「Runescape」生みの親が贈る新作MMORPG「Brighter Shores」は，2024年Q3リリース決定。PC/Mac向けにFree to Playで展開

　MMORPG黎明期の名作「Runescape」の生みの親として知られる，Andrew Gower氏率いるFen Research Ltdが，新作MMORPG「Brighter Shores」を2024年第3四半期にリリース予定であることを明らかにした。数々の賞を受賞したMMORPGデザイナーによる，魔法と神秘に満ちた冒険の地を舞台に，多彩な生活職を体験しながら未知なるものとの遭遇を楽しむ，ポイント＆クリック式MMORPGだ。

「Brighter Shores」公式サイト

2017年時点でアカウント数が2.5億を超えて，最もユーザーが多いMMOとして認定された「Runescape」（Guinness World Records）

　Gower氏といえば，2001年にリリースされたMMORPG「Runescape」の生みの親として知られる人物だ。「Runescape」は革新的なゲームシステムと無料プレイを武器に瞬く間に人気となり，2008年にはギネス世界記録で「世界で最も多くのプレイヤー数を誇る無料MMORPG」に認定。リリースから23年経った今なお運営が続けられている，MMORPG史に残る大作である。そんなGower氏が手掛ける新作への期待は高まるばかりだ。

　「Brighter Shores」の主人公は，Hopeportの町の警備隊に加わった新米隊員。しかし，港を襲う奇妙な嵐やゴブリンの反乱など，想定外の事態が次々と押し寄せる。冒険の中で強力な魔法の源を発見したプレイヤーは，Cryoknight（氷の騎士），Guardian（守護者），Hammermage（鎚の魔術師）といった伝説のクラスへと成長。その力を以て，近くの森を蝕む何かと対峙していくことになる。


　特徴の1つは，Fisher（漁師），Forager（採集家），Chef（料理人），Woodcutter（木こり），Miner（鉱夫），Alchemist（錬金術師），Stonemason（石工），Merchant（商人），Blacksmith（鍛冶屋）など，実に20種類以上にも及ぶ多様な生活職の存在だ。幻想的な敵との戦いを重ねる一方で，それぞれの職に励むことでまた違った楽しみ方ができるのが本作の魅力と言えるだろう。
　ゲームはエピソード形式で拡張を重ね，各エピソードでは固有のサブクエストや生活職，新たな土地が追加されつつ，中心となるストーリーが進んでいく。対応プラットフォームはPCとMacで，基本プレイ無料のマネタイズモデルを採用した。ただし，すべてのエピソードにアクセスするにはプレミアムパスの購入が必要となる。


　なんといっても「Brighter Shores」で注目したいのは，「Runescape」の流れを汲むMMORPGとしての側面だ。実際，色鮮やかなグラフィックや等間隔の区画で区切られたマップ，クリック操作を基本とするゲーム性など，「Runescape」を彷彿とさせるレトロなテイストを感じ取ることができる。一方で，序盤から遊べるコンテンツ量の多さ，エピソード制による定期的な新要素の導入など，現代的なアプローチも採用されている。


　「Brighter Shores」は，2024年第3四半期にリリース予定。Steamでの配信でPC/Macに対応し，現時点では日本語には未対応の模様。
　「Runescape」がリリースされた2000年代初頭は，MMORPGというジャンルが大きな盛り上がりを見せた時代だった。当時の熱気と興奮を，現代のゲーマーに伝えることができるのか。新旧のファンを巻き込んだムーブメントを再び起こせるのか，続報にぜひ注目しておこう。