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大人になって初めて実家を離れる時の感傷的な瞬間をゲーム化。ルーマニア産カジュアルゲーム「Simpler Times」を紹介
Steamの「Simpler Times」ストアページ
「Simpler Times」は,自分の人生の新しいページを開くため,一人立ちして実家を離れることになったタリアが主人公となる。新天地に持っていくものを選別するため,部屋を片付けながら,“置いていくもの”から過去の淡い記憶に思いをはせていくという感傷的なゲームだ。Lo-Fi(ローファイ)や,Chill Beats(チルビーツ)と言われる,スローでリラックスできる楽曲に耳を傾けながら,多くの人が体験してきた“大人への入り口”を描いている。
同じロケーションながらも4つのシーズンをプレイすることができ,窓の外の風景は季節ごとに変わる。また,シーズンごとに異なるアイテムやちょっとしたパズルも登場する。
それぞれのシーズン向けに作曲されたというレコードアルバムを,散らかった部屋の中から見つけ出して,それをBGMにし,お気に入りだったのであろう縫いぐるみを箱にしまったり,完成させていなかった塗り絵に色を付けてみたり,窓の外の風景をただ眺めてみたりという感じで,プレイヤーは部屋の中でどれだけ時間を使って何をしようが自由だ。もちろん,スコアやタイムリミットを気にすることもないため,ただボーっとリラックスして時間を過ごしていく趣向のゲームなのである。
タリア役の落ち着いた女性の声のナレーションもある「Simpler Times」だが,窓を開けると風が吹いてカーテンや観葉植物の葉が揺れたりするなど,ムードを作るという意味では非常にこだわりを見せている。
開発メンバーが「(インディーパブリッシングでは名の知れた)iam8bitが名乗りを上げてくれたからこそ,世界に向けて配信できる。本当にラッキーだったと思う」と胸をなでおろすように,決して斬新なアイデアがあるわけでもなく,本来なら多くの人に触れられることもなかったかも知れないゲームだろう。
現時点で,「Simpler Times」は英語のみのサポートとなっているが,家に疲れて帰ってきたときにでも,肩の力を抜いてプレイしてみるといいかもしれない。Steamで近日中に配信するとのことなので,気になる人はウィッシュリストに追加しておくといいだろう。
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