プレイレポート
[TGS2023]エンドレス・ジャンプアクション「点睛」を遊んでみた。跳躍と降下,そして禅。水墨山水画風のアートが趣のある一本
点睛は,「モンスターハンター」「ダークソウル」「ペーパーマリオ」といった,数多くの人気シリーズ作品の制作に携わる開発会社,ニューロン・エイジの社内インディー開発チーム「Project Pegasus」が手がけるアクションゲームだ。水墨山水画風アートが特徴の“エンドレス・ジャンプアクション”を謳う本作を試遊してきたので,そのレポートをお届けしよう。
プレイヤーキャラクターは,目玉があるように見える黒い“球体”。墨をボタっと落としたような球体になって転がり,そして跳ねてひたすら上へ上へと昇っていく。空中には岩が浮かんでおり,それを足場にぴょんぴょん跳ねていくのだが,そのときの球体がまるで紙のうえを筆でなぞったかのように線を描いて飛んでいくのがたいへん趣がある。
球体は最大で3段まで跳躍(ジャンプ)できるのだが,「次の足場までギリギリ届くか届かないか/飛び越えないようにどう刻むか」の絶妙なバランス取りの楽しさがある。球体は跳躍の際に鳥や蝶,金魚といった姿に変化することもあり,これまたとても趣がある。穏やかな気持ちで眺めていると,操作ミスで転落して力尽きるなんてこともあるのだが……。
また,足場となる岩場には禍々しい気配を感じる赤いひびが入ったものがあり,それに触れると力尽きてしまう点に注意。赤いひびが入った岩は跳躍からの降下(ドロップ)を当てると浄化でき,こうして禍々しいものを浄化したり,空に浮かぶ円形のリングに触れたりすると,キャラクターになんらかの力が溜まり龍の姿へと変化する。この状態では一定時間,跳躍を繰り返して飛翔できる。
諸行無常,諸法無我,涅槃寂静を考えながら昇ること,落ちることそれらすべてを受け入れ穏やかに遊ぶのも趣がある。
実は,アクティブにプレイしようとしたら,それはそれで楽しめるゲームであり,どれだけ上に行けたかスコアアタックに挑むのも面白い。雰囲気をじっくり味わえるし,シンプルながら「次はもっと上手くやる!」と思わせてくれるゲームとしての魅力もあり,2024年内の発売が楽しみになった。本作を試遊できるニューロン・エイジのブースは,9-11ホールのインディーゲームコーナー[09-E93]だ。
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