パッケージ
ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅公式サイトへ
  • スクウェア・エニックス
  • 発売日:2023/12/01
  • 価格:通常版(パッケージ/ダウンロード):7678円(税込)
    マスターズ版(パッケージ/ダウンロード):1万1198円(税込)
    超マスターズ版(パッケージのみ):1万4003円(税込)
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[インタビュー]コラボカフェのメニューってどう決めるんですか? 「DQM3」コラボを例にスクエニのカフェ事業を覗いてみる
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印刷2023/12/31 10:00

インタビュー

[インタビュー]コラボカフェのメニューってどう決めるんですか? 「DQM3」コラボを例にスクエニのカフェ事業を覗いてみる

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 ジャンルを問わず,今やさまざまなタイトルや場所で行われているコラボカフェ。実際に好きなタイトルで足を運んだことのある読者も多いと思うが,このコラボカフェがどのような形で実現しているかを,考えたことはあるだろうか。
 なんとなく思い浮かぶのは,IPを持っているゲームメーカーと,カフェ事業を展開している会社が提携して,カフェ事業者側がIPを用いた店舗装飾やメニューを考える,という流れだろう。言ってみれば,ゲームメーカー側はあくまでIP使用の許諾を出していて,(そこに使用時のルールはあれど)メインはカフェ事業者側というイメージだ。

 実際,筆者もそんなようなことを考えていたのだが,実はスクウェア・エニックスにおいては,そうでもないらしい。と言うのも,同社のゲームタイトルをテーマとするカフェメニューの提供や関連グッズの販売を行う常設店舗「SQUARE ENIX CAFE TOKYO」は,同社が手がける事業であり,メニューの提案なども内部で行っているようなのだ。

SQUARE ENIX CAFE TOKYO。秋葉原駅の東西自由通路にある常設店舗だ。営業時間は9時〜21時で,カフェスペースは時間入れ替え制・予約者優先となる
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 このカフェは,東新宿で10年以上にもわたって運営されているオフィシャルショップ&カフェ「ARTNIA」の運営などを経て,長く培われてきたカフェメニューの開発や空間プロデュースのノウハウが生かされているのだとか。
 そこで今回は,SQUARE ENIX CAFE TOKYOで現在開催中の「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」コラボを例に,同社のオンラインビジネス推進ディビジョンのカフェグループにてメニュー開発を手がける橋本氏,中村氏に話を聞いてみた(会社方針により両氏は名字のみの紹介)。

現在は「ドラゴンクエストモンスターズ3」コラボが実施中。2023年12月2日から2024年1月12日まで
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 ちなみに,今回のちょっと意外なこの話,もともとは2023年7月に掲載した「ゲームの社会科見学:スクエニのモーションキャプチャスタジオ編」の取材を終えた後,スクウェア・エニックスの企業広報の担当者に教えてもらったものだったりする。今回は「社会科見学」ではなくインタビューなのだが,コラボカフェ実現のためにどのようなことをやっているのか,手がけている人達はどのような経緯で今の仕事についているのかなど,裏側を覗いてみるとしよう。

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 「ゲームの社会科見学」と題して,スクウェア・エニックス社内にあるモーションキャプチャスタジオの見学レポートをお届けする。ゲーム制作に欠かせない技術であるモーションキャプチャだが,どこでどうやって撮影されているのか。小道具が置かれた「武器庫」や,「FINAL FANTASY VII REMAKE」で使われた撮影セットを見せてもらった。

[2023/07/06 08:00]

「SQUARE ENIX CAFE」公式サイト

「ARTNIA」公式サイト



「SQUARE ENIX CAFE TOKYO」と「ARTNIA」の直営店舗を管轄するカフェグループ


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。ゲームやアニメのコラボカフェは,ゲームメーカーさんはあくまでIP提供側,というイメージを勝手にしていたのですが,スクエニさんの場合は内部にカフェ運営・企画開発の専門部署が存在しているとうかがいました。

橋本氏:
 社内で,直営店舗の「SQUARE ENIX CAFE TOKYO」並びに「ARTNIA」の運営・管轄をしている部署が,我々の所属するカフェグループとなります。私は主にSQUARE ENIX CAFEを,中村は主にARTNIAを担当させていただいています。

4Gamer:
 今回の「ドラゴンクエストモンスターズ3」も,魅力的なメニューが揃っていますが,そもそもこうした“コラボカフェの作り方”について,我々もあまりよく知らないので,今回改めて,コラボカフェを運営するためにどのようなことが裏側で行われているのかを掘り下げていければと思っています。
 そもそもの話ですが,コラボカフェを実施するにあたって,スタートはどこから始まるのでしょう。カフェ側からタイトルを選ぶんですか?

「ドラゴンクエストモンスターズ3」コラボの店内の様子
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橋本氏:
 大きく分けて2通りあって,1つはゲームの開発チームや宣伝チームから「この時期にこういうタイトルが発売されるので,そのタイミングに合わせたプロモーションとしてカフェをやりたい」という提案がある場合です。そしてもう1つは,こちら側から「こういうアイデアがあるんですけど,どうでしょう?」といった形で提案するパターンですね。

4Gamer:
 そこはケースバイケースなんですね。とくに「年間で年何回開催する」みたいなことが決まっているわけではないんですか?

橋本氏:
 そうしたノルマは設けていませんが,SQUARE ENIX CAFEはコラボ運営が原則なので,営業が途切れないようなスケジュール調整はしています。

4Gamer:
 確かに,SQUARE ENIX CAFEの場合は常に何かとコラボしていますね。1つのコラボにおいて,企画自体は実施のどれぐらい前から動き出すのでしょうか。

橋本氏:
 遅くとも会期の2か月前ぐらいから始まります。まずやることは,カフェのコンセプトを考えることで,ゲームの担当部署から何かしらの要望がある場合はそれを聞いて反映させて,全体の方向性を決めます。
 そこからメニュー開発に着手するんですが,それと並行して,メニューを注文された方へのノベルティのデザインや,店内の装飾なども進めなければいけません。
 また店内にはグッズスペースがありますので,基本的にコラボ開催に合わせてグッズを新規に制作します。その場合は生産の都合でさらに時間がかかりますから,グッズ関連は半年ぐらい前から動くこともありますね。

4Gamer:
 今回の「ドラゴンクエストモンスターズ3」に関しては,発売日付近のタイミングでスタートしていますから,やはりタイトル側から決まった感じですか?

橋本氏:
 はい,こちらは発売日が決まった段階での企画です。「ドラゴンクエスト」シリーズのコラボはSQUARE ENIX CAFEで過去に何度もやったことがあるので,今回もぜひやりたいという話から決まりました。

4Gamer:
 今回の場合は,どんなコンセプトなのでしょうか。

橋本氏:
 テーマが「ドラゴンクエストモンスターズ3」で,シリーズ25周年に年末年始が重なるということもあって,賑やかにモンスターをちりばめる,というのをコンセプトにしています。もともと,「ドラゴンクエスト」シリーズのコラボはモンスターが主役になることが多いんですよ。タイトルごとにさまざまなキャラクターが登場するとはいえ,やはり皆さんが真っ先にシリーズで思い浮かぶのは,スライムなどのモンスターですから。

4Gamer:
 確かにそうですね。

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橋本氏:
 あとは,弊社のほかのタイトルと比べて年齢層が幅広く,ご家族でお越しいただける方も多いですから,どのような年齢の方も楽しめる内容にしています。

4Gamer:
 逆に,年齢層を高めに設定するタイトルは,どれになるのでしょう?

橋本氏:
 9月から実施していた「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」は,ホラーアドベンチャーですし,発売から半年ほど経っての実施でファン向けでしたから,高めに設定していました。今回のコラボの直前までやっていた「STAR OCEAN THE SECOND STORY R」も高めの想定ですね。

4Gamer:
 ああ,スターオーシャンの場合は,もとのタイトルがPlayStation用ソフトですから,お客さんも往年のファンになりそうです。
 コラボカフェといえば,メインとなるのはやはりメニューだと思いますが,こちらはどういった流れで作られるのでしょうか。

橋本氏:
 メニュー開発は,まずはゲーム担当部署側からどんなメニューを作りたいか,モチーフを出してもらうところから始まります。今回は(非公開のモチーフのファイルを見せて)このぐらいまで初稿の案を出していただきました。

4Gamer:
 最初から結構細かなところまで決めてあるんですね。モチーフになるモンスターや場所はもちろん,ピザやパンケーキなど,具体的な料理までゲーム担当部署から提案されていてちょっと驚いています。

橋本氏:
 タイトルに関する知識を一番持っているのは,やはり彼らですから。我々では限界がありますし,それでは満足していただけるようなコラボメニューにはならないでしょうから,スタートの段階でできる限り細かなモチーフ案をくださいとお願いしているんです。

4Gamer:
 既にメニューの名前も決まっているようですが,このあたりもゲーム担当部署側が決めるんですか?

橋本氏:
 名前をつけてもらうことで,「何をモチーフとしてどんなものを作ってほしいのか」が分かりやすいんです。もちろんアイデア段階のものなので,これを見ながらメニュー内容を詰めて,「これならできそう」とか「これではハードルが高いのでこうしてはどうでしょう」といった打合せをしていきます。

4Gamer:
 ここまでゲーム担当部署と密に詰められるのは,同じ会社内でやっている強みといったところでしょうか。

橋本氏:
 そうかもしれないですね。彼らからのテキストだけだと分からないこともあるので,タイトルの発売前でも素材などを見せてもらってやりとりをすることもありますし。
 SQUARE ENIX CAFEという社名を使ったカフェである以上,ちゃんとしたものをお出ししたいという気持ちは徹底しています。

メニューの選考会の様子。ゲーム開発部門の担当チームが実食に参加して決めていく
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4Gamer:
 フードメニューを作るにあたって,気を付けるところはどこでしょうか。

橋本氏:
 価格に対しての,提供する内容のバランスです。例えば今回採用しなかった提案の中に,塩おむすびをメインとしたメニューがありました。モチーフ自体は納得のいくものだったのですが,ノベルティ配布を含めて全体的に価格バランスを取ろうとすると妥当な価格設定に見えないかもしれない。仮にこれが1000円とかだったら対価に見合わないでしょう。なので,今回はボツにしました。

4Gamer:
 塩おむすび1000円は,ちょっと注文しづらいですね……。

橋本氏:
 ですよね。最近は食材の原価も高騰していますが,可能な限り対価に見合ったものを提供したいということもあって,案として面白いだけでは採用されないこともあります。
 それともう1つ大きなポイントとなるのは,提供するまでの時間です。SQUARE ENIX CAFEは,1回の時間帯につき1時間30分の時間入れ替え制なので,例えば全45席のお客様全員が同じものを一斉に注文したとしても,それを確実に提供できなければいけません。メニューの提供スピードや,厨房のオペレーションなども考慮して,言葉は悪いですが「どこまで手間をかけられるか」という点は,非常に重要なことだったりします。

4Gamer:
 店舗での料理の提供も,スクウェア・エニックスさんの部署が担当されているんですか?

中村氏:
 いえ,SQUARE ENIX CAFEは直営店舗ではあるんですが,弊社には食を作る知見のある部署がないので,飲食の提供についてはその分野を得意とするパセラさんに業務委託をしています。
 パセラさんは「LUIDA'S BAR」や「エオルゼアカフェ」などでも弊社とコラボしていて,提供する料理も好評で安心できる存在なので,SQUARE ENIX CAFEのメニュー作りにもご協力いただいています。

4Gamer:
 では,先ほどのゲーム担当部署からの提案をベースに,実現できるかどうかをパセラさんと詰めているわけですね。
 提供されるコラボメニューの数って,いくつぐらいにすると決まっていたりするんですか?

中村氏:
 提供するフードは6品を基準としています。タイトルによって多少増減はありますが,調理をするための厨房設備や食材の保管場所の関係でこのぐらいになるんです。

4Gamer:
 なるほど,メニューを提供できる限界があると。ファミレスとは違いますもんね。

中村氏:
 会期が長めの場合は,例えば前期と後期でメニューを入れ替えるパターンがあるので,1タイトル単位で見るともっと多くのメニューを考えることはありますが,同時に展開するメニューの数はやはり6品ほどです。
 たくさんのメニューの中から選びたいというお客様もいらっしゃると思うんですが,1時間30分という時間制限があり,メニューによって提供時間が前後してしまう場合もある以上,確実に提供できる種類に抑える必要はどうしてもあります。制限時間の間際になってメインの食事が出てきたりしたら,お客様に不愉快な思いをさせてしまいますから。

4Gamer:
 逆に言うと,人気商品に一斉に注文が入っても,捌ききれるようなメニュー構成にはなっているわけですね。

中村氏:
 はい。そこはメニュー作りの段階で,人気が出そうなメニューが殺到したときにオペレーションができるかを事前に想定していただいているので,あまり心配することではないですね。


まずは美味しいことが大前提


4Gamer:
 メニューを作るとき,味はどういう基準で考えるのでしょう。

橋本氏:
 まずは“美味しい”ということが大前提ですね。幸い,味に関してはお客様から評価いただいている手応えはありますので,そこは妥協せずに作っていきたいです。

中村氏:
 味として気にすることは,例えば辛いとか苦いとか,一部のお客様が苦手な味の可能性があるものは,できるだけ和らげるような調整をすることがあります。例えば今回の場合だと,メニューにジンジャーエールがあったんですが,それがちょっと辛口だったので,注釈で「辛口です」と付けるようにしたりとか。

橋本氏:
 ただドリンクに関しては,色で世界観を再現することが多いので,全体的に甘くなりがちです。今回の「煉獄峠のマグマソーダ」や「ふうらいスライムのジュレスカッシュ」のような層で色味を演出しているものは,「飲むときは混ぜてください」みたいな注意書きを入れています(笑)。

4Gamer:
 ああ,コラボドリンクは基本的に甘いイメージあります。ドリンクで表現できることって限界ありますよね。

中村氏:
 実際,今回の6種類はすべて甘いドリンクなんですが,通常メニューとしてコーヒーや各種アルコールなど,甘くないメニューもご用意できますので,お好みで注文していただければと思います。

4Gamer:
 フードは基本6品ということでしたが,メインとスイーツとか,あるいは同じメインでも違うカテゴリーとか,メニューのバランスにも気を使われている印象があります。

中村氏:
 それはありますね。ゲーム担当部署と相談するときも,メインは2点でスイーツは2点,そしてその他みたいな感じでお願いしています。同じメインでも,できるだけ味が被らないようにするとか。

橋本氏:
 メニューの和洋折衷やカテゴリーの案は,コラボのコンセプトにも紐付いていて,例えば「パラノマサイト」のコラボ(関連リンク)なら,昭和の喫茶店で出てくるメニューのイメージです。“パンケーキ”ではなく“ホットケーキ”にしたり,カツカレーを出したり。
 あと「STAR OCEAN THE SECOND STORY R」のコラボ(関連リンク)では,ゲームシステムの「アイテムクリエイション」のアイデアを盛り込んで,“成功”と“失敗”の2種類の盛り付けを用意して,どちらかがランダムで提供するという演出を盛り込んだんです。
 もちろん料理の内容自体は成功と失敗で変わらないんですが,失敗のほうはあえて見た目が悪くなっていたりして(笑)。

STAR OCEAN THE SECOND STORY Rのコラボメニュー。失敗の場合は,お米の下に肉が盛り付けられるので,入っているものは一緒
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4Gamer:
 プレイヤー的には失敗のほうに来てほしいですね(笑)。
 それにしてもメニューを見るだけで,「STAR OCEAN THE SECOND STORY R」コラボはかなり考えられているのが分かります。コラボカフェで出すならそりゃあキャラの好物でしょと思いますし,プライベートアクションのドリンクも納得感がありますよ。

橋本氏:
 考えている我々も楽しかったですね。

4Gamer:
 ちなみに今回の「ドラゴンクエストモンスターズ3」のオススメメニューはどれですか?

橋本氏:
 我々としては,全部と言いたいんですが(笑)。注文が多いのではないかと予測しているのは「アゲぴぴのアゲアゲ唐揚げパフェ」ですかね。メニューを公開したときも,SNSでちょっとざわつきました(笑)。

4Gamer:
 いや,これヤバイですって。唐揚げパフェは異次元すぎます(笑)。

中村氏:
 これ,実は「ドラゴンクエストモンスターズ3」チーム側の提案なんです。実際にこういう揚げ物を入れたスイーツを出すお店も存在していて,試食をしてもらったところ,イメージ通りだったという話でした。今流行っている韓国系のハニーチキンみたいな,甘じょっぱいものをイメージしていたみたいですね。

4Gamer:
 コラボメニューは写真映えも意識されると思うのですが,いかがでしょう。

橋本氏:
 もちろん意識しています。ゲームの性質にもよりますが,ドラゴンクエストチームはとくに気にされている印象です。

4Gamer:
 見た目の作り込みは,どの段階で詰めるんですか?

橋本氏:
 見た目は,一番最初にいろいろな画像を組み合わせてイメージを作るのですが,その段階で映えるように作り込みます。例えば今回の「四季折々PIZZA」は,最初の段階ではモンスターの姿がなかったんです。しかしそれではドラゴンクエスト感が薄かったので,スライムの絵柄のモナカを散りばめることにするなど,ゲーム内容やコンセプトを考慮しながら決めています。

4Gamer:
 メニューを作るうえで,苦労することはなんでしょうか。

橋本氏:
 メニューの具現化よりも,価格帯の設定が難しいです。今回の場合はお子様もいらっしゃるので,できるだけ価格は抑えめにしてほしいと堀井雄二さんから直々に要望があって,そこに応じた価格帯に調整しました。

4Gamer:
 やはりドラゴンクエストに関連するコンテンツとして,堀井雄二さんも監修されているんですね。

橋本氏:
 はい,カフェ全体のコンセプトからメニュー,デザインなども含め,すべて堀井さんに見ていただいてから最終決定しています。とくに堀井さんは世界観全般の監修のみならず,お客様を意識したところも見ていただけるので,助かっています。

今回のコラボを監修中の堀井雄二氏
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中村氏:
 メニューの再現で苦労したもので言うと,「FINAL FANTASY XVI」コラボのときに提供した「ダリミル宿場の名物料理」が記憶に新しいです。劇中に出てくる「ドレイクファングパン」を再現したんですが,ビジュアルに近づけるために同作の担当チームと何度も相談して,何度もサンプルを出してもらって,ようやくこの形にすることができたんですよ。

4Gamer:
 ドレイクファングパンって,真ん中がないやつですよね。

中村氏:
 そうです。生地からパンを焼いてその形状を再現できたら理想だったのですが,それを現場のオペレーションで再現することが難しかったので,中心をくりぬいたりカットしたりして,そこに美味しいソースを入れて表現していました。

コラボメニューのドレイクファングパン。見た目の再現度は高く,ひよこ豆のスープとセットなのも雰囲気が出ている
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こちらは実際のゲーム画面
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4Gamer:
 いいメニューですね。プレイヤー的にも印象に残っていますから,絶対注文したいです。
 とはいえ,ドレイクファングパンがプレイ中に出てくるのって,ゲーム序盤ではないですよね。ちゃんとプレイした人だけが分かるようなメニューを提供する場合もあるんですね。

橋本氏:
 あります。スタンダードなのは,ゲームが発売するタイミングが最も盛り上がるので,そこに合わせての開催です。ただ新規のIPや,ある程度ボリュームのあるゲームだったりすると,半月から1か月遊んでエンディングを迎えて余韻に浸ってから来たいという方も少なくないので,そうしたメニュー展開をすることもあるんです。
 「FINAL FANTASY XVI」コラボは前半後半に分けた長い施策だったので,前半ではドレイクファングパンのようなものではなく,事前情報として公開していた劇中に登場する国家をモチーフとしたメニューを作りました。そこからある程度ゲームを遊んだ方がいらっしゃる頃に,後半のメニューを展開した形になっています。

4Gamer:
 プレイヤー的には,発売の盛り上がりタイミングでいきたい気持ちと,せっかくコラボメニューを注文するなら遊んでから分かるネタで楽しみたい気持ち,どっちもありますね。

橋本氏:
 店舗経営的にも,どちらに合わせるべきかは難しいところです。店舗は切れ目なく営業しなければなりませんから,どちらかを選ぶというよりは,そのときにできるコラボを実施している,という事情もあります。

4Gamer:
 コラボでは配布物もポイントですよね。毎回,ランチョンマットとコースターを配布していますが,これらは社内で作成しているんですか?

橋本氏:
 社内でやることもありますが,通常はデザイン事務所さんにお願いすることが多いですね。公式サイトのデザインをお願いしている事務所さんなので,魅力的に作っていただけます。

ノベルティの確認作業。もちろん,これにもゲーム担当部署が参加する
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営業職からコラボカフェ企画&運営の道へ


4Gamer:
 ところで,橋本さんと中村さんは,カフェグループの前はどんなお仕事をされていたんですか?

中村氏:
 私は大学卒業後,新卒でグルメ系の広告代理店に就職して,そこで飲食店のコンサルタントとして,メニュー開発に携わっていました。そのときは現在のようなキャラクターのコラボカフェではなく,居酒屋を中心にコースメニューの制作やブランディングなどが主要な業務でした。
 そこから5年ほど前に営業職として弊社に転職したんですが,前職の経歴を生かせるということで,現在のポジションを紹介いただいたんです。

4Gamer:
 飲食業からスクウェア・エニックスさんに来たわけですか。そういうルートもあるんですねぇ。

中村氏:
 もともとゲームが好きで,ゲームの営業職を受けたのですが,まさか前職を生かせる部署に配属されるとは(笑)。
 私はSQUARE ENIX CAFEだけでなくARTNIAも担当していまして,こちらはキャラクターが絡むものでもないので,コラボ以上に一緒にメニュー開発をしています。
 どちらの店舗も,スクウェア・エニックスという看板を背負っている以上,美味しくて写真映えして,なおかつ世界観に入っていただけるものを,これからも提供していきたいですね。

4Gamer:
 橋本さんはいかがですか?

橋本氏:
 私も元々は営業職で,ゲームのパッケージの流通に関わる仕事をしていました。それで,SQUARE ENIX CAFEの話が立ち上がったときに,たまたま私が最初の店舗があった秋葉原のヨドバシカメラさん担当だったんです。そうしたら,「じゃあお前がやれ」みたいな話に(笑)。
 そのときは上司と2人で始めたんですが,その人が退職してしまったので,募集をかけて中村を採用したんです。

4Gamer:
 えっ,もしかして当時も今も2人体制なんですか?

橋本氏:
 そうなんです。現在は募集していないんですが,将来的に業務が増えるようなことがあれば,人員を増やすことがあるかもしれません。

4Gamer:
 ちなみにお2人は,グルメだったり?

橋本氏:
 私は全然ですね(笑)。自分が食べることに関してのこだわりはとくにないです。

中村氏:
 私はご飯を食べに行くのが好きなので,これまで1000軒以上行って,お店のログも取っています。

4Gamer:
 それはすごい。

中村氏:
 今の業務になってからは,ほかのお店に行っても「これは出せるかも」とか考えてしまうようになりました(笑)。

4Gamer:
 心強すぎます。そうした経験からも,魅力的なコラボメニューが生まれているのでしょうね。

橋本氏:
 SQUARE ENIX CAFEでは常にコラボを実施していますし,これからもファンの皆さんの心が躍るようなメニューを提供していきたいと思っていますので,ぜひ楽しみにしていてください。

4Gamer:
 今後のコラボにも期待しています。本日はありがとうございました。


「ドラゴンクエストモンスターズ3」コラボが開催中

目玉は唐揚げ入りパフェ!?


 以上,コラボカフェを展開するために働いている部署について掘り下げてみたが,このインタビューはSQUARE ENIX CAFE TOKYOで「ドラゴンクエストモンスターズ3」コラボが始まる前に実施したものだ。
 その後,「ドラゴンクエストモンスターズ3」発売翌日の12月2日,コラボ初日の様子を実際に店舗に行って見てきたので,レポートをお届けしよう。

コラボ初日1回目の店内の様子。平日ながら開店前から数人のファンが行列を作っていた
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 さて,公式サイトでコラボスケジュールを見ると分かるのだが,実は前日の12月1日夜まで,「STAR OCEAN THE SECOND STORY R」のコラボが実施されていた。しかし今回のコラボのオープンは12月2日9:00。年中無休のため,内装を変更するための休日も存在しない。
 そのため,内装の変更は前日夜から始まり,深夜におよぶ。橋本氏は,コラボが切り替わるタイミングで毎回,近くのホテルに宿泊して対応しているそうだ。

内装転換中の様子。SQUARE ENIX CAFE TOKYOは9:00オープンなので,深夜のうちに済ませないと間に合わない
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 今回のコラボは,同作のモンスター達をフィーチャーしている。店内にはプレイヤーのナビゲーターのような存在となる精霊「アゲぴぴ」を筆頭に,たくさんのモンスター達のビジュアルが飾られている。またキッチンカウンターの上ある「ドラゴンクエストモンスターズ」(DQM)25周年を記念した,シリーズの主人公達がモンスターとともに並び歩くビジュアルも見どころだ。
 ちなみに,こうした内装のデザインは,メニューなどを考え始める実施の2か月前から,並行して決めていくという。

わたぼう,ワルぼう,そして新キャラアゲぴぴを中心に据えた25周年記念ビジュアルは,大きなサイズで掲示
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DQM25周年公式サイトでも使われている,モンスターが行進するビジュアルも
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アゲぴぴは「店長」として,お客様を見守っていた
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 今回用意されたコラボメニューは,フード6種類とドリンク6種類。「はなまきドラゴ」や「ふうらいスライム」など,シリーズ初登場のモンスターをモチーフにしたメニューが実に楽しい。またフードを注文するとオリジナルランチョンマット(全6種)が,ドリンクを注文するとオリジナルコースター(全12種)がランダムでプレゼントされる。

ランチョンマット(下)とコースター(上)。前者は会計時に,後者はメニュー提供時にプレゼントされる
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 最大の注目はやはり“SNSがざわついた”という「アゲぴぴのアゲアゲ唐揚げパフェ」だろうか。アゲぴぴが乗っている見た目も可愛いパフェのトッピングに見え隠れしているのは,なんと香ばしい唐揚げ。オーロラソースで甘じょっぱく仕上げてあり,しかも1個や2個ではなくけっこう入っている。

「アゲぴぴのアゲアゲ唐揚げパフェ」。けっこうなボリュームがある
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 パッと見,「いくらなんでもパフェに唐揚げは……」と思うかもしれないが,実食した感想を率直にお伝えしておこう。唐揚げ,かなりアリだ
 というのも,多少クリームがまわりについていようと,唐揚げ自体の主張が強いので,それほど味が変わることなく“普通に唐揚げ”である。こいつがゴロゴロ入っていると,甘いパフェの途中で唐揚げをつまむことになり,箸休めにちょうどいい。甘いとしょっぱいを交互に食べることで,「ガンガンいこうぜ」な気分で器を空にしてしまうのである。スイーツビュッフェで,ケーキとカレーがあれば無限にイケる気がするアレと同じだ。
 パフェというと,下半分はコーンフレークが主体になっているものもよく見るが,正直,それなら唐揚げが入っていたほうが嬉しい。器の底に残っているのが,生クリームとコーンフレークの層ではなく,オーロラソースたっぷりの唐揚げ。完食したとき,普通のパフェよりも満足感があって,唐揚げパフェになんの抵抗もなくなってしまった。

 ほかに気に入ったのが,「煉獄峠のイカ墨パスタ 〜マグマのトマトソースをかけて〜」だ。海老クリームとイカ墨のパスタで,ゲームに登場する煉獄峠の魔界の背景にある火山をモチーフにしている。火山からあふれるマグマは,別途提供されるトマトソースで表現され,これをかけることで噴火したマグマが流れる火山の形になる。このトマトソース,味も濃厚で,イカ墨パスタやトッピングの海老との相性もバッチリだった。

「煉獄峠のイカ墨パスタ 〜マグマのトマトソースをかけて〜」。ダークスライム(絵柄が印刷されたモナカで食用)もイメージにピッタリ
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 また「はなまきドラゴの彩りフラワーサラダ」のような,サラダがあるのもメニューのバランスとして嬉しい。すり下ろしニンジンとエルダーフラワーのオリジナルドレッシングで味わうスタイルで,シェアできるボリュームがあるのもいいところだ。

「はなまきドラゴの彩りフラワーサラダ」。スライムの形にカットされた野菜が可愛い。ドレッシングも美味しかった
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 写真映えを考えるなら,「はちみつ滝のスイートパンケーキ」もオススメ。こちらもゲーム内のフィールドをモチーフにしており,名前の通りはちみつを上からかけて滝を表現できる。

「はちみつ滝のスイートパンケーキ」。パンケーキの上には,大きなスライム型のクッキーが
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 ほかにも,4つの味が楽しめる「四季折々PIZZA」や,コラボではおなじみの「スライム肉まん」と,新作の「アゲぴぴまん」のセットも用意されている。

「四季折々PIZZA」。季節をモチーフに,春の桜,夏の草原,秋の紅葉,冬の雪原をピザで再現
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「スライム肉まん&アゲぴぴまんセット」。スライムの肉まんと,カスタードクリームのアゲぴぴまんのセット。こちらはテイクアウトが可能
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 コラボカフェではおなじみ,ギミックを楽しむドリンクもある。「アゲぴぴ特製映え映えドリンク」は,その名の通り写真映えするノンアルコールドリンクで,シロップを順番に入れることで味変だけでなく,見た目の変化も楽しめるのだ。

「アゲぴぴ特製映え映えドリンク」。2種類のシロップを順番に流し込んでいただくスタイル
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「ふうらいスライムのジュレスカッシュ」(左)と「煉獄峠のマグマソーダ」(右)。ともに写真を撮ったら混ぜて飲むのがオススメ
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 店頭のグッズスペースでは,「ドラゴンクエストモンスターズ3」の新作アイテムの販売も行われている。はなまきドラゴやモンスター達のシルエットをあしらったTシャツを筆頭に,これから人気が出そうなアゲぴぴのグッズなども登場。取材時はTシャツのみだったが,会期中に順次販売される予定だ。なおグッズスペースは,事前予約なしで利用できる。同作以外のスクウェア・エニックスタイトルのグッズも多数扱っているので,秋葉原に行く機会があったら立ち寄ってみよう。

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グッズスペースにもドラクエシリーズのグッズが集合。先行販売アイテムも販売中
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 「ドラゴンクエストモンスターズ3」コラボカフェは,2024年1月12日まで開催中だ。同じ秋葉原にある「LUIDA'S BAR - ルイーダの酒場 -」との合同スタンプラリーも実施されているので,年末年始に遊びに行ってみてはいかがだろうか。

「SQUARE ENIX CAFE」公式サイト

「ARTNIA」公式サイト

  • 関連タイトル:

    ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅

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