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1970年代の古典的アーケードゲーム「Lunar Lander」のリメイク版,「Lunar Lander: Beyond」の制作を発表
「Lunar Lander: Beyond」公式サイト
「Lunar Lander」は,1979年にAtariがリリースしたアーケードゲームが有名だ。厳密には,アポロ宇宙船が月に着陸した1969年,アメリカの高校生がミニコン向けに書いたテキストベースのゲームが初代「Lunar Lander」で,1973年にDECというメーカーが自社のミニコン向けにグラフィクス付きの「Lunar Lander」を制作。それをAtariがアーケードゲームに仕立てて販売したという流れになるようだが,なにぶんコンピュータゲーム黎明期の話なので詳細はよく分からない。
アーケード版「Lunar Lander」は,ベクタースキャンという,現在ではほとんど廃れた技法を使った2Dゲームで,月面に着陸船を降ろすことが目的だ。ベクタースキャンは細かい描画が苦手なので,月面も宇宙船も,黒字に白のザックリした感じで描かれていたが,それがかえってクールな印象で,アポロ宇宙船のリアルなシミュレーションに挑んでいるような気分になれた。
もっとも,ゲームの難度は高く,初見でクリアできる人は少なそうだ。GCEのゲーム機「Vectrex」(日本での販売名は「光速船」)向けに移植されたほか,ゲームボーイ版「ルナランダー」もあり,さまざまなクローンも作られた。Atariがリリースしたアンソロジーなどにも収録されているので,プレイした人も少なくはないだろう。
リメイク版となる「Lunar Lander: Beyond」がどのようなゲームになるのか,現段階ではよく分からない。Atariのリリースには,「あなたは,ペガサスコーポレーション(Pegasus Corporation)で新たに任命された船長です。勇敢な探検家やアドバイザーなど,活気に満ちた搭乗員たちを,厳しいミッションを通じて導きましょう。宇宙を飛び回り,貨物を配達し,貴重な資源を獲得します。謎めいた衛星や魅惑の惑星など,星々の織り成すタペストリーの彼方で救助活動を行うときは,気を引き締めなければなりません。神秘的なポータルが出現し,あなたは,宇宙の背後にいる邪悪な存在に気づくでしょう」と書かれており,カッコいいが,ゲームについては,あまり語っていない。公開されたトレイラーも,ほぼ似た感じで,ゲーム画面は確認できない。
開発を担当するのは,コロンビアに本拠を置くデベロッパ,Dreams Uncorporatedで,JRPGにインスパイアされたファンタジーRPG「Cris Tales」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One / Switch)で知られている。シンプル極まりないオリジナル版に比べて,リメイク版はかなり変わってしまいそうな予感がするが,続報を楽しみにしよう。
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