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  • セガ
  • 発売日:2024/10/25
  • 価格:通常版:6589円(税込)
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「ソニック×シャドウ ジェネレーションズ」試遊レポ&開発者インタビュー。シリーズの歴史とシャドウの魅力を同時に味わえる1本だ
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印刷2024/06/11 18:44

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「ソニック×シャドウ ジェネレーションズ」試遊レポ&開発者インタビュー。シリーズの歴史とシャドウの魅力を同時に味わえる1本だ

 セガが2024年10月25日に発売を予定している「SONIC X SHADOW GENERATIONS」(ソニック×シャドウ ジェネレーションズ。PC / PS5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / PS4 / Xbox One)の日亜合同試遊会が開催された。
 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズ最新作となる本作は,ソニックのライバル的な立ち位置の人気キャラクター「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」にスポットを当てた完全新作のハイスピードアクション「シャドウ ジェネレーションズ」と,2011年にリリースされた「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」に新要素を導入し,リマスター化したタイトルをカップリングした1本だ。

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「SONIC X SHADOW GENERATIONS」公式サイト


 このイベントのために用意された試遊バージョンで,各タイトルから2ステージずつプレイすることができた。プレイレポートをお届けすると共に,本作のプロデューサーを務める中村 俊氏,ディレクターの鴫原克幸氏への合同インタビューの模様もお届けする。

ゲームの解説を行ったプロデューサーの中村氏(左),ディレクターの鴫原氏(右)
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 本作に収録されている2本のイトルは任意に選択できる。これは製品版も同様だ。

会場の様子。今回はPS5版でプレイすることができた
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 まずはリマスター版となる「ソニック ジェネレーションズ」について。2011年のソニックシリーズ20周年を記念し,据え置きゲーム機と携帯ゲーム機で発売された同作は,現在のソニックの姿「モダンソニック」と,過去の姿「クラシックソニック」がシリーズ作品のステージを駆け抜けていくハイスピードアクションゲームだ。

 モダンソニックは画面の奥へと進む3Dスタイル,クラシックソニックは画面の右へと進む2Dスタイルのアクションが展開する。本作に収録されるのは据え置きゲーム機向けの「白の時空」をリマスターしたもので,当時発売されなかった任天堂の据え置きゲーム機でもプレイできるようになった。
 基本的な内容は変わらないが,ステージのどこかに存在する「チャオ」を助け出す「チャオレスキュー」,近年のソニックのアクションとして定番となった「ドロップダッシュ」ができるなど,その内容には進化も見られる。

主にサイドビューのステージが展開するクラシックソニックのステージ
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ホーミングアタックやブーストなどを使いこなして進むモダンソニックのステージ。奥に進む3Dシーンだけでなく,横に進む2Dシーンもある
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 今回試遊した「グリーンヒルACT1」「グリーンヒルACT2」は,それぞれクラシックソニックとモダンソニックの最初のステージであり,そのスピード感やプレイフィール,そしてサウンドは13年の年月を感じさせない完成度を誇る。
 筆者は当時,PS3版をプレイしているが,新旧ソニックアクションのメガミックスには興奮したものだ。超高速でステージを走り,ホーミングアタックで敵を倒し,スライディングやドリフトなどのアクションの感覚が見事に思い出される。
 加えて,ドロップダッシュ(ジャンプ後に着地してダッシュ)の止まらずに加速ができる気持ちよさは,今のソニックシリーズにはなくてはならないアクションであり,これが新たにできるようになってからは,さらに遊びやすくなった印象だ。
 グリーンヒルをはじめ,ソニックシリーズの人気ステージが集まっていることもあり,その歴史を実感したい人にもうってつけの内容だろう。

シリーズ作品のステージがアレンジされており,BGMも当時のアレンジバージョンが流れる
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DLCで追加された「カジノナイト・ピンボール」も収録予定だ
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 そして,今回の本命とも言える完全新作の「シャドウ ジェネレーションズ」は,2022年公開の「ソニック・ザ・ムービー/ソニックVS ナックルズ」のラストシーンにチラッと姿を見せて,ファンを驚かせた(喜ばせた?)シャドウ・ザ・ヘッジホッグのこれまでのストーリーを追体験する内容になっている。

シャドウのゲームにはクラシックとモダンの概念はなく,シーンによって3Dとサイドビューが切り替わっていく
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 今回プレイしたステージは「スペースコロニーACT1」。シャドウとも関係の深い「スペースコロニー・アーク」であり,漆黒の宇宙空間に作られた巨大な建造物のあらゆる場所をシャドウが駆け抜けていく。ステージ構成は3Dをメインにしているが,時折サイドビューのシーンがミックスされている。

 シャドウが走れることから重力はあるようだが,天地の概念がない宇宙空間でもあり,レールやスプリングによる縦横への高速移動で方向感覚が狂わされる。もちろんこれは演出なので,カメラは進むべき方向へと自然に向いてくれるため,ゲームプレイに支障はない。

スケートで滑るような走り方がシャドウの特徴だ
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 シャドウの基本操作はソニックと同じで,高速で走り,ホーミングアタックやブーストダッシュなども行える。シリーズ作品と同様,地面をスケートのように滑って移動するのも特徴だ。さらに,ソニックにはない「カオスコントロール」や「カオススピア」といった特別な力も持っている。

 カオスコントロールはシャドウを象徴する能力だ。ゲージを消費するが,時空を歪めることで周囲の動きを一定時間止められる。今回プレイしたステージでは,特定の場所で飛来する巨大なミサイルをカオスコントロールで止めてから,その上に乗って進んでいくシーンを確認した。
 ソニックの場合は,ステージの仕掛けに対して自身のアクションで進んでいくが,シャドウは仕掛けに対して自身が優位となるシチュエーションを自ら作り出して進んでいく。ソニックとは大きく違うゲームデザインなのだ。

敵を倒すと溜まるゲージを消費して発動するカオスコントロール
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下に見えるのがミサイル。通常は触れるとダメージを受けてしまうが,カオスコントロール発動中は動きが止まり,足場として利用できる
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超巨大ミサイルが迫るシーン。カオスコントロールからQTEのようなパートに移行し,ミサイルを破壊する!
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 スペースコロニーの後半には,ヒトデのような姿をした「ドゥームズアイ」も登場。シャドウが主人公となる「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」の黒幕「ブラックドゥーム」の身体の一部だ。ストーリーに深く関わっている存在であり,シャドウとのやりとりに注目したいところだ。

シャドウに迫るドゥームズアイ。追い詰めると最後はバトルシーンへ
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 一方,カオススピアは手から発射する飛び道具で,これは別のステージで使うことになった。
 そこに登場したのは,シャドウが初めて登場した「ソニックアドベンチャー2」のラスボス「バイオリザード」。シャドウが生まれる過程で作り出された実験体であり,4本足のサンショウウオのような姿をした巨大な怪物だ。

シャドウの前に現れたバイオリザード。カオスコントロールは封じられているため,何らかの攻撃手段を見出さなければならない
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 円形のステージにシャドウを追い詰め,歩いて踏みつぶそうとしたり,口からエネルギーボールを撃ってきたりするだけでなく,その身体に触れるだけでダメージを受けてしまう強敵だ。エネルギー弾を何発か撃ったあとの疲れたところに,頭部のパイプをグラインドして背中にある弱点の生命維持装置を攻撃するというアクションが展開する。
 シャドウが届かない場所に移動したバイオリザードの攻撃を飛び道具のカオススピアで撃ち落とすシチュエーションもあり,ここでもまたソニックとは大きく違うのアクションの手触りを味わえた。

攻撃の第2段階。気色の悪い腕のようなものが生えてきて,地面に衝撃波を発生させる
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遠方に逃れたバイオリザードの攻撃をカオススピアで撃ち落とし,反撃のチャンスを狙う
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 シャドウにはもう一つ,「ドゥームパワー」と呼ばれる能力があることも明らかにされている。トレイラーで見られる彼に翼が生えた姿がその力の一部らしいが,詳細は不明のまま。本作には,シャドウが自由に移動できる白い3D空間「ホワイトスペース」が存在し,これもドゥームパワーが関連しているようだ。今後の発表にも注目したい。

シャドウに翼が生える衝撃的なシーン。これがドゥームパワーの一つのようだ
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 後半は開発チームの中村 俊氏,鴫原克幸氏への合同インタビューの模様を掲載しよう。新たに制作された「シャドウ ジェネレーションズ」の開発秘話に注目だ。


映画の登場が予想されるシャドウの活躍をゲームデザインに則ったフォーマットで描く


――まずは,本作の企画が生まれた経緯を聞かせてください。

中村 俊氏(以下,中村氏):
 2022年に公開された映画「ソニック・ザ・ムービー/ソニックVS ナックルズ」には,最後にシャドウが登場するシーンがあります。我々は映画の制作に直接関わっていないんですが,次回作ではシャドウがフィーチャーされることは間違いなく,「今年はシャドウの年になる」と確信したことが企画の発端でした。

 それと同時に,この映画の効果は世界的にとても大きく,映画を観てソニックを好きになってくれたお客さんもたくさんいます。その方々に,ソニックという作品がどんなゲームなのかを知ってもらいたいとも思ったんです。
 そこでソニックの歴史を知ることができる「ソニック ジェネレーションズ」のリマスター版に,シャドウの新しい遊びを入れた「シャドウ ジェネレーションズ」を加えてみようと考えたのが,本作の制作のきっかけとなりました。

ディレクターの鴫原氏(左),プロデューサーの中村氏(右)
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――リマスター版と完全新作のカップリングという仕様は珍しいですね。

中村氏:
 シャドウが関わる映画の公開に合わせてお届けしたい思いが強くて,それぞれを一から作るのは時間もかかりますし,ゲームを再定義するのも難しい。ですから,シリーズ作品のステージを巡る「ソニック ジェネレーションズ」のゲームデザインに,シャドウの物語を乗せることで新しいアクションにチャレンジする設計を選びました。それにより,1本のゲームとして統一感を持たせることもできました。

――「ソニック ジェネレーションズ」のゲームデザインや見せ方に対して,新たに制作するシャドウはどのように設計したのでしょうか。

鴫原克幸氏(以下,鴫原氏:
 「ソニック ジェネレーションズ」の評価していただいたスピードランのゲームデザインは変えないことが前提にあり,シャドウの能力を生かした楽しみ方を構築することに注力しました。
 ソニックは従来どおりのハイスピードアクションが主体ですが,シャドウはそれに加えてカオスコントロールやカオススピアといった特別な力で,いろいろなことができるんです。
 やれることが多い分,ゲームが難しくなってしまうのではないかという懸念もありました。従来のスピードランの面白さを両立させて,それを普段ソニックのアクションを楽しんでいるお客様に受け入れられてもらえるようにバランスを取るのが,開発するうえで一番難しかったところですね。

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中村氏:
 「ソニック ジェネレーションズ」はソニックに新たなアクションを加えることなく,純粋に過去の冒険を振り返るのがテーマでしたが,今回はシャドウ側に新たなアクションを取り入れることで,半分は昔を振り返りつつ,半分は驚きを与えるような作りを目指したんです。
 今回試遊していただいた「バイオリザード」も,最初のフェーズは尻尾に追いかけられながらグラインドで上がるという従来の攻略法でしたが,後半に別の腕が生えてくるところは新しい攻略法が必要になる展開です。シリーズ作品をご存じのお客さんにも違和感がなく,新しい遊びを提供することを常に意識して作っていく。これはチームとして苦労したところです。

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――バイオリザード戦は少々難しいと感じました。クリアできない人のために難度を変えられるのでしょうか。

鴫原氏:
 難度の変更はできません。今回の試遊ではいきなりバイオリザードと対峙することになったので,急に難しくなったと感じてしまったのかもしれません。
 製品版ではバイオリザードにたどり着くまでに,いくつかのステージを経由して,シャドウのアクションを身に着けてから挑むことになりますので,急に難しく感じる印象はないと思います。
 また,バイオリザードは過去作品のラスボスでもあるので,誰でも簡単に倒せるような存在ではないことも意図しています。

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中村氏:
 先ほどお話しした,過去を思い出しつつ新しい驚きを見せるコンセプトが前提にあるので,いきなり現代的なフォーマットのボスとして登場させるのではなく,過去作品を知っている人にも喜んでもらえるようなフェーズをあえて残しているんです。
 それを踏まえて,初心者も経験者も楽しめるバランス調整はけっこう難しく,何度もテストをして調整を重ねています。

――2つのタイトルは何かしらの形で物語がつながっているのでしょうか。

中村氏:
 まだ詳しくは言えませんが,「ソニック ジェネレーションズ」の裏に「シャドウ ジェネレーションズ」があるイメージです。何かしらの形でつながっていることを考察しながら,楽しめるような作りを目指しています。

鴫原氏:
 「ソニック ジェネレーションズ」では,ソニックがカオスエメラルドを集める過程でライバルとしてシャドウが現れます。そこにしか出てこないので,その間,彼が一体何をしていたのかを新しいアクションゲームとして体験できるというものですね。

――鴫原さんは12年前の「ソニック ジェネレーションズ」の開発にも携わっていたそうですが,当時と比較して開発環境にどんな変化がありましたか。

鴫原氏:
 単純にハードの性能が進化して,表現がリッチになったことは間違いなく,今回の場合はゲームとして大きく変えずに,見せるところでどう表現するかがポイントでした。ソニックのスピード感は周りの背景ありきのものなので,それをリッチに作れるようになったことが変わったところですね。
 ただ,今回はリマスターと完全新作が1つのパッケージになるので,両者が極端に違わないように合わせることにも気を使いました。

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――シャドウのもう一つの力として公開されたドゥームパワーは,ホワイトスペースにおける移動手段なのでしょうか。

鴫原氏:
 使い方はいくつかあって,ホワイトスペースだけではなく,ステージでも使えるようになっています。例えば,その力を得る前のステージをやり直し,ドゥームパワーを使って新たにルートを開拓するような遊び方もできるようにしています。

中村氏:
 ドゥームパワーを分かりやすく見せているのが,トレイラーのシャドウに羽が生えるシーンです。それがゲームにどう絡むのかは,まさに先ほどお話しした驚きを楽しんでいただきたい部分ですが,詳細はいずれお知らせできると思います。

――リマスターとなるソニックの変わったところはありますか。

鴫原氏:
 ソニックはロップダッシュができるようになりましたので,それにより新しい攻略法が生まれていると思います。また,解像度も最大4Kまで出ていますので,昔遊んだときには気づかなかったところが見えるかもしれません。

――ソニックの新要素「チャオレスキュー」で集めたチャオが,例えば「チャオガーデン」のような遊びに絡むことはあるのでしょうか。

中村氏:
 今回,チャオガーデンはないですね(笑)。まずは,チャオを集めることを楽しんでみてください。

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――シャドウを主役に据えたタイトルを久しぶりに開発して,あらためて気づいた魅力はありますか。

鴫原氏:
 シャドウの体や背景の色味もそうなんですけど,黒ってカッコいいなと思いました(笑)。ソニックのグリーンヒルに代表される原色の清々しい色味とは対照的で,それが一緒になったことで両者の魅力を感じられました。

中村氏:
 我々開発チームにもシャドウのファンが多くて,今回発売させていただく「コレクターズエディション」も社内アンケートの結果をもとに作っています。ファンの愛が強いキャラクターや作品は,ヘタなことをすると否定されてしまうことも多くあります。
 開発にはシャドウを遊んで育った人間もいるので,彼らの意見も参考にしています。クオリティを上げていくうえで,それがシャドウの魅力に沿っているのかを常に確認しつつ,最終的にはアメリカにいる飯塚(シリーズ総合プロデューサーの飯塚 隆氏)とも相談しながら詰めてきました。

 アメリカでシャドウに羽が生えるシーンを公開したときも,「あんな羽は生えないだろう」という意見があった一方,喜んでいただいてる方も多くて,ファンの皆さんの気持ちを大事にしつつ,彼の新しい魅力が伝わるようなチャレンジを見ていただきたいですね。

「コレクターズエディション」には,シャドウのバストアップフィギュアが付属する
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――ファンの方にメッセージをお願いします。

鴫原氏:
 12年前,「ソニック ジェネレーションズ」がスピードランとしてファンの方に広く受け入れられましたが,それに負けず劣らず,それを超えるシャドウならではのスピードランを作りました。プレイしていただければ,きっと気に入っていただけると思います。よろしくお願いします!

中村氏:
 映画も含め,今年はシャドウの年。これを機会に,彼のこともぜひ知っていただきたいです。とても魅力的なキャラクターなので,その物語を体験すれば,必ず気に入っていただけると思います。
 ソニックとシャドウという2大巨頭を据えて,さらにソニックシリーズを盛り上げて,最高のゲームを作っていきます。彼らの物語をしっかりと遊んでいただければ嬉しいですね。

――ありがとうございました。

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