プレイレポート
[プレイレポ]「スター・ウォーズ 無法者たち」のオープンワールドをいち早く体験。スカウンドレルとしての自由さでスター・ウォーズの世界に没入
「スター・ウォーズ 無法者たち」の舞台となるのは,映画「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」と「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」の間の時代だ。ハン・ソロが炭素冷凍され,ボバ・フェットがジャバ・ザ・ハットに引き渡した後であり,ダース・ベイダーがルークと対峙しているときに「I am your father」と告白した後のお話だ。
本作の主人公となるのは,賞金首になってしまったスカウンドレル(小悪党的な意味)の女性ケイ・ヴェス。スター・ウォーズを題材にしたゲームでは珍しく,ジェダイではなくライトセーバーも扱わない。そんな彼女が希少生物のニックスと共に,広大な銀河で大仕事をやり遂げるストーリーが展開する。
今回は惑星「トーシャーラ」で犯罪組織「パイク・シンジゲート」と「クリムゾン・ドーン」に関わるメインクエスト,そしてトーシャーラの探索およびサブクエストを自由にプレイできた。
メインクエストの肝となるのは「評判」システムだ。
トーシャーラには「ミロガナ」という街があり,パイク・シンジゲートとクリムゾン・ドーンの拠点がある。メインクエストを進めていく過程で,こうした犯罪組織への評判が上下していく。評判が高くなれば,仲間として受け入れられ,テリトリーを自由に出入りできるようになるが,逆に評判が低くなれば敵とみなされ,見つかると攻撃を受けたりするようになる。
評判はメインクエストのほかにもサイドクエストで上げることが可能だ。
メインクエストは施設に潜入してデータを盗んでくるものや,帝国軍基地から脱出するといったものが多かった印象だ。ケイ自体はニックスがいるとはいえ,ほとんど一人で戦うことになるので,当然といえば当然だが,正面切って撃ち合う場面はそこまで多くない。
とはいえ「アラームを鳴らされるな」という条件が付いているクエスト以外は,ブラスターでドンパチしながらクリアしていくことも可能で,攻略方法はプレイヤーに委ねられている。
メインクエストの途中でサイドクエストに没頭することもできる。トーシャーラは広大なエリアを移動することができ,スピーダーにまたがって放浪するだけでも楽しい。ランダムイベントも発生するため,ほど良いスリルを味わいながら旅ができる。
サイドクエストではスピーダーをカスタマイズする機能がアンロックできたり,スピーダーレースに挑戦したりと「やっておいた方がいい」ものも多い。宝探しやロケーションハントといった要素もあり,スター・ウォーズの世界を存分に味わえる。
メインクエストを進めていくと,宇宙船「トレイルブレイザー」に乗って,宇宙に出られるようになる。惑星からシームレスに宇宙へ飛び立つ演出がカッコいい。宇宙空間では,デブリを漁って資源や素材を手に入れたり,帝国軍の臨検にあったり,海賊と戦ったりする。
宇宙戦闘は360度動き回り,レーザーを撃ち合うドッグファイトだ。照準補正がなかなか強めにかかるので,カジュアルに楽しめるだろう。
宇宙に上がると帝国軍の燃料ステーションに潜入してデータを盗み出してくるというクエストが始まる。見つかってしまうと施設をロックダウンされてしまうため,アラームを鳴らされないように立ち回る必要があるステルスタイプのクエストだ。データ・スパイクを使ってドアロックを開けたり,「スライス」してデータを盗み出したり,スター・ウォーズでお馴染みのデバイスを駆使していく。
クエストの途中で「ボスノック」という液体の入った瓶で生きるエイリアンと出会い,ともに基地から脱出することになる。クエストの最後では,これまでコソコソとしていたうっ憤を晴らすように,帝国軍相手に大立ち回りをしながら脱出する。
脱出後もTIEファイターとの戦闘を繰り広げ,最終的には帝国軍の施設にアクセスし,手配を取り消すことで逃げ切れた。
ここまでが前半の内容だ。後半のプレイではストーリーが少し進んで舞台が惑星「キジーミ」へと移る。この惑星は映画「スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け」で登場した場所だ。
キジーミには「アシェガ・クラン」という犯罪組織が存在し,ケイは彼らと関わりを持っていくことになる。
キジーミへと降り立ったケイだが,トーシャーラとは装いを変え,寒冷地仕様のジャケットを着こんでいる。また,この場面ではブラスターが連射タイプにカスタマイズされており,チャージして撃つことも可能になっていた。
新たに元ドロイド兵のND-5が仲間になっており,彼とやりとりしながらキジーミを探索していく。
カンティーナ(酒場)で情報を得て,アシェガ・クランのテリトリーへと侵入し,ターミナルからアンクと呼ばれる人物の情報を探る。そこからどういった理由か,クリムゾン・ドーンが管理するウェルスプリングへと侵入し,遺物を回収してくることになる。
割と派手な戦闘を経て遺物を回収した後,アシェガ・クランに遺物を渡したら,クエスト完了という流れだ。
ニックスにキーカードを盗ませたり,ターミナルをスライスしたり,ドアをスパイクしたりと,本作のアクションの特徴が楽しめるクエストとなっていた。
壁に隠れながら射撃したり,ホルスターから抜いて早撃ちしたり,スライディングしながら射撃したり,全体的にアクションがスタイリッシュでかっこいい。スピーダーなどが映画で見たやられ方をすることもあり,スター・ウォーズの世界を強く感じられる。ごく一部を体験しただけだが,通してプレイするとより没入感のあるプレイを楽しめることだろう。
今回のプレビューイベントではアソシエイトゲームディレクターのThibaut Machin氏とリードコンセプトアーティストのSamuel De Vos氏にインタビューすることができたので,その内容も合わせてお届けする。
4Gamer:
オープンワールドゲームを開発するにあたって,一番気を付けたことはなんでしょうか。
Thibaut Machin氏:
オープンワールドで大事なのは「リアリティ」です。例えば,トーシャーラはアフリカのサバンナにインスピレーションを受けている惑星で,そこの生物を見たときに「ここはトーシャーラなんだ」と感じられるような作りが大切です。そしてそれに加えて,SFの要素も入れないといけない。
キジーミはハイパースペースを使って辿り着く,トーシャーラとはまったく別の環境の場所です。そこは極寒の地であり,その惑星の住人達は寒さに対応した衣服を着用し,寒い場所での行動をします。
総じて大切なのは,そうした住人たちが「生きている」ということを表現することです。例えば服のちょっとした汚れだったり,街中にイベントポスターが貼ってあって,ある場所に行けば実際にそのイベントが行われていたりするといった生活感を感じられるように作っています。
4Gamer:
こうしたオープンワールドゲームではキャラクターを作って,プレイヤーの没入感を高める方法もあったと思うのですが,ケイという固有の主人公を選んだ理由はなんでしょうか。
Samuel De Vos氏:
ケイというスカウンドレル(悪党)の女性を主人公にした,スター・ウォーズでの新しい物語を作り上げたかったんです。でも,忘れてはいけないのは,ケイとニックスが2人でメインキャラクターということです。
4Gamer:
帝国軍は街中で普通に見られるのですが,反乱同盟軍もどこかで登場するのでしょうか。
Machin氏:
それはゲームをプレイして確かめてみてください(笑)。
ただ一つ言えるのは,映画「スター・ウォーズ」に登場したアイコニックなキャラクターを再現できたのは嬉しいですし,本作でオリジナルのキャラクターを登場させることができたことに誇りを持っています。
4Gamer:
オリジナルのエイリアンはどのくらい登場するのでしょうか。
Machin氏:
オリジナルのエイリアンはたくさん登場します。まずニックスがそうですね(笑)。
キジーミのメリートウも新しいエイリアンですね。彼らは犯罪組織として描いていて,キジーミの歴史に根付いた種族になっています。
ほかにもクリーチャーになりますが,「スカリアー」というカンガルーのような生き物などもいて,その星にあった植生もあり,世界を旅するのが本当に楽しくなるように作っています。
4Gamer:
ありがとうございました。
ロサンゼルス(正確にはアナハイムだが)といえばディズニーランド。スター・ウォーズをテーマにしたギャラクシーズ・エッジがある。写真は等身大のミレニアム・ファルコン |
ドロイドが並べてあるドロイド屋さん |
スピーダーのディーラー |
シャトルの下にはレストランがある |
ギャラクシーズ・エッジ内でもファーストオーダーとレジスタンスでエリア分けされている。こちらはレジスタンスエリアにあるXウイング |
そしてこちらがAウイング |
「スター・ウォーズ 無法者たち」公式サイト
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