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[CJ2023]お絵かきゲームは中国でもウケると思います。「パスパルトゥー2」ブースで,現地パブリッシングの青写真を眺める
場所は,小さなブースが集うインディゲームコーナーの一角だ。
現地には残念ながら,スウェーデンを拠点とする開発スタッフたちの姿はなかった。代わりに,現状は未提供である中国でのリリースに向け,パブリッシャとの出会いを求める中国代理店の人が立っていた。
そこで「パスパルトゥーは中国でもウケそうか?」と尋ねてみると。
先にゲーム内容を紹介しておこう。本作は“ゲーム内で絵を描き,それを町の住人たちに売って,物語を進める”というものだ。
絵を描くことで進行するゲームデザインはしっかりと練られており,自力のデジタルイラストレーション技術の巧拙も問われない。
とはいえ,好きで絵を描いている人など世界中にいる。そして思わずがんばって描いてしまうために,絵描きの人たちやシリーズファン,インフルエンサーなどがライブ配信でがんばる姿が日本で散見された。
より詳しいゲーム内容は,下記の記事を参考にしてほしい。
[プレイレポ]絵を描いて物語を進める「パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ」を紹介。Switch向けパッケージ版の予約受付中【PR】
ハピネットから2023年10月19日のリリースが予定されているSwitch用ソフト「パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ」は,全世界100万ダウンロードを記録した“お絵かきアドベンチャー”の続編だ。PC版のインプレッションを交えながら,本作の魅力を紹介しよう。
本作は日本においてコンソールゲーム機で配信されているが,中国では未提供である。そこはローカライズの精度といった話以前に,まだパブリッシングの流れからして決まっていないらしい。
実際,CJ2023の出展目的も“中国配信のパブリッシャ探し”で,開発チームから依頼を受け,仲介スタッフが乗り込んでいた。
なお,取材時点では正式なパブリッシャがまだ決まっていなかったが,会場内でいくつものメーカーから熱烈なアプローチを受けたとのことで,今回の出展の成果はすでに達成できているようだった。
ちなみに,中国では2024年リリースを目指しているという。
中国で,こうしたお絵かきゲームが売れるのかどうかを尋ねてみると,「ウケると思います。美術が好きな人にピッタリですし,こうした特徴を備えるゲーム自体,あまりありませんので」とのこと。
インディーゲームらしい,アイデア一発勝負のコンセプトは事実,本作が人気になった理由そのものだ。それに古代人類も太鼓判をおす,絵というコミュニケーション手段には国境もない。
肝心のローカライズで力を入れるべきところも,描いた絵に対するNPCたちからの親愛なる感想をいかに再現し,昇華できるかだろう。
現場にいたのは開発側でも配信側でもないスタッフであったが,本作に対する各国のファンからの反響は把握しており,Steamページでの高評価やコメントの数々にも目をとおしてきたという。
そのうえで,加速度的に膨張してきたインディゲーム市場で,作品と開発者とプラットフォーマー,さらに未来のユーザーをつなげるべく奮闘する当人に,中国のゲーム市場で埋もれないための秘策を尋ねると。
「これを配って,知ってもらうことです」
いろいろと現実的なツッコミは置いといて。なんというか,それ自体が実にパスパルトゥーらしい感じがしてしまった。それに結局のところ,巡り合わせを生むのは最終的に,こういうがんばりなのだろう。
描いた絵が美麗ではなくても,欲しい人はどこかにいるもんだ。
「パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ」公式サイト
4Gamer「ChinaJoy 2023」記事一覧
「ChinaJoy 2023」公式サイト
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パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ
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