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[GDC 2024]シュール過ぎて意味不明にも感じられるストーリーが展開するビジュアルノベル風ADV「Dome-King Cabbage」を遊んでみた
個人ゲーム開発者のCobysoft Joeことジョー・バックホルツ氏 |
Steamの「Dome-King Cabbage」ストアページ
Dome-King Cabbageは,Cobysoft Joeを名乗る個人ゲーム開発者ジョー・バックホルツ(Joe Buchholz)氏が描く,独特の世界観が気になるアートフルな作品だ。現実の世界がモンスター集めRPGとして見えてしまう主人公の雲人間マッシュは,ドームキング・キャベッジというゲームの中で,主人公のヴァイオレットを操り,クズアイランドという島に赴き,ドームキングという称号を得るために就職面接試験に挑む。
今回のプレイアブルデモでは,面接試験に合格し,3体のクリーチャーの中から自分の旅のコンパニオンを選ぶという,RPGの序盤に見られるシーンを体験できた。グラフィックスはクラシカルなスタイルのドット絵で描かれており,よくあるインディー系RPGという雰囲気だ。
しかし,Dome-King Cabbageの真骨頂は,“ビジュアルノベルである”ということだろう。2D RPG風のゲーム部分に前後して,10分程度の3Dグラフィックスで描かれた映像と共に,ほぼゲーム性のないノベルを視聴していくスタイルになっているのだ。
前半のノベル部分では,「子供のころの一番古い思い出は,手のひらに乗せられるくらいの小さな玩具が……」というような独白が続く。そして,招き猫や般若のお面など日本的な要素に溢れた,サイケデリックかつポップなアートスタイルを駆使したミュージックビデオのような映像を背景にストーリーが展開していく。少なくともこの時点では,名称や存在意義が明らかにされていない謎のこけしのような存在(もしくはこけしの姿をした神のような存在)に導かれるなど,少しプレイしただけではシュールすぎて意味不明な内容に感じられた。
後半の3Dグラフィックススタイルは前半とは異なり,小さなジオラマを近視眼的に撮影したストップモーション・アニメーションのような風合いが演出され,よりドラマ仕立てになっていた。RPGの部分を含めて,長いゲームにはならないが,エンディングはプレイした人の心に深く残るものにしたいとのことだった。
ポケモン/デジモン世代を自認するCobysoft Joe氏は,Dome-King Cabbageのノベル部分でBGMとして利用されるローファイ系のジャズポップも自分で作曲したというマルチタレントっぶりを発揮している。現時点ではDome-King Cabbageの発売日はアナウンスされていないものの,気になる人はSteamストアページでウィッシュリストに追加して,続報を楽しみにしておこう。
「Dome-King Cabbage」公式サイト
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