場で試遊してみたが,どんなゲームかを一言で表現するならば,MOBA+バトルロイヤルのチーム対戦ゲームだ。会場では,2人1組でチームを組んで40人が存在するマップに降り立ち,最後まで生き残ることを目指すモードを体験できた。
バトルロイヤルジャンルを内包するので,もちろん時間経過に応じて,マップ上の生存できる場所は狭まっていく。そのため,活動範囲内でほかのチームとぶつかる前に,自分のキャラクターを育てなければならないわけだが,そのあたりがMOBAらしく,中立モンスターを倒して経験値を稼ぐ。
視点もトップビュー(見下ろし型)であり,ぶっちゃけ,「リーグ・オブ・レジェンド」(以下,LoL)と何かしらメジャーなバトロワを遊んだことがある人なら,どんなゲームかは5分も遊べばなんとなく理解できるだろう。「あー,中立倒してレベル上げて,勝てそうなほかのチームをぶん殴ればいいのね」的な雰囲気である。
いや,もちろん熟練すればもっといろいろとあると思うが,とりあえずそれで楽しく遊べるぐらいには分かりやすい。
操作はLoLよりもアクションシューティングに近い。移動は[W/A/S/D]キーで行い,マウスカーソルで射撃方向を決めるタイプだ。スキルは右クリック,[左Shift][Q][R」キーに割り振られている。
加えて,本作にはジャンプ操作がある。足場から足場へ移動するのに使うほか,空中戦闘も可能なようで,一般的なMOBAよりもアクション性の高い戦闘が楽しめそうだった。
また,探索中に消費アイテムが頻繁に手に入り,[1]〜[4]キーで使用できたり,マップ上に固有の施設っぽいオブジェクトがあったりしたので,それらの使い方も重要になると思われるが,韓国語では効果がさっぱり分からないので,コメントし難い。
会場で何戦か体験した限りでは,気軽に濃密な戦闘が楽しめそうで,手触りはよい。準備を整えて集団戦に備えるMOBAらしい楽しさがある一方で,バトロワなのでチームが全滅したらその時点で敗退になるため,「敗戦濃厚だからさっさとサレンダーしたい」みたいなMOBAにおける悲しい時間が発生することがないのだ。
スタジオを率いるジョー・タン氏が,もともとLoLなどの開発に携わっているだけあって,MOBAの良い部分も悪い部分も理解したうえで,本作を楽しい対戦アクションに仕上げようとしていることが伝わってくる。
G-STAR 2024では,ジョー・タン氏とエグゼクティブ・プロデューサーのジェシカ・ナム氏に合同インタビューを行う機会もあったので,その模様をお届けしよう。
――Theorycraft Gamesは,CEOのタンさんを筆頭に,LoLなどの大型対戦ゲームの開発経験を持つスタッフが集まっているスタジオとうかがいました。その1作目として登場する本作には,これまでのどういった知見が反映されているのでしょうか。
ジョー・タン氏:
Theorycraft Gamesには,世界中の素晴らしい開発者が集まっていて,頂点を狙えるチームだと思っています。我々はこれまでの経験を活かし,総決算のつもりで,楽しく競技性のある,ユニークなPvPゲームを作ろうとしています。
触っていただければ,いろいろなゲームから影響を受けているというのは,すぐに分かるでしょう。例えば,LoLや「オーバーウォッチ」からは,どんなキャラクターがいると楽しいかを学んでいます。目に見えないところでも,バックエンドのアーキテクトでLoLや「VALORANT」の影響を受けていますね。
――本作は,さまざまな主流のMOBAやバトルロイヤル,ヒーローシューターを合体させたようなタイトルだと思いますが,これらを足そうというアイデアは,どういうきっかけで生まれたのでしょうか。
ジェシカ・ナム氏:
いくつか理由はありますが,なかでも大きなものは,それらのジャンルを組み合わせればお互いに補いあえると思ったからです。例えばMOBAなら,敗戦濃厚でもプレイをし続ければならないといった,楽しくない時間があります。そこにバトルロイヤルが加わると,その時間をなくせるなど,1つのジャンルではフラストレーションを感じるところが,組み合わせることで改善されるのです。
――会場では2人1チームで40人の戦場に入る形でしたが,ほかにはどんなモードが用意されているのでしょうか。
ジェシカ・ナム氏:
2人1チームのデュオのほか,4人1チームのスクワッドも用意されます。どちらも,参加人数は40人になります。ほかにも,アリーナでの1vs1みたいなモードもありますね。
ただ,我々としては,本作の究極的な遊び方は,スクワッドでのチームプレイだと考えています。まずはデュオで学んで,スクワッドに参加するという流れを想定しています。
――本作はPCゲームですが,モバイルやコンソールでの展開は予定していないのでしょうか。
ジョー・タン氏:
まずはPCでグローバルローンチしますが,もちろんモバイルやコンソールも検討したいと考えています。
――ビジネスモデルについて教えてください。
ジョー・タン氏:
基本プレイ無料のタイトルになりますので,ほかの対戦ゲームと同様に,スキンやエモートなどに課金していく形となります。
――対戦ゲームにおいて,トキシックなプレイヤーやチートへの対策が課題になるかと思うのですが,どのように対処していくのでしょうか。
ジェシカ・ナム氏:
おっしゃるとおり大事なことです。ローンチ時からきちんとできるように,しっかりと投資をして対応していきます。詳しい内容は申し上げられませんが,ほかのゲームに搭載されているような機能を踏襲しています。
また,トキシックなプレイヤーの発生などは,ゲームフォーマットに由来すると思います。例えばLoLなら,あの形式だからこそ負けが込むとフラストレーションが溜まり,感情的になってしまう部分があると思うんです。本作の場合,バトルロイヤルでもあるので,そうした状況も軽減できるのではないかと期待しています。
――MOBAとバトルロイヤルを組み合わせた以上,ファーミングが十分ではないのにほかのプレイヤーとぶつかってしまう,レベルの高い敵と遭遇してしまうといった状況が発生すると思うのですが,その場合はどういったプレイをすればよいのでしょうか。
ジェシカ・ナム氏:
そういった状況を戦略で回避するための,いくつかの仕組みを入れています。敵のレベルが自分たちより高いといった情報は分かりやすくなっていますし,例えばマップ上にしばらくほかのチームの場所が見られるようになる施設があって,先を見越した動きができるなど,状況を把握することで戦略が立てられるんです。
――今後のスケジュールについて教えてください。
ジェシカ・ナム氏:
11月20日(日本時間では21日)にグローバルローンチを予定しています。日本からでも参加は可能ですが,この時点ではローカライズができておらず,日本語対応は第1四半期を予定しています。
ローンチ後のロードマップとしては,2週に1回アップデートを行う予定です。
――日本のゲーマーに向けてメッセージをお願いします。
ジェシカ・ナム氏:
我々は,日本のさまざまなゲームから大いにインスピレーションを受けているチームです。SUPERVIVEにも,そういったDNAがたくさん盛り込まれていますから,ぜひ日本の皆さんにも楽しんでいただければ幸いです。
ジョー・タン氏:
日本に持っていけることを心からワクワクしていますし,皆さんからのフィードバックを待ちわびています。ミナサン,ガンバリマショウ(日本語で)。
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SUPERVIVE
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