［TGS2023］キャラの見た目だけでなく，振る舞い方もアニメ的。「BREAKERS：UNLOCK THE WORLD」は，アニメーションRPGの名に違わぬ作り

　「ブラッククローバーモバイル」を手がけた韓国のVIC GAME STUDIOSによる新作RPG，「BREAKERS：UNLOCK THE WORLD」（PC / iOS / Android）が東京ゲームショウ2023にプレイアブル出展されている。
　9月13日に発表されたばかりの本作は，トゥーンレンダリングによるグラフィックスを採用した“アニメーションRPG”だ。


　発表以来，キャラクターを中心としたムービーがいくつか公開されているが，試遊機会はTGS2023が初となる。気になっている人も多いと思うので，本稿でレポートしよう。


　VIC GAME STUDIOS JAPANのブースには，BREAKERSのPC版とスマホ版の両方が出展されている。今回はPC版でマウスとキーボードを使って試してみた。
　今回のバージョンでは，主人公のカイトが，獣人の少女リズから「遺跡の封印を解いてほしい」と依頼されるシーンからスタートした。アニメーションRPGを謳うだけあって，カットシーンはとても丁寧に作り込まれている印象を受けた。


　単にトゥーンレンダリングでアニメ風のグラフィックスになっているだけではなく，キャラクターの振る舞い方もアニメ的だ。リズから「封印を解く力を見せろ」と言われたカイトが，近くの店に並んでいた宝箱を次々に開けたまではよかったが，ついでに近くにいた女性のベルトまで外してしまってスカートが落ちるという，お約束の“ラッキースケベ”シーンも拝むことができた。

ラッキースケベの後にビンタされるのもお約束

　そうしてリズが仲間に加わり，遺跡に向けて出発。フィールドでは，［W］［A］［S］［D］キーによる移動に加え，マウスの左ボタンでの攻撃，［Space］キーによる回避（前方に突進するので，感覚的にはダッシュに近い），［E］キーのスキル，[Q]キーの必殺技などが使えるが，とくに敵が出現することはなく遺跡に到着した。

　そこに待っていたのはシオンという女性キャラクターだ。彼女が「先に遺跡を発見した」と主張するため，どちらに封印を解く権利があるかでリズと一触即発の状態になるが，そこにオークの一団が登場したことで，ひとまず3人が協力してこの場を乗り切ることに。

キャラクターのこめかみあたりに怒りマークが入ったり，突然スポットライトが当たったりと，アニメ風の演出が盛りだくさん

　ここから本格的なバトルが始まるのだが，重要なのは操作キャラクターの切り替えだ。カイトは剣を扱うスタンダードなタイプ，リズは敵が装備している鎧を破壊する，シオンは魔法系のモンスターを気絶状態にするといったスキルを使用できるため，敵に合わせた起用が必要になる。PC版ではキーボードの［1］キーにカイト，［2］キーにリズ，［3］キーにシオンが割り当てられており，バトル中はいつでも切り替えられる。今回プレイした限りでは，再度登場が可能になるまでのクールタイムも無いようだった。

　そして，アニメ風の演出はバトルにもたっぷり盛り込まれている。スキル使用時に派手はエフェクトが発生するのはもちろん，キャラクターの切り替えや必殺技の使用時にはカットインが入るので，キャラクターを切り替えては必殺技，切り替えては必殺技といった戦い方をしていると，かなり賑やかだ。


　そんな感じで調子に乗っていたら，シオンが倒れてしまう事態に陥ってしまった。ボスの「鎧オーク族長」が出てきた時は全滅を覚悟したが，リズのスキルで鎧を破壊し，すかさずカイトの必殺技を叩き込んでいく戦い方で，なんとか倒すことができた。
　なお，鎧オーク族長について補足すると，カイトで斬りかかっても，ほとんどダメージを与えられなかった。決して高難度ではないが，何も考えずにボタンやキーを連打するだけで勝てるゲームでもないという印象を受けた。


　バトル後，シオンが実は本来の依頼主であることが分かり（リズはシオンからの依頼を受けてカイトを探していたが，シオンの顔を知らなかったようだ），カイトが遺跡の封印を無事に解いて一件落着。シオンが2人を「潜空挺」に招待するところでプレイ終了となった。


　「アニメのようなRPG」は人気ジャンルとなっているが，本作はそこからさらに一段階，アニメに近づいたような印象を受けた。ベタと言えばベタかもしれないが，どこか安心感のあるキャラの掛け合いを楽しみながら物語を進めていき，そこに時折バトルの緊張感が入ってくるバランスが心地よく感じられるタイトルだ。

「BREAKERS：UNLOCK THE WORLD」公式X（旧Twitter）

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