レビュー
「Football Manager 2024」家庭用ゲーム機版のプレイ感はいかに? PS5版先行試遊でコントローラ操作やゲームのテンポを確かめてきた
サッカー部顧問の先生からは「お前の戦術眼には一目置いている」と言われたこともあったのですが,これは逆に言うとプレイヤーとしての能力に期待されていなかったとも言えるのではないかと,今となっては思います。でもまあ,フォーメーション決めて選手配置して,ハーフタイムに修正する作業は嫌いではなかったけど。
そんな私に,待ちに待った瞬間がやってきます。2023年11月7日,「Football Manager 2024」(PC / Mac / PS5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / Netflix。以下,「FM24」)が発売されるのです。毎年発売されてたんだけどね。今作の何が嬉しいって,日本語版も出るのですよ。そのうえでコンソール版,つまり家庭用ゲイム機にも対応している。これはアツいです。実は今年の東京ゲイムショウ2023(TGS2023)で,私が一番テンション上がったのが「FM24」の情報でした。「ついに来た!」という気持ちでいっぱい。
そして今回,そんな私に家庭用ゲイム機版である「Football Manager 2024 CONSOLE」の先行プレイのお話が舞い込んできたのです。
今から私は先行プレイした印象をここに書くんですがね。私がプレイしたのはPS5版であり,それ以外のハードでのプレイ感覚はまた変わってくるであろうことは先に述べておきます。そのうえで,まず最初に皆さんが気になっているであろう点を最低限洗い出しときましょう。
(1)日本語ローカライズの具合はどうなのか
(2)家庭用ゲイム機のコントローラでプレイした操作感はどうなのか
(3)文字のサイズはどうなのか
(4)ゲイムテンポ(ロード時間)はどうなのか
こんなところですかね。ここは忖度抜きにお伝えします。忖度と本音の使い分けが私の長所ですから。
まず(1)。日本語ローカライズは,とくに変な部分は見当たらなかったです。あくまで数時間のプレイの中では,ですが。それでも「おいおいこれ翻訳ソフトで訳しただけだろ」的な変な言い回しは確認できなかったです。少なくとも,世界観が削がれるような日本語はない。ここが気になると,「どうせ海外向けのゲイムなんでしょ」って思ってしまって,どうしても感情移入できなかったりするからね。それについては問題ないと思われます。
続いて(2)。ここは若干気になりました。スティックと方向キー両方使って入力しなければいけないことが多く,思ったところにカーソルが当たらないケースが多い印象。後述しますが,ゲイムテンポ自体は決して悪くないんだけど,こういった操作ミスでのテンポが崩れることが多いのは気になった。ここに関してはハードによってどうカスタムされているかが気にかかるところです。
ただ,実は同時に解ケツ方法も目星はついてて,少なくともPS5版に関して言えば,マウスに対応しているので,マウスでの操作かマウスとコントローラを使い分ける遊び方が最適解な気がしてます。ここは試してないけど,たぶんそんな気はする。あとはコントローラ操作のクセに慣れてしまうまで我慢するってのも手かも。幸い,反射神経と細かな操作を必要とするタイプのゲイムではないし。
そして(3)。文字のサイズは絶妙なところ。ポジティブな意味です。洋ゲイあるあるで,日本語にローカライズされた時に文字サイズまで向こうに合わせるとすごく小さくなることが多い。でも,今作に限って言えばストレスを感じるほど小さい文字だったと感じることはありませんでした。もちろん,ディスプレイのサイズにもよるだろうけど。ゲイムの画面との比率的にそこまで小さすぎるという印象はない。逆に,大きくて読みやすいって印象もないけども。文字数の大きさで海外の作品の味が死んでないギリギリの大きさなんじゃないかな。そういう意味で絶妙だと思う。いい意味での洋ゲイサイズ。
最後の(4)だけど,こういった情報処理系のシミュレーションゲイムにありがちなテンポの悪さは感じませんでした。むしろ,思っていたよりもロード時間が短いとまで感じたくらい。その代わりと言っちゃなんだけど,主に読み込みが発生するのがやはり試合シーンなわけですよ。試合のグラフィックスは最高峰とまでは行きません。なので,試合シーンの美麗さを期待している人はその考えを即捨ててください。もちろん,悪くはありませんよ。あくまで普通です。逆に,ここで軽量化してテンポ作ってるんだろうなと。
私としては,試合を数多く重ねていくゲイムなんで,変にグラフィックスに凝ってロード時間取られるよりもこのクオリティで十分です。というか昔からの「FM」シリーズの,ホワイトボードに○で表現される試合画面で私は十分なので,選手がしっかりと描かれる今作に(ちょっと前からこれくらいのクオリティだったかどうかは知らんけど)むしろビックリしたまであります。
ゴールのリプレイがしっかりと再現されるので,むしろ進化と言えるのかもしれないですね。この点は昔プレイしたことある勢と,今回初めてプレイする勢で意見が分かれるところになるかもしれません。
とまあ,気になる点の列挙はこんなところですかね。
そして。
皆さんが一番気になるであろうところの
で,面白いの?
というところに関して。
私はシミュレーションゲイムが好きで,サッカーが好きです。この作品は同じセガのサッカーシミュレーションゲイム「サカつく」シリーズのように,ドラマティックというか主人公視点で話が進んでいくタイプのシミュレーションゲイムではありません。あくまでもサッカーを取り巻く世界があって,その中のひとつのクラブを選んで監督という役割をこなす,シミュレーターの側面の方が強いです。要は,情報処理ゲイムなんです。
次から次へと変わっていく状況。今回のプレイでの私なんて,「映えるかな?」なんて理由でマンチェスター・シティFC(マンC)を選んだんですよ。世界最強チームのひとつですね。本来ならポルトガルのベンフィカあたりを取って,国内では強いけど欧州では中堅というプレイを楽しみたかったんだけど。まあそこは製品版に取っておきます。で,要はいわゆる「俺ツエー!」をするためにマンC取ったはいいが,ゲイム開始直後にいきなりMFデ・ブライネ,グリーリッシュ,DFストーンズの主力3人が怪我による長期離脱。謎の縛りプレイを余儀なくされました。結果,シーズンの半分をこなした時点でプレミアリーグ8位。解任ものですよコレ。
いやね,私達一般人から見たら日本代表戦で「○○選手がクラブの事情で選出されなかった」ってニュース聞いたら「いや出せよ!」って思うじゃないですか。クラブからすると,なかなか出せないです。その気持ちがわかるんですよ。ベルナルド・シウバを代表に出したら怪我して帰ってくるんですよ? なんで大金出して雇っている選手を,代表戦で怪我されててこっちの試合出られなくなってんだ! たまんねーよ! って気持ちにこのゲイムプレイしてたらなれるのですよ。まあ,要するには面白いってことなんだけども。
例えば,UEFAチャンピオンズリーグの抽選。この組み合わせにワクワクできるタイプであれば楽しめるはず。実際,今回のプレイでも仮想の世界にも関わらずやたら盛り上がってしまったし。このゲイム,ドラマティックな味付けがあるわけではないという点さえ頭に入れておけば,迫りくるサッカーの情報の波に対応してるうちに,ついついプレイし続けちゃうっていう作品であることはお伝えしときたいですな。
※今回体験したPS5試遊版,権利者による監修中の情報も含まれています。現時点ではデータが正確に反映されておらず,一部のクラブや選手のアセットデータが表示されない場合があります
「Football Manager 2024 CONSOLE」公式サイト
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