プレイレポート
[TGS2023]プレイヤーの行動や時間と連動して事件の謎を解こう! Apple Watch専用ゲーム「BOOSTED」試遊レポート
東京ゲームショウ2023の5次元ブース(幕張メッセ ホール10 A70)にて,2023年9月19日に配信を開始したApple Watch専用ゲーム「BOOSTED」がプレイアブル出展されていた。「Apple Watchで恋愛アドベンチャーゲーム!?」と気になる人もいるであろう本作をプレイしてきたので,本稿でその内容をお伝えしよう。Apple Watchで楽しめる恋愛アドベンチャーゲーム!?
「BOOSTED」は,2022年に発売された「B.I.N.D.」(iOS / Android / PC)の続編タイトルだ。同作がノベル型の恋愛アドベンチャーゲームだったのに対し,「BOOSTED」は“健康×ゲーム×読み物”をコンセプトに掲げたApple Watch専用のゲームになる。なお,本作の特設サイトでは,“歩いてヘルシー読んで楽しービジュアルノベル”というジャンルで紹介されている。
見どころは,従来のアドベンチャー要素に加え,Apple Watchを通じて測られるプレイヤー自身の「行動」(歩いた距離や経過時間)と連動してシナリオが開放される「リードウォークシステム」が搭載されている点だ。
具体的に「行動」とは,物語の中で待ち時間があれば現実でも同様の間が発生したり,移動する場面ではその状況に応じた歩数を実際に歩いたりすることだ。さらに進行中には選択肢が発生し,リアルとゲーム内が連動して事件の謎が解かれていくという。
「B.I.N.D.」で恋人となった
ローザとレインのその後を描く物語
「BOOSTED」では,近未来の刑務所を舞台とした前作「B.I.N.D.」で恋人となった,ローザとレインのその後が描かれる。2人は,人間同士を電磁的に接続して,超人的な能力を発揮させる新システム「BOOST」の開発に明け暮れていた。しかし,ある日2人は何者かに誘拐され,別々の部屋に閉じ込められてしまう。そこから脱出するため,ローザたちは未完成の「BOOST」を用いる危険な賭けに出る……といったストーリーが展開される。ストーリーはただ読むだけでなく,謎解き要素も楽しめるそうだ。
アドベンチャーパートでは,Apple Watchの画面に表示されたストーリー(テキスト)を読み進めていく。ぱっと見はメールをチェックしているように見えなくもないので,ゲーム画面を見られたくなくて外ではゲームをしない筆者もこれなら遊びやすい。しかも,ストーリーはオートで進んでいくので画面をポチポチする必要もない! Apple Watchなら,スマホ以上に気軽に電車移動やちょっとした隙間時間に楽しめるだろう。
ストーリーの最中,「○○に行く」という状況になると,その○○への歩数分を現実でも歩かなければ次に進めない! |
歩く以外にも,たとえば暗闇に目が慣れるまで待つ……といった状況では,実際に15秒ほど待つことになる。カウントは,画面の背景にあるゲージで確認可能だ |
選択肢では重要な選択を行うことも……。それによってはループしてしまう展開もあるらしい |
どのタイミングで中断しても,そのポイントから始められる |
また,取材に応じてくれた5次元の取締役兼プロデューサーの原 竜太氏によると,本作の開発のきっかけは「5次元の名前を世界に広めたい」という想いと,「Apple Watchをエンタメとして使っているところが少ない」という考えから始まったのだという。そこからシナリオが組み立てられ,第1弾として「B.I.N.D.」の続編を開発することになったそうだ。
ゆくゆくはこれをベースにホラーゲームを作ったり,GPSを使ったロケーションゲームに活用したり,遊園地と連動したりと,さまざまな広がりを考えているという。「BOOST」はもちろん,今後の展開にも期待したい。
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