二条城を貸し切って開催されたブロックチェーンゲーム発表会「Oasys Special Event」の模様をお届け。Ubisoftなど13企業が登壇

　Oasysは2023年6月28日，同社が展開しているゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」の大型イベント「Oasys Special Event」を京都・二条城で開催した。Oasysに関連する12プロジェクトおよび5つのVerse^※の情報公開がメインのイベントで，チームラボによる光のアート空間や，大沢伸一氏のDJブースなども用意されていた。本稿では会場の模様や，ゲーム関連の主な発表内容についてお届けする。

※Oasys上で展開されるレイヤー2ブロックチェーン


　本イベントは，クリプトカンファレンス「IVS Crypto 2023 KYOTO」のサイドイベントとして実施され，会場にはブロックチェーンやゲーム関連の業界人が集まっていた。Oasysの発表によると，来場者は約2000人とのこと。

仮想通貨アイドル「コインムスメ」の広報キャラであるムスメちゃんがお出迎え

飲食が可能な屋台もあり，お祭りのような雰囲気

　ステージには巨大モニターが設置され，映像やスライドを交えながら各企業の担当者による発表が行われた。　
　はじめに，Oasysの代表取締役である松原 亮氏が来場者に挨拶し，ビジュアルアイデンティティの刷新（関連記事）など最近の動きを紹介した。


　続いて，衆議院議員の平 将明氏からのビデオメッセージが上映された。同氏が座長を務める自民党web3プロジェクトチームは，今年4月に「web3ホワイトペーパー　誰もがデジタル資産を利活用する時代へ」（外部リンク）をまとめている。平氏は，ゲーム業界とブロックチェーンの融合によって，世界中から愛されるゲームが生まれ，経済圏として発展することを願っているとエールを送った。


　そして，ゲームやVerseに関する発表へと移った。一部のタイトルについては速報記事を掲載しているので，そちらもあわせて参照してほしい。

　最初に発表されたゲームは，セガからアーケードカードゲーム「三国志大戦」のライセンス許諾を受けて，double jump.tokyoが開発する「Battle of Three Kingdoms」だ。三国志大戦のイラストレーターが手掛けた新規イラストがNFTとなって登場し，制限時間3分のデッキ構築とオートバトルが組み合わさったゲームになっているという。今年の秋ごろにOasys上でローンチ予定とのことだ。



　BLOCKSMITH&Co.の代表取締役社長CEOである真田哲弥氏はクイズ大会形式で，6月26日からα版を配信中の「クイズでためる『QAQA』」（iOS / Android）を紹介した。縦型ショート動画のほうがVRよりも流行っている，Free to PlayのほうがPlay to Earnよりもユーザー数が多いなど，会場に集まった業界人にとってはやや耳が痛い選択肢のクイズで，これまでのブロックチェーンゲームと違った同作の魅力をアピールした。


　つぎに，enishのプロデューサー久保愛美氏が，2024年にOasys上の独自Verseでリリース予定のハックアンドスラッシュ「De:Lithe Last Memories」を紹介した。enishが「De:Lithe 〜忘却の真王と盟約の天使〜」をベースに開発するタイトルで，モバイルゲームクオリティのブロックチェーンゲームを目指しているという。パブリッシングはGeekOutが担当している。

※なお，HashPaletteからは本件に関与していないという声明（外部リンク）が出ている。「De:Lithe Φ」の開発において，enishとHashPaletteの間で起きたトラブル（関連記事）は係属中のようだ


　続いて，DMMグループのDM2C Studioの三原龍磨氏が登壇し，Oasys上の「DM2 Verse」で展開されるタイトルを紹介した。

　Eureka Entertainmentが2023年秋にリリースする「コインムスメ」は，仮想通貨を擬人化したアイドルが登場するプロジェクトで，ビット役の林 柚月さん，オアシス役の山崎夏菜さんによるライブが行われた。

林 柚月さん（左）と山崎夏菜さん（右）がテーマ曲「Bi-bi-bi Bit」を熱唱

　また，DM2C Studioのオリジナルタイトル「かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM」の新たなムービーが公開され，DM2C StudioがDigital Entertainment Assetと共同で開発するNFTトレーディングカードゲーム「神櫓-KAMIYAGURA-」の発表も行われた。


　Com2uS USAの代表Kyu Lee氏は，Com2uSグループが展開するブロックチェーンメインネット「XPLA」について説明し，アクションRPG「サマナーズウォー：クロニクル」（iOS / Android / PC）のIPを活用したブロックチェーンゲームで，Oasysを採用することを発表した。


　最後に，Ubisoft Strategic Innovation LabのVice PresidentであるNicolas Pouard氏ら3名が登壇し，同社初のブロックチェーンゲーム「Champions Tactics: Grimoria Chronicles」をOasys上で展開予定だと発表した。PC向けのPvP型戦術RPGとなるそうで，公式サイト（外部リンク）も公開されている。

Nicolas Pouard氏

Didier Mayda氏は日本語を披露して会場を沸かせた。左はSylvain Loe-Mie氏

　これまでは，日本のブロックチェーンゲームに特化していた印象のあるOasysだが，韓国に拠点を置くCom2uSやフランスに拠点を置くUbisoftの参入により，グローバルな展開も期待できそうだ。

チームラボによる光のアート空間

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