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「HIT:The World」シークレットパーティー開催。開発統括と運営ディレクターがMMORPGコアプレイヤーに向けて,日本展開への覚悟を語る
「HIT:The World」公式サイト
「HIT:The World」は,2016年にリリースされたスマホ向けアクションRPG「HIT 〜Heroes of Incredible Tales〜」(iOS / Android)の世界観を継承する新作マルチプラットフォームMMORPGだ。
本作の大きな特徴は2つ。まずはサービスイン直後から「攻城戦」が実装されること。攻城戦を制したギルドには,さまざまな恩恵が与えられる。
もう1つの特徴は「プリセットシステム」である。この機能は,事前に設定しておいた最大3種類のクラスを戦闘中に切り替えできるというもの。装備やスキルセットもクラスごとに設定できる。
会場では,「HIT:The World」の開発統括を務めるパク・ヨンシク氏より,開発方針などのプレゼンテーションが行われた。それによると,本作は「誰でも長く楽しめる」という目標を掲げて開発されたとのこと。韓国と台湾では「HIT2」という名称でサービスを展開しているが,日本でも展開するにあたり,「日本のプレイヤー向けの真摯な変化」を掲げたそうだ。
変化のベースとなるのは,2023年12月にMMORPGのコアプレイヤーを招いて実施した非公開座談会を通じて得られたフィードバックであり,従来のMMORPGが実現できなかった日本向けの変更を準備中だという。その象徴となるのが,名称を「HIT:The World」に変更したこと。パク氏は「開発と運用の覚悟と抱負を込めた決定」と表現した。
日本向けの変更は,4つのキーワードに集約される。
・誰もが参加できるエンドコンテンツ
・団結すれば対抗できるバランス
・ギルドコンテンツの充実
・課金バランス,ゲームプレイの最適化
パク氏は「ぜひゲーム内で直接体験してほしい」として,サービスイン以降もプレイヤーから得たフィードバックをもとに,継続的に進化させていくと語った。
「誰もが参加できるエンドコンテンツ」については,非公開座談会で寄せられた「プレイヤーが一丸となって核心的なコンテンツを楽しめるようにしてほしい」という意見がベースになっているとのこと。この座談会にはMMORPGの上位プレイヤーが招待されたそうだが,彼らが「多くのプレイヤーと一緒にコンテンツに取り組みたい」と考えていることに対して,開発・運用チームは「大きな変化が必要だ」と気付かされたという。
と言うのも,従来のMMORPGは一部の上位プレイヤーだけがボス戦や攻城戦などのエンドコンテンツに参加できる仕組みになっているからだ。本作では,サーバー内の上位プレイヤーがアイテムを独占し,その強さを振りかざして,さらなるアイテムを独占する構造により,大半のプレイヤーがエンドコンテンツに参加できないという課題の解決を目指すそうだ。
具体的には,以下の課題解決に向けた変更が示された。
・PK不可チャンネルとPK可能チャンネルの報酬に差を付けない
・ボスコンテンツはPK不可チャンネルにのみ発生するので,全プレイヤーがPKされることなく参加できる
・ボスコンテンツの報酬獲得方法を独占形式ではなく,誰もが報酬を得られるように調整する
これらの変更により,サーバー内の競争構造が絶えず変化する攻城戦を実現し,全プレイヤーがエンドコンテンツに参加できるようになると,パク氏は話していた。
半面,対戦を楽しみたいプレイヤーに向けて,PK可能チャンネルを用意するだけではなく,PvPコンテンツの開発にも心血を注ぎ,プレイヤー各自がそれぞれのスタイルでプレイできる環境を整えていくという。
「団結すれば対抗できるバランス」とは,プレイヤー間の相互作用に焦点を当てたキーワードとのこと。本作には「調律者の祭壇」と名付けられた投票システムがあり,全プレイヤーがサーバーのルール決定に参加できる。投票券はクエストを通じて獲得でき,誰でも投票を通じて少数の上位プレイヤーに対して影響力を発揮できるそうだ。
また投票券は取引できるため,少数のプレイヤーが多数の投票券を購入し,サーバーのルールに影響を与えることも可能となる。パク氏は「すべてのプレイヤーがゲームの進行に直接参加し,影響を与える環境の提供を目指す」と語った。
加えて,戦闘におけるプレイヤー間の相互作用も調整されている。従来のMMORPGでは,ゲーム内に絶対的な強さを誇るプレイヤーが現れると,ほかのプレイヤーが協力しても倒せず,徐々に競争の熱気が失われていく状況があるが,本作ではステータスと戦闘システムの調整を通じて,競争の熱を維持しているという。
具体的には回避と命中のステータスのバランスを調整し,絶対的な強さを誇るプレイヤーにもダメージを与えられるようにしたそうだ。また,複数のプレイヤーが1体の対象を攻撃するとダメージが増える「増加システム」や,デバフ効果が重複すると持続時間が短縮する「減少システム」を導入し,すべてのプレイヤーが積極的かつ戦略的な役割を体験できるようにしたとのこと。
「ギルドコンテンツの充実」に関しては,サービスイン直後からギルドメンバーと共に楽しめるさまざまなコンテンツを準備しているそうだ。
大規模ギルド戦である攻城戦には計10ギルドが参加でき,入札の読み合いから始まり,魔法障壁を通じて多彩な戦略・戦術を展開する本格的な戦いに進行していく。
またギルドメンバーが団結してモンスターを倒し,獲得したポイントを競う「結束の証明」,任意の時間にギルドメンバーだけで戦う「ギルドボス」などのコンテンツも明かされた。
「課金バランス,ゲームプレイの最適化」は鋭意準備中とのこと。例えばクラスやペットを合成する際に,従来のバージョンでは一部等級のみ導入していた「天井システム」を,日本向けサービスでは全等級に導入するという。また有料販売されていた装備を,ゲームプレイを通じて獲得できるように調整する。パク氏は「これらの調整により,とくに無課金・微課金のプレイヤーが財貨を使用できる選択の幅を広げたい」と語った。
取引所にも言及があり,パク氏は上記の「誰でも参加できるエンドコンテンツ」の効果により,取引されるアイテム供給が拡大する見込みだとする。その一方で「それに甘んじることなく継続的に需要と供給が循環するように,お得なアイテムと取引の楽しさを提供していく」と意気込みを見せた。
またゲームプレイの最適化として,準備している中から2つの仕組みが紹介された。1つはパーティを組んでプレイすると経験値が加算されるもので,パク氏は「一緒に遊ぶ楽しさはもちろん,より効率的なプレイを経験できる」と説明。もう1つは「放置モード」を改修し,プレイヤーがゲームにアクセスしていない間もキャラクターが継続的に成長できるようにサポートし,日常生活とゲームプレイのバランスを図れるようにすると話した。
「HIT:The World」の運営ディレクターを務める黄 珀信氏は,本作の運営方針などを紹介した。
本作を日本で展開することになった経緯は,かつてパク氏率いるチームが開発を手がけたMMORPG「V4」の日本展開を黄氏が担当していた縁が発端だったとのこと。パク氏らは「V4」のアンケートや,プレイヤーから得られたフィードバックを精査し,その反省点から改修ポイントをピックアップして提案を行った。その内容を見て,黄氏は日本展開に向けて真摯に取り組んでいる覚悟を感じたそうだ。
黄氏は,パク氏が示した4つのキーワードについて改めて言及し,これらはMMORPGの魅力を見直し,理解を深め,調整を重ねた結果にたどり着いたものだという。
会場では意見交換会も行われ,インフルエンサー/配信者からの意見や質問にパク氏と黄氏が回答した。攻城戦やサーバー間の対戦,本作ならではの特徴となるプリセットシステム,スマホでのゲームプレイ,そして気になる課金要素など,さまざまな話題が飛び交った。
シークレットパーティーのクロージングでは,パク氏と黄氏がインフルエンサー/配信者に感謝の意を示すと共に,「実現できない項目も出てくるとは思うが,引き続き皆さんと深いコミュニケーションを取り,より良いゲームにしていきたい」と意気込みを語っていた。
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