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トークにライブと盛りだくさんの40分! R1zeとEv3nsによる「18TRIP ファンミーティング」をレポート
2024年10月19日,東京・池袋にある「harevutai」にて,アプリゲーム「18TRIP」(エイティーントリップ。iOS / Android)の声優出演イベント「18TRIP presents “R1zeファンミーティング”」と「18TRIP presents “Ev3nsファンミーティング”」が開催された。メインストーリーを深掘りしていくトークコーナーや,出演キャストによるライブパートが盛り込まれ,イベントは大盛況のうちに終了した。本稿では,行われた4公演のうち「R1zeファンミーティング」「Ev3nsファンミーティング」ともにSide Aの様子をレポートする。
「18TRIP」とは,2024年5月にリベル・エンタテインメントとポニーキャニオンのタッグでリリースされたスマートフォン向けアプリであり,“旅”をテーマにした近未来おもてなしアドベンチャーゲームだ。
本ゲームに登場するキャラクターたちは,観光区長として主に朝班「R1ze(らいず)」,昼班「Day2(でいず)」,夕班「Ev3ns(いぶんず)」,夜班「L4mps(らんぷす)」の4つに分かれ,近未来の横浜「HAMA18区」を訪れる観光客に対し“おもてなし”を行っている。
また,おもてなしの中には区長たちがライブで人々を楽しませる“おもてなしライブ”というものがあり,さまざまな楽曲が制作されているのもファンを夢中にさせている理由の1つだ。今回ファンミーティングが実施されたのは,朝班「R1ze」と夕班「Ev3ns」にあたる。
「18TRIP」公式サイト
キャスト陣による収録裏話は必見
「18TRIP presents “R1zeファンミーティング”」
開演時刻になると,R1zeのOP楽曲である「Dawn」が流れ,ついにイベントがスタート! 「おはようございます〜」と,ステージ袖から出演キャスト5名が次々と登場し,自己紹介が始まった。
「本日は楽しんでいってください!」と明るく挨拶したのは,本公演のMCを務めた西園練牙役/小笠原 仁さんだ。HAMA18区の観光業を立て直すため,旅行会社「HAMAツアーズ」を立ち上げた大黒可不可役/小林千晃さんは「社長だよ〜」とユーモア溢れる言葉を発し,客席の笑いを誘った。会場のファンからも「社長ー!」という声が次々と上がり,イベント序盤から大盛り上がりだ。
R1zeのメンバーである叢雲 添と作中に登場する看板犬“しゅうまい”の声を演じている中島ヨシキさんは,自己紹介時に小林さんから「添以外もやっているでしょ!」とツッコミを受け,「しゅうまいです〜」と言い直す姿もうかがえた。各方向の客席に向かって「主任」と声をかけていたのは,主人公の従兄でもある神名雪風役/深町寿成さん。鹿 礼光役/水中雅章さんは,自身が演じるキャラクターとは異なる柔らかな口調でMCを担当する練牙役の小笠原さんを鼓舞した。
※初出時,「練牙役の小林さん」と記載していましたが正しくは「練牙役の小笠原さん」です。お詫びして訂正いたします
R1zeが全員揃うのは6月2日に行われた「18TRIP公式生放送『HAMAツアーズ広報部』#01 横浜開港祭 出張版」の時以来だ。前回とは違い,今回は池袋での開催ということで,小林さんは「池袋に住んでいる人〜?」と客席に問いかけ,中島さんに止められたりと彼らの気心が知れた空気感も見受けられた。
最初のコーナー「エイトリ! おしゃべりTRIP」は,出演者5人が出題されたトークテーマに沿って話していくというものだ。テーマは「ネタバレあり! メインストーリー振り返りトーク」ということで,アプリ配信直後の公式生放送では語れなかったメインストーリーについて深掘りしていた。
小林さんはサブキャラクターのキャスト陣について触れ,「しゅうまい(役)が中島さんだとは知らなかった」という話や,可不可の父親である大黒理非人役の子安武人さんが,別現場ではそのことをきっかけに話しかけてくれたことを語っていた。
また,可不可に仕える執事の雁金朔次郎の声を聞いた際に,古川 慎さんの演技があまりにもキャラに合っていたことから「古川さんしかいない!」と思ったそうだ。「大黒家のファンミを開催したい」と話す小林さんに対し中島さんは「俺(しゅうまい役で)参加できる」と返しており,いつか実現してほしい……! と感じたファンも多かっただろう。
メインストーリー初登場時,主人公にハグをした印象が根強い雪風役/深町さんは「これまで激甘キャラを演じたことがなかった」と,あらためて新鮮な気持ちで演じたことを明かしている。なお,MCである小笠原さんは「雪風のセリフには大体“主任”が入っています」と思わずストーリーを読み返したくなるようなエピソードも述べていた。
「しゅうまい役のヨシキさん……」と,ここでもいじられる中島さんは添について"未だに謎が多いキャラ"と話していた。
水中さんは印象に残った場面で“KOBEのランタン祭”を挙げ,とくに礼光が練牙に動画を見せるシーンが好きだと口にした。練牙の成長過程が丁寧に描かれたストーリーには水中さんも「練牙って主人公だな」という思いを抱いたと明かしている。
本公演では主にSide Aのシナリオについてトークを交わしてきたが,後半にあたるSide Bの物語については,2回目の公演「Side B」にて語られる。イベント名とのリンクにキャスト陣や観客も「なるほど」という反応を見せていた。
次のトークテーマは「朝班OP『Dawn』レコーディングを振り返って」ということで,メンバーそれぞれが「Dawn」収録時の様子について話していた。本楽曲は,シンガーソングライターとしても活動中の佐伯ユウスケ(佐伯youthK)さんが制作を手がけており,小林さんは仮歌が届いた際に「うますぎやろ!!」と感動したそう。キャラ名の韻を踏んでいる歌詞など,隅々までこだわりが見える楽曲の良さを存分に述べていた。
「仮歌から知り合いの声がする!」と口にしたのは,普段からお仕事で佐伯さんと共演する機会が多い小笠原さんだ。MVが完成していない段階での収録だったが,曲から物語や方向性がイメージできると語っていた。
R1zeの中ではあとのほうに録ったと話す深町さんは,収録時にほかのメンバーの歌唱を聴きながらレコーディングに臨んだという。「皆うますぎる!!」と思っていたことを明かした。
また小林さんからは,小笠原さんがラスサビの部分を50テイクほど録り直した話や,原曲キーが高いながらも頑張って歌い切った水中さんの話など,なかなかほかでは聞けないトークが繰り広げられていた。
メインストーリーの収録を終える前に楽曲のレコーディングを行ったこともあり,中島さんは「叢雲 添って歌うんですかね?」とかなり疑問に感じたそうだ。
どのような経緯で歌うのか分からないからこそ,「どうして歌うのか?」「添が歌う理由は?」「添は歌うことに対してどう思っているのか」を話し合いながら収録に臨んだという。自らが演じるキャラクターについて詳しく追求していく姿勢が,彼のより良い演技につながっているのではないだろうか。
R1zeは「Dawn」のほかにもED楽曲「Brand New Dawn」をリリースしているが,本楽曲についてはSide Bで語られるとのこと。「Dawn」とは雰囲気が打って変わる,アップテンポな楽曲のエピソードも気になるところだ。
キャスト陣は次の準備があるとのことで一度ステージから離れようとするが,小笠原さんが“降壇”を“降板”と言い間違えてしまい,4人からいじられてしまう事態に。「11月からは……新キャストになります!(笑)」と発した小林さんには筆者も笑いを堪えきれなかった。
しばらくすると会場が暗くなり,始まったのはR1zeによるおもてなしライブ! 本イベントでは「Dawn」の生歌唱が披露され,ライブを長い間待ち望んでいたファンも多いだろう。
主に小林さんと小笠原さんをセンターにした構成のライブは,水中さんの低音パートや小笠原さんのハイトーンがより際立ち,まさに私たちが観光客として“おもてなし”を受けているような気持ちになる。ライブ前のキャラに扮したセリフの数々も「18TRIP」の雰囲気がより感じられた。
ライブ終了後にはとめどない拍手や歓声が送られ,ファンからは「最高ー!!」といった声も寄せられた。イベントの最後には,おもてなし時のポーズでもある“グッドラックポーズ”を行い,作品でお馴染みの言葉「HAMA NICE TRIP!」でイベントが締めくくられた。
作中のリアルライブを体現
「18TRIP presents “Ev3nsファンミーティング”」
開演時間になると,Ev3nsのOP楽曲である「Scarlet Scars」が流れ,ついにイベントがスタート! 「こんばんは〜!」とステージ袖口から5人のキャストが登場し,「人がいっぱいいる!」「びっしり!」と驚きの表情を見せた。
今回MCを務めたのは,イベント序盤から礼儀正しさが垣間見えた石谷春貴さん。彼はEv3nsのリーダー北片來人を演じている。畔川幾成役/堀金蒼平さんは「今日は楽しんでいきましょう〜!」と満面の笑みを浮かべ,ちぃこと夏焼千弥役/梅田修一朗さんは「主任ぴ〜!!」とインパクト抜群な挨拶を行った。千弥に合わせ黒いベレー帽を被っており,自身が演じるキャラに対する想いもうかがえた。
ノリノリで「こんばんはー!!」と声を上げた木ノ内太緒役/寺島惇太さんや,「18TRIP」イベント初登場の百目鬼 潜役/矢田悠祐さんと個性豊かな面々が揃い,早くも客席からは歓声が響いていた。
前回実施された「18TRIP公式生放送『HAMAツアーズ広報部』#01 横浜開港祭 出張版」では矢田さんが不在だったこともあり,Ev3nsが揃ったことにうれしさを見せる出演者たち。楽屋でワイワイ話していたエピソードが語られたりと,なごやかな雰囲気が漂っていた。
最初のコーナー「エイトリ! おしゃべりTRIP」の「ネタバレあり! メインストーリー振り返りトーク」では,出演者たちが好きなシーンや収録時に印象的だったことを話していた。
Ev3nsのシナリオは囚人たちが収監される監獄島“モンキー・ケイジ”から始まることもあり,ほかの班とは一風変わったものとなっている。また,監獄島でのストーリーは基本,太緒視点で描かれているのだ。
寺島さんはオーディションを受け,台本をもらった際に「聞いていたゲームと違うぞ!?」と驚愕したことを口にした。梅田さんは好きなセリフとして,ランチ配信時の「ちぃ民のみんなー! 生きてる〜?」を挙げており,監獄島でのエピソードが心に残っていることを明かした。
モンキー・ケイジの看守長である児玉達治がお気に入りの矢田さんは彼のことを「かわいい」と話し,梅田さんに「強火のファンが付いていて良かったですね」と声をかけていた。さらに自身が演じる潜に対しては,最初「どういう人なんだろう」と感じたそうで,まだ明かされていないことも多い彼に対し「今後どうなっていくのか楽しみ」と述べている。
幾成の罪状が明かされる場面では「彼にとっても暗い過去なので,自分が演じていて『怖っ!』と思うくらい無機質に演じていた」と述べる堀金さん。あらためて本シーンをゲームで見返した彼は「過去の自分,良い感じ!」と発し,客席の笑いを誘った。
Ev3nsのメンバーは今回出演している5人だが,彼らの活躍にはコンダクター(観光区長のサポート役)である北片生行の存在が不可欠である。石谷さんは生行演じる戸谷菊之介さん含め,いつか6人で一緒にイベントができたら……と告げると「本人,メチャメチャ行きてぇ〜と言ってました(笑)」と梅田さんがまさかの裏話を披露。今後の展開がより楽しみになるようなエピソードだった。
ほかにも矢田さんが潜を演じるにあたり心掛けていたことや,石谷さんが感じた生行の印象,さらには児玉演じる帆世雄一さんに関したSNSでの出来事が寄せられ,キャスト陣の「18TRIP」愛が伝わってくるトークだとあらためて感じた人も多いはず。物語の後半であるSide Bに関しては2回目の公演で具体的に話していくことが告げられ,本コーナーは終了した。
続いては「夕班OP『Scarlet Scars』レコーディングを振り返って」ということで,R1ze同様楽曲の収録秘話についてキャスト一同が掘り下げていく。矢田さんは「すごくカッコ良い曲」「楽しみに収録を待っていた」と初めて曲を聴いた時の出来事について語っていた。
堀金さんは「これ歌えるの!?」と期待の中に少し不安を思わせる心情を挙げていたが,Ev3nsのギラギラ感やダークさがMV,楽曲にも盛り込まれており「歌えるのがうれしい」と感謝の念を述べた。
また,曲中の歌詞「答えを知りたい」の部分では,アンドロイドらしい歌い方に挑戦したという堀金さん。客席に向かって「どうでしたか?」と問いかけたところ,観客からは拍手や「良かったー!」という声があがる。彼の「Scarlet Scars」に対する“こだわりポイント”がうかがえ,Ev3nsファンにとって貴重なトーク内容だったのではないだろうか。
英語の歌詞に苦戦したと話す寺島さんには石谷さんも思わず共感! 2人が握手を交わす場面や,歌詞カードの英語をまずカタカナに直す……といった収録の裏話は,客席を笑いの渦へと巻き込んだ。イベント序盤で千弥に対する想いが感じられた梅田さんは「千弥と歌うぞ!」という気持ちを持ちながらも,普段あまり見せない挑発的な一面を出していけたらということも考えてレコーディングに臨んだ……とも語っていた。
自身の“好きポイント”として潜のビブラートを挙げた石谷さんに対し「セクシーな役なので,できることはすべて取り入れている」と返した矢田さん。彼は声優としての仕事がほぼ初めてだということで「僕も頑張らないと……」と決意を新たにしていた。
Ev3nsの中では常識人ポジションの太緒だが,作中のサバゲーシーンなど,銃を握ると少し違った表情を見せてくれる。そんな彼の二面性を作家さんと相談しながら曲中に取り入れたという寺島さんのトークは,あらためて楽曲を聴き返したくなった人も多そうだ。
仮歌のラップ部分は,千弥が歌ってより可愛くマイルドになったことや,楽曲でこだわったのは“最初の入り”だと話す石谷さんのトークなど,ファンであれば気になってしまう話題の数々は思わずこちらも聞き入ってしまう。ED楽曲「Ex-Emo」についてはSide Bで語られるとのことだ。
キャスト陣は一度ステージから離れ,次の準備へと移る。降壇の際には石谷さんが椅子に括り付けられた潜のぬいぐるみを直そうとする姿も見られた。
会場が暗転し,始まったのはEv3nsによるおもてなしライブ! ライブの前にはキャスト陣がキャラに扮したセリフを発していくのだが,千弥の「準備はいーい?」という言葉に観客も「イェーイ!!」と答え,気合いは十分だ。
観光区長をこなしながらもご当地アイドルとして活動する彼らが本公演で披露したのは,先程トークテーマにもなっていた「Scarlet Scars」。Ev3nsの見事なダンスや観客がペンライトを振る光景は,まさにストーリー上で描かれていたライブシーンを体現したかのようだった。
ライブ終了後,堀金さんは「緊張した」「たくさん練習しました」と口にし,梅田さんも「皆で揃って歌えて幸せでした」とライブの感想を述べた。イベントのラストには“グッドラックポーズ”をしながら観客とともに「HAMA NICE TRIP!」とコール。イベントは無事幕を閉じた。
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(C)18TRIP PROJECT
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