プレイレポート
[プレイレポ]「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」,シリーズの楽しさはそのままに便利機能でより遊びやすくなった
「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」公式サイト
シリーズの楽しさはそのままに,充実した便利機能でより遊びやすく
「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズは,「ドラゴンクエスト」シリーズに登場するモンスターを育成・配合して最強のモンスターマスターを目指していくスピンオフ作品だ。
「ドラゴンクエスト」シリーズのモンスターたちと一緒に冒険できるのはもちろん,育てたモンスターどうしを配合することで,より強力なモンスターを生み出すこともできる。また,配合時には,スキルの引継ぎなどもでき,自分好みのモンスターにチューニングすることも可能と,本作ならではの面白さがある。
「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」の主人公は,何と「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」のピサロ。父である魔王から“魔物を攻撃できなくなる”呪いを掛けられた彼はモンスターマスターとなり,心優しいエルフの娘ロザリーや手癖の悪い魔法研究家のベネットたちとともに魔界で大冒険を繰り広げることになる。
今回体験できたのは物語の序盤ステージとなる「甘味楼の魔界・初級」。本作の魔界はバラエティ豊かな場所のようで,甘味楼の魔界はお菓子でできた世界となっている。スポンジケーキの地面にはマカロンやドーナツが転がり,キャンディバーの木の幹に綿菓子のような葉っぱが茂っている。
フィールドには時間の流れと天候の要素が存在し,時間の流れは春夏秋冬の四季として表現され,季節によってフィールドに出現するモンスターも変化する。甘味楼の魔界では季節が変わると地形のお菓子も変わり,春のケーキやドーナツはイチゴ味を思わせるピンク,夏は抹茶の緑色,秋はビターチョコの茶色……というように移り変わっていく。
また,天候についても,雨のようにアメが降ってくるというお菓子の世界ならではの表現になっており,見た目に可愛らしく美味しそうだ。本作ではモンスターに乗る「ライド」システムがなく,フィールドマップのギミックは主に季節絡みのものが用意されている。
甘味楼の魔界の場合,夏には蔦が伸びて高台に登れるようになったり,冬には川や湖が凍ることでほかの季節ではいけない場所にいけるようになったりと,季節ごとのマップ探索を楽しめそうだ。
フィールドにはモンスターがうろついており,触れることでバトルに突入する。バトルはもちろん「ドラゴンクエスト」シリーズの伝統であるターン方式。AIに判断を任せる「作戦」での戦闘に加えて,「命令」でモンスターに個別に指示を出せるほか,戦闘自体をオートで進められる「おまかせ戦闘」も用意されている。
AIについては,「ガンガンいこうぜ」「いのちだいじに」「せんりょくうばえ」といった作戦での指示に加え,技の使用頻度を指定できる「AI特技」のシステムも健在。今回は技ごとに◎・○・×の3段階で切り替えることができ,活用することでスムーズに戦闘を行える。
また,戦闘スピードを上げられるシステムもあり,今回の体験会では2倍速で戦闘を行えた。2倍速+おまかせ戦闘を使えば,サクサクとテンポよくバトルが進むので,レベル上げなどもストレスなくできそうだ。
本作ではモンスターがピンチに陥ると「バースト」状態になることがある。バーストしたモンスターは数ターンの間,能力アップや行動回数増加といった効果が得られるため,大逆転も可能。ボス戦やギリギリの接戦をより楽しめる新要素といった印象だ。
「DQモンスターズ」シリーズの戦闘で見どころとなるのが,モンスターのスカウトだ。「スカウトアタック」を仕掛けてモンスターを仲間にする行動で,こちらのかしこさや攻撃力から確率が算出される。
肉などのアイテムを与えたり,HPを減らしたりして下準備を整え,ここぞという時に狙い澄ましたスカウトアタックを放ち,成功するかどうかを見守る。まさに「DQモンスターズ」シリーズらしい楽しさだ。スカウトアタックに失敗しても戦闘終了時にモンスターが起き上がってくることもあり,テストプレイの間もドキドキさせられっぱなしだった。
本作では,モンスターのサイズ要素が一新されている。戦闘に参加するモンスターのサイズが4種類用意されている作品もあったが,本作ではSサイズとLサイズの2種類のみに。1体だけ編成して終わりということはなくなった。モンスターの枠は4つ用意されており,Sサイズが1枠,Lサイズが2枠消費する仕組みだ。
また,体験会では見られなかったが,今回Sサイズで出会ったモンスターもLサイズにすることができるようだ。もちろん,Lサイズのモンスターは能力値の上限が高いようで,見た目だけでなく,戦闘面においても変化が与えられるのはうれしい要素と言えそうだ。
育ったモンスターどうしを掛け合わせ,新たなモンスターを作る配合も「DQモンスターズ」の楽しさが詰まった要素だ。今回は配合の組み合わせが一新されており,皆がゼロからのスタートで楽しめる。
「検索配合」という配合を補助するシステムが充実しており,「仲間にしたことがない」「系統」「ランク」「配合可能な組み合わせに絞る」「ライブラリ登録済みの種族に絞る」「配合する親を一体指定」といった条件を指定して組み合わせを調べられるのがうれしい。
子どもは親のスキルや未割り振りだったスキルポイントの一部を受け継ぐのだが,長所を伸ばしたり,弱点を補ったり,新しい役割を与えたりと,自分好みのモンスターに育てられる。また,スキルを一括で割り振れる機能も用意されており,細かい部分でストレスを感じさせないつくりになっていた。
今回は数時間の体験会となったが,2倍速戦闘や検索配合,スキルの一括割り振りといった充実した機能により,快適にプレイできた。試遊範囲が序盤ということで,遊べた要素はほんのごく一部となるが,「DQモンスターズ」らしい要素は十二分に確認でき,充実した試遊体験となった。
2023年12月1日に発売を予定している本作。今後の情報出しやファンが遊べる機会などにも期待しつつ,発売を待ちたい。
※掲載画像はすべて開発中のもの
「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」公式サイト
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ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅
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