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    [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
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    [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった

    画像集 No.002のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
     2023年の“信長の野望40周年”と,3月30日の“信長の野望の日”にちなんだタイミングで発表され,CBTでのフィードバックを反映させて,2023年8月31日に正式サービスが開始されたのが,信長の野望IPを使った位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」iOS / Android,以下「出陣」)だ。
     同社初の位置情報ゲームだというのも注目だが,いままで登場した位置情報ゲームとは違って,リアルとゲームが密接に結びついているというのが大きなポイントだ。現実世界の城は,ゲームの世界でも城なのだ。

    ※初代「信長の野望」の発売日である3月30日を記念した日。一般社団法人 日本記念日協会から,1983年に認定された。

     ローンチを迎えて1か月ほどが経とうとしていた2023年9月22日,東京ゲームショウのまっただなかに幕張で,開発プロデューサーである菊地啓介氏のお時間をいただくことができたので,気になっていたことをあれやこれやと聞いてみた。
     生まれて間もないこともあり,出陣のアップデートペースは比較的早く,イベントも順調に開催されている。今は,このインタビューの日からさらに1か月近くが経とうとしているタイミングなので,すでに変わった点や,読んでいるこのタイミングではそぐわない内容もあるかもしれないが,そこはそのまま残してある。
     菊地氏が出陣をどのようなコンセプトで作っていて,今後どのようにしていくのかの部分は,変わることなく読んでいただけるので,プレイヤーの方ならぜひ一度目を通していただきたい。

    コーエーテクモゲームス 執行役員 / エンタテインメント事業部 midasブランド長 兼 midasブランド1部長 菊地啓介氏
    画像集 No.001のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった

    テクモ時代に,今のTeam Ninjaブランドで「零」「影牢」などのシリーズに関わり,その後はガストブランドで「よるのないくに」や「アトリエ」シリーズに携わる。そしてスマホゲーム専門のmidasブランドを担当して今に至る。「零」「影牢」「アトリエ」「信長の野望」と,関わったタイトルの雰囲気の温度差が尋常じゃない珍しいタイプのプロデューサー。コーエーテクモホールディングスのリクルート用インタビューで「数学なんて役に立つのかって思っていたけど,これが意外に役に立つんです」みたいなことが書いてあって,ちょっと親近感。

    4Gamer:
     忙しいさなかにお時間いただきありがとうございます。
     ずっと以前に襟川さん(シブサワ・コウ)と「信長は位置情報ゲームがいいですよね」みたいな話をしてたので,この「出陣」はちょっと嬉しく思ってます。

    菊地啓介氏(以下,菊地氏):
     あ,そうだったんですね。

    4Gamer:
     僕群馬に住んでおりまして,長野とか新潟とか近隣の県まで含めると結構お城が多くてですね。

    菊地氏:
     そうですよね。あのあたりは確かに結構多いです。

    4Gamer:
     それなもんで「きたきた」と思ってたんですが,これってそもそも,どういう経緯で立ち上がったプロジェクトなんでしょうか。

    意外と賑やかなメイン画面。攻城戦が始まってからは,余計に(いい感じに)画面内が騒がしくなってきた
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    菊地氏:
     私たちがこのプロジェクトを立ち上げる前から,もしかしたらシブサワ・コウとお話をされていたのかもしれませんが,当社の中で,戦国系と位置情報ゲームの親和性みたいなものは何度も話にあがっていました。
     「じゃあGPSを使ったらどういう位置情報ゲームになるのか」と検討されていたようですが,プロジェクト化までは進んでいませんでした。

    4Gamer:
     ポッと出のプロジェクトではなかったんですね。

    菊地氏:
     ええ。どうも本当にだいぶ前というか,私がまだ市ヶ谷(現Team NINJAブランド)にいたころでしょうか。
     その後私がガストに移って何作か作ったあと,midas(ミダス)ブランドというアプリの部署にKTG(コーエーテクモゲームス)社長の鯉沼と私が入って,よしもう一回アプリで新しいことに挑戦しよう……となったわけです。

    4Gamer:
     そこでこのテーマが再び?

    菊地氏:
     はい。今までも話に出ていた,戦国時代……というか「信長の野望」と位置情報ゲームを合わせて,もう一度プロジェクトとして立ち上げようとなったのが最初です。

    4Gamer:
     当時から,今のゲームの骨格があったんでしょうか。

    菊地氏:
     いえ全然。最初のころは,RPG色の強いウォークゲーム的なもので,戦国時代が舞台で,いろんなところにミッションがあって……と,今みたいな形ではなかったですね。

    4Gamer:
     あぁなんか……普通ですね。

    菊地氏:
     そうですね。当時すでに「ポケモン GO」と「ドラクエウォーク」(ドラゴンクエストウォーク)という成功している2タイトルがありましたし,それらも含めて位置情報ゲームは,ほかにもたくさんタイトルがあるじゃないですか。
     そういうタイトルを分析していく中で,やはり特色を出していかないとこういう優れたタイトルとは,棲み分けができないのではないかと考えました。そこで舵を切り直そうということで,もっとちゃんと「信長の野望」に向き合うことにしました。

    4Gamer:
     その「ちゃんと向き合う」みたいなふわっとした命題は,どうやって達成したんですか?

    菊地氏:
     まず一番最初にやったことは,人です。私は今開発プロデューサーなんですけど,総合的なプロデューサーとして,「信長の野望」の“創造”や“新生”を手掛けた小笠原を,全体のIPの監修も含めて,プロデューサーとして迎えました。お城も歴史も大好きですし(笑)。

    ※小笠原賢一氏。ω-Forceブランドで「真・三國無双」シリーズなどのアクションゲームを手がける。シブサワ・コウブランドでは,コンシューマ版の「信長の野望・創造」,シリーズ最新作「信長の野望・新生」のプロデューサーを務めて,今回は「出陣」に参戦。

    「信長の野望」といえば武将。武将といえばお城。比較的編集部の近くにある江戸城(皇居)のスタンプをぺたり
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    4Gamer:
     小笠原さんは,三国志の世界からきた人だけど全身からお城好き感が出てますし,なんなら本人が武将みたいですし。でもまぁそれで言うと,菊地さんはやはり僕ら的には「アトリエ」とか「影牢」とか「零」とか……。

    菊地氏:
     そうですよね(笑)。
     まぁそうでなくてもmidasブランドというのは,いろんなブランドから集まった新しいチームだったんですけど,やはりシブサワ・コウブランドから,歴史ゲームとかネットワークゲームに精通した歴戦の強者(つわもの)に入ってもらおうということで、小笠原を加えてもう一回プロジェクトを設計し直しました。

    4Gamer:
     そのときはどんなプランが?

    菊地氏:
     小笠原から出たのが,やはり「信長の野望」は領地を広げていくのが楽しいゲームなので,このゲームでもそれを実現しなくてはいけないだろう,と。ゲームデザインをもう一度見直すことにしました。

    4Gamer:
     領地を広げるのはそのときのアイデアなんですね。
     でもいままでの菊地さんのタイトル歴を考えると,「信長の野望」というIPは,ゲームデザイン的にもなかなかチャレンジな体験だったのでは。

    菊地氏:
     僕が初代「信長の野望」を友達のPC-8801で初めて遊んだのが高校のころだったんですが,そのあと父のPC-9801で,すでに発売されていた全国版をやって,35年越しに初めて「信長の野望」を作る側に回りました。
     今も話に出ましたが,古くは「キャプテン翼」や「TECMOBOWL」,その後「零」というホラーゲームとか「影牢」というトラップゲームとか,アトリエシリーズとか,そういうものをいろいろやってきましたが,ずっとユーザーとしてプレイしていた「信長の野望」を開発することになって,ゲーム開発を続けてきて良かったなと思いました。

    4Gamer:
     その手掛けたタイトルの,“カラー”の振れ幅がなかなかすごいですよね。

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    菊地氏:
     いや本当に。それで,僕が若いころ「信長の野望」をプレイヤーとしてやってきたことの楽しさを考えてみると,「武将を集めて,育てる」部分と,「内政で国を豊かにしてどんどん発展させていくマネジメント」部分,あとはやはり「合戦で領土を広げていく」部分と,それら1つ1つの要素がちゃんとゲームサイクルとして機能してることだと思うんです。

    4Gamer:
     同じものをスマホにも落とし込むべき?

    菊地氏:
     はい。位置情報ゲーム用に最適化しましたが,それらが信長の野望の楽しさだと改めて思いましたので。
     位置情報ゲームというと,歩くとか移動するとかそういうことを起点にはするけれども,“信長の野望の遊びの循環”を再現しようということで全体を組み直してみました。それで各要素の強弱は付けましたが,もう一度設計し直したのが,今の「信長の野望 出陣」の原型というか,スタート地点になりました。

    4Gamer:
     いまお話を聞いて,ようやく納得できました。そういう経緯があるから,「出陣」ってあんまり歩くことにこだわってないんですね。

    菊地氏:
     あぁ,そうですね。こだわっていないわけではないのですが,そういう側面はあるかもしれません。

    4Gamer:
     ほかの位置情報ゲームって「さあ自分の足で歩け!」みたいな圧が強いですけど,「出陣」にはそれがあんまりないというか弱いというか。

    菊地氏:
     「出陣」は,ゲームの舞台が日本であり,そこに歴史があり,実際に歴史に残っている場所があり,無理に歩かせようとしなくても位置情報ゲームとの親和性が高いんですよね。自然とそこに行きたくなるとか,自分の住んでいるところの近くに行ってみたくなるとか。
     行動している範囲が戦国の舞台になる,というところに必然性があるので,無理に理由をつける必要がないんです。

    4Gamer:
     そうなんですよね。出陣はその「場所」に意味があるから,必然的に移動せざるを得ないというか移動したくなるというか。

    菊地氏:
     歩いてもっと外に出かければ楽しいよ,というところは説明してますけど,安全性を担保できれば,別に歩くことにこだわる必要はないのではという思いもあります。

    4Gamer:
     出陣は,ほかの位置情報ゲームと違ってリアルと密接に結びついてるから,そこはかなり強いですよね。

    菊地氏:
     そうですね。そこが全体の設計の元になっていますし。

    4Gamer:
     それで,最初にプロジェクトが立ち上がったのはどれくらい前なんですか?

    菊地氏:
     最初……は4年くらい前ですかね。そのころにはプロジェクトがスタートしていたんですけど,実際に小笠原とかを筆頭にシブサワ・コウブランドからディレクター陣が入ってきて再度動き出したのが,2年半くらい前かと。

    4Gamer:
     まぁまぁ長いこと作ってますね。

    菊地氏:
     当社は位置情報ゲームが初めてなので,色々と試行錯誤しながら作ってきました。

    10月12日に始まった「共闘イベント」(MMORPGで言うところのRAIDみたいなもの)は,基本的に20人いないと1ゲームが始まらないのだが,どの時間帯でも簡単にさっくり集まるので助かる
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    4Gamer:
     これは体感でしかないので実際の数字は知りませんが,同じく先ごろ始まった位置情報ゲームの影響をちょっとは受けるのかなと思ったら,ゲーム内の様子もコミュニティもほとんど何も変化がなくて,先ほどの話で言うなら「ちゃんと棲み分け」が出来てるんじゃないかなと思ってます。

    菊地氏:
     だとすると,とても嬉しいことです。

    4Gamer:
     確かに,昔やってた位置情報ゲームのときとも感覚が違いますね。移動する場所が明確だからですかね。「歩かなきゃ」とかじゃなくて「よしあそこ行くか」みたいな。似てるけど全然違う。

    菊地氏:
     そうですね。本当の意味で「出かける目的」にしてもらっている感じはあります。お休みの日だからこのお城に行ってみようとか。

    4Gamer:
     知人の話ですが,城武将を集めるためにJRに廃課金して,江戸城(皇居)から大阪城までの区間の城を週末で全部回ったりしてるみたいです。

    ※名城を直接訪問することで仲間になる武将のこと。春日山城には上杉謙信,小田原城には北条氏康,郡山城には毛利元就など,ゆかりの名将が配置されている。全国に19人(つまり19か所)設定されている。

    菊地氏:
     それは気合い入りすぎでは(笑)。でも,そういう風に皆さんの日常を豊かにしたいというベースの気持ちがあるので,ゲームでそういうきっかけを作れればいいなとは思っています。日本各地で地域振興なんかが課題として挙げられていることもあったりするので,うまく活性化できればな,と思います。

    4Gamer:
     なるほど,なんだかうまくできそうな気はします。


    比較的カジュアルかなと思ったら,割とコアなゲーム。想定範囲内ではあるものの,今後いろいろと手を入れていく


    武将それぞれが持つ能力は多彩で,管理すべき数値データも結構多い。大名家つながりや同郷の武将……とか言い出すと,かなりの奥深さ。それら武将が5人で1部隊で,それが5部隊いるので,25人パーティのSRPGをやってる気分
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    4Gamer:
     しかしですね。僕も今結構やってるんですけど,これ意外と「ゲーム」なんですよね。

    菊地氏:
     そこは,はい。そうですね。

    4Gamer:
     正直に言って,始まる前はちょっと見くびってました。「まぁ位置情報ゲームだしな」みたいな。

    菊地氏:
     もっとカジュアルな感じを想像してました?

    4Gamer:
     はい。まさか序盤で拠点のNPCに苦労するとは思わなかったです(笑)。

    菊地氏:
     そこはなんていうか,ちょっとゲームらしい要素です。ちょっとまだ,難易度調整とかいくつか課題はありますけど。皆さんのプレイスタイルで気付かされることも多々ありますが,そこはあえて,昔のゲームのように工夫しながら強くなっていくのが楽しいと思って用意しました。

    4Gamer:
     おっしゃることは分かりますし,僕個人はそういうの好きです。でも「戦国」というテーマと,すっかりカジュアルゲーマーもプレイするようになった位置情報ゲームという組み合わせでそのハード路線は,もしかしたらちょっと厳しいと感じる人も出てくるんじゃないかという懸念があって。

    菊地氏:
     最近のゲームは,手厚い説明があって,チュートリアルに従っていってそのままゲームを進めて……みたいなところがあると思いますし,そういう部分も入れていかなきゃなと思いつつ,昔のように試行錯誤を繰り返して「こうしたら勝てた!」みたいなところも出てくると楽しいかなと思ってるんです。

    4Gamer:
     確かに「自動編制」に任せないで,兵種をキチンと相手に対抗するものにして,大将と副将の配置を見直して,勢力で揃えたりして,手動で操作したりすると,結構格上でもなんとかなったりはします。が,今となってはそれはかなりコアゲーマー向けなのでは? と。

    菊地氏:
     なるほど。
     今って,拠点を広げていく数によって敵の難易度が上がっていくんですけど,例えば50拠点目とか100拠点目とかは強敵が出てくるんですよね。

    4Gamer:
     はい。ネットでは「100拠点目が強い」って言われてますね。僕,なぜかそこはあっさり過ぎ去って何も記憶がないんですが,600拠点目だかそれくらいのときに初めて大ハマリしました。どう組み換えても勝てず「課金させる圧なのか?」と思ったくらいに(笑)。

    菊地氏:
     今回それを何の説明もなくやってしまったので,「何これめちゃくちゃ強いじゃん」みたいな感じになっちゃう人も多かったと思います。次の強敵までのメリハリというか,一つ越えるべきちょっとした山として用意してあったんですけど,ちゃんと伝えることが重要だったなと思いました。

    4Gamer:
     そうですね。分かってたら身構えたし,レベル上げたりなんならガチャ引いたりしてたかもしれません。

    「委任」(CPU任せ)でもかなりの資源を回収してくれるので,自分は歩き回るだけ。何度も画面を見なくていいので,とても助かる
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    菊地氏:
     私も日々,皆さんのプレイを数字で見ながら,何人くらいの方がこのぐらいの拠点数で……というのを確認してるんですけど,やはり49拠点目とか,99拠点目とか,499拠点目とか,そういうところで人が詰まっているのを見ると,「ちょっとやりすぎたかな……」と思いました。

    4Gamer:
     もちろん解決法の提示まではしなくてもいいと思いますが,「これは仕様である」ということは言ってもよかったのかなぁ,とは思いました。過ぎちゃえば「お,あれだな」くらいなものなんですが。

    菊地氏:
     例えばいまこの期間には,経験値増量キャンペーンをやってたりしていますし,もし詰まっている方がいらっしゃって,今の持ち武将で何とかしたいとなったときに,ちょっと歩いたり,いろいろなところに行ったり強者と戦ったりして,武将の経験値を上げてレベルアップして打ち勝ってもらう……みたいなことができればいいかなと思っていたんです。

    ※インタビューは,東京ゲームショウ期間中の9月22日に行われており,ちょうど経験値増量キャンペーンが行われていた。

    東京ゲームショウ期間中には,幕張メッセに訪問ポイントが設置
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    4Gamer:
     でもこれ,例えば家族旅行とかで遠出したときにプレイしてて,そのときに「100拠点目」に合致しちゃって勝てなくなって……だとかなりツラくないですか。

    菊地氏:
     あぁ,そうですね……。

    4Gamer:
     一度その「中ボスモード」になるとそのほかの拠点も全部その強さになりますし,かといって拠点は意図的に削除できないので,せっかく遠出したのに拠点を広げられないのはちょっと悲しい気がします。
     例えば意図的に拠点を削除できるなら,遠くのやつだけ残して2日間でなんとかするとして,ほかのは削除するとか,そういうこともできるわけですし。1個でも拠点があれば,あとでそこを足がかりにできますから。

    菊地氏:
     その問題については,認識しています。「狙ってやっている」んですけど,確かにご要望をいただいているポイントの一つだとは思います(と言いながらおもむろに手帳にメモを始めた)。
     ……すみませんインタビューの途中に。言ったけど何もやらないというのが一番良くないので,忘れないうちにちゃんとメモっておきます。

    4Gamer:
     なんか文句言ってるみたいですみません。

    菊地氏:
     いえ(笑)。でも私としては,詰まっちゃう問題をやっぱり自分で解決してもらって達成感を味わってもらいたい,とも思っています。そのためにも,もうちょっとフォローはあってもいいのかもしれませんね。
     ちなみにいま何拠点くらいなんですか?

    4Gamer:
     いまは1000拠点を超えたくらいです。

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    菊地氏:
     そのあたりから先だと,組み合わせは結構重要になってきますね。試行錯誤で勝てると思います。

    4Gamer:
     あぁそうですね,それは感じます。少し前……600拠点とか800拠点とかのころより,組み合わせるだけで軽く越せるようになってますし。

    菊地氏:
     自動編制のオート戦闘でいけるようには作ってあるはずなんですけど,もうちょっと組み合わせ……というか編成に関しては修正していかなきゃいけないなとは思ってます。

    4Gamer:
     位置取りも重要ですよね。
     僕自身,それなりにはゲームはしてきたと思っているので,いままでの経験から「たぶんこうすればいける」みたいな推測はできてトライもできるんですけど,例えば戦国時代が好きなだけのご年配の方とかだと,絶対超えられないのでは,とちょっと心配になってしまいます。

    菊地氏:
     そこはそのとおりで,私もそう認識しているんですけど,そもそもこの期間で1000拠点というのはなかなかの廃プレイヤーでして……(笑)。

    4Gamer:
     あれ,そうでしたか……。

    菊地氏:
     私たちの設計では,もうちょっと平均的なプレイヤーの想定ラインみたいなのがあるんですが,そこはもう少しゆっくりな成長でした。
     日々の歩きとかで武将の経験値を取ったりいろいろなイベントをクリアしたり,そういったことを繰り返してどんどん武将が集まっていって,それらがこのくらいに育っていくと,このあたりの位置までいけるだろう……みたいな想定ラインがあるわけです。

    4Gamer:
     はいもちろんそうですね。……にしても拠点広げすぎましたかね……なんか塗り潰されていくのが楽しいんですよ。

    菊地氏:
     いやいや,当然皆さんに楽しんでいただきたいと思ってます。「拠点」はその中でもとくに分かりやすいルールとして一本太い線を通してありますけど,それもやりつつ,いろんなイベントもやってもらって,全体的に強くなっていただく感じを想定しています。

    4Gamer:
     運営側の設計では,完全にスタックすることはないだろうということですね。

    菊地氏:
     何を目的にプレイされているかにもよるんですけど,普通に……普通の定義が難しいんですが,普通にプレイしていただければ,ちょっと止まったりすることがあっても,何日か頑張ってほかのことをすればその先に進めるようになるので,そこのバランスは考えてはいきます。

    4Gamer:
     その設計の元になっている「バランス」はどんな感じのものなんですか? 説明しづらいだろうなと思いつつ聞いちゃうんですが。
     初心者が楽しく遊べるようにしようと思っているとか,昔から信長を遊んでるプレイヤーが楽しいようにしたいとか,コアプレイヤーでも耐えるようにゲーム性を強くしようと思っていたとか。そのへんを,どこで着地させようと思っていたのかなと思いまして。

    100名城にいけば,その城由来の武将がもらえる。まぁでも称号のほうが嬉しかったりするけど
    画像集 No.009のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    菊地氏:
     位置情報ゲームって出来るだけいろんな人にやっていただきたいので,多彩な面を持っている必要があると思っています。
     カジュアルプレイヤーがちょっとずつプレイするとか,拠点取りとかはそんな興味ないけど日本100名城に行っていろんなスタンプとか武将を集めたいとか,イベントでハイスコアを狙いたいとか。そういうそれぞれの人に対応できるように懐の深さが必要かなと思っています。

    ※公益財団法人 日本城郭協会が,40周年を記念する事業として文部科学省・文化庁の後援を得て2006年に定めた,日本の名城100選。これを巡っている人も多い。ちなみに2017年には「続日本100名城」が選出されているので,「出陣」にも導入されることに勝手に期待している。

    4Gamer:
     あれ,意外と贅沢でした。

    菊地氏:
     そうですね(笑)。それぞれの要素を,それぞれの側面において作ってはいますので,ゲームとしてパッケージングしたときに私からの提案不足で分かりづらい部分もありますが,最終的には各要素が噛み合って,プレイヤーの皆さんのそれぞれの目的でサイクルを回してもらえるとよいなと思っています。

    4Gamer:
     あぁ,なるほど。それでかなり色んな要素がそこかしこに入ってるんですね。

    菊地氏:
     そうなんです。だから「全部やらなくていい」というのをイメージしていたんですけど,ちょっと今そこが混ざってしまっていて,「やらなきゃ!」みたいな感じに見えてしまっている。カジュアルユーザーの人が攻城戦をやらなきゃいけない気持ちになってるけど,どうせかなわないし……みたいな感じになってきてしまっているので,一個一個整理していきたいですね。

    4Gamer:
     攻城戦についてはまさに指摘しようと思ってたんですが,例えばそれだとどういう“整理”を考えてますか?

    菊地氏:
     攻城戦で言うなら,今週から星2の城が登場して,星2の方は戦力7~8万から,たぶん9万とか10万くらい。星1の方は戦力3,4万で戦えるみたいな感じになりますけど,来週からは星3の城も出てくるので,そこで戦力を分散していく感じです。

    4Gamer:
     なるほど,プレイヤーのレイヤーを分ける。

    菊地氏:
     そうですね。お客さんが,自分はここだったらできるかなとか,やっぱりこの要素は興味ないからこっちをやろうとか,そういった風にゲーム内で棲み分けられるのが理想だと思っています。
     あと今はまだ序盤なので一個ずつイベントを用意しているんですけど,比較的誰でも参加できる「列伝イベント」というストーリーイベントのあとに,いきなりPvPバチバチの攻城戦みたいなものを入れてしまったので。

    4Gamer:
     それは思いました(笑)。温度差が大きい大きいアップデートだな,と。

    菊地氏:
     攻城戦も,もうちょっとカジュアルな人とかでも,自分の家の近くの城取ったー! とか,そういう感じでやってもらえたらよかったな,とか。

    4Gamer:
     強い人は戦力とんでもないですから,なかなかそうはいかないですよね。

    菊地氏:
     攻城戦は,自分が弱くても強い人に挑むと経験値がもらえて,ランクが上がって,いろいろなご褒美がもらえる……ようにしてあるんです。私達もいろいろテストしてみて「これがいいかな」と思ってやったんですけど,やっぱりお客さんの心情としては,負ける戦いにわざわざ挑むというのはなかなかないみたいで。

    画像集 No.024のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった

    4Gamer:
     それは「おにぎり」の制約が強すぎるのでは。おにぎりがなくなるくらいならやらない,みたいな。

    菊地氏:
     確かにそういうのはあるかもしれないです。なので強さのランク分けをして,それぞれの層に見合ったコンテンツを提供したいなと思ってます。

    4Gamer:
     なるほど城ランクにはそういう意味が。

    菊地氏:
     最終的には,その中の上位者に関してはさらに別のものを提供しようとは思ってるんですけど。
     ともあれいろんな要素が混ざってるので,歴史に関する遊び……というかコンテンツの要素を入れていきたいな思ってます。

    4Gamer:
     なんか脅迫観念みたいになっちゃうんですよね,コンテンツが横並びでたくさんあると。

    菊地氏:
     そういう側面はありますよね。見せ方とかは今後の課題なので,少しずつ修正していきたいです。

    デイリーミッションもあるにはあるが,そのほとんどはいつの間にか終わってるのが素敵。これのために,面倒くさいダンジョンに行ったり,興味もないNPCと会わなきゃいけなかったり,そういうことは必要ない
    画像集 No.010のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    4Gamer:
     個人的にはスマホゲームのログインボーナスとかデイリーミッションが嫌いなんですけど,「出陣」にはその圧があまりないから,そこはちょっと気が楽です。
     デイリーミッションなんかも,あるにはあるけど,普通にプレイしてたらいつの間にか全部終わっている感じじゃないですか。

    菊地氏:
     そうですね。普段の出勤や通学,散歩とかお買い物とか,そういったサイクルの中である程度循環するというかゲームが進んでいくようなものがいいと思ってます。
     週末にときどき遠出したりとか,ここを目指して旅行に行こうとか,今日はちょっと歩いてみようみたいなときに,ついでにゲームもはかどるといいかなと。

    4Gamer:
     こう進めてほしい,みたいな強い意志が見えないんですよね。

    菊地氏:
     本当に皆さんそれぞれのペースで,ながら見運転はダメですが車に乗る人もいるし,電車に乗る人もいると思うので,それぞれのペースで進めてほしいです。

    4Gamer:
     僕,最寄りの駅までクルマで行ってから電車で東京に来るんですが,クルマでも電車でも移動中にちゃんといろいろ拾ってますよね。すごくありがたいですけど,あんまりほかにないなと思っていて。

    菊地氏:
     そうですね。拾うスピードなんかは,全体のバランスを見て調整はしていくかもしれないですけど,今のところは皆さんのプレイに合わせていければいいと思ってます。

    4Gamer:
     手段がなんであれ外に出て,移動して,リアルと戦国時代を結びつけて楽しむ……みたいなことが大前提としてあるのならば,確かに徒歩のスピードにこだわる必要はないですもんね。

    菊地氏:
     そうですね。


    まず手を入れるのは熱対策と電池消費。その後も改良を重ね,地図表示などにも手を入れていきたい


    いまでも「防衛」として士気を回復できたりするが,ゲームシステムとして重要な位置を占めているかと言われると,そうでもない気がする
    画像集 No.011のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    4Gamer:
     話がちょっと戻って攻城戦になるんですけど,攻城戦って,もうちょっと守る要素が欲しくないですか。

    菊地氏:
     当初は守りの要素を用意してあったんですけど,ちょっと難しくなってしまうかなと思って見送りました。
     戦闘そのものを組み合わせで解決するように設計していたので,そこに守りの要素だとか特性だとかを入れていくと,どんどん考える軸が増えていってしまって,難度が上がってしまうかなと。それで,少なくとも今の「第1期」に関しては,シンプルな形にしようということにしました。

    4Gamer:
     なるほど,難度が上がってしまうのは確かにあんまりよくないかも。

    菊地氏:
     以前のインタビューで話したんですけど,どこかの大名家に属して,ゆるいギルドみたいな感じでやっていくことも考えました。いくつか大名をピックアップしたりして。
     実際にこの機能が実装されているバージョンも試しましたが,これ先ほどの話じゃないですけど「参加しなきゃいけない」とか「やらなきゃダメだ」みたいな観念が強くなるかなと思って現段階では個人戦にしました。

    4Gamer:
     なるほど。僕が聞くようなことはすでにいろいろ考えていてバイナリまで作ってあるんですね。でもゲームプレイが煩雑になったりする可能性があるので,まだ実装しておらず様子見であると。

    菊地氏:
     はい。まずは,スッキリした形にさせていただきました。
     もちろん課題はいろいろあります。楽しんでいただいている方もいる一方で,たくさんの意見もいただいています。このあといろいろ修正して,もちろん全部の修正は難しいかもしれませんが,第2期の攻城戦を用意していきたいと思っています。

    4Gamer:
     それだけ準備されていて,あえて出してないものもあるということは,裏を返すといまのゲーム内の状況は比較的想定どおりということですか?

    菊地氏:
     想定していたとおりのこともあるし,そうでないこともあり。さっきの「負けても経験値もらえるのに」みたいな部分は想定してなかったことですね。
     あと私の予想をはるかに超えてプレイしていただいている方もいらっしゃって,我々の「最初のうちはこんな感じの進行だろう」と思ってたものをまったく超えていて,始めたばかりのプレイヤーの方が「なんでこんな強さに?」みたいに感じてしまわれたようなところもあって。なかなか難しいですね。

    4Gamer:
     みなさん飛ばしますからねえ。
     あと些細なことですが,プレイヤーランクの数字に比べて,攻城戦の数値(攻城レベル)ってインフレ起こしてますよね。簡単に150とか200とか。僕1日遅れて攻城戦に参加したんですが,見たらみんな「Lv120」とかになってて,ちょっと面食らいました(笑)。

    菊地氏:
     あぁなるほど。あそこは期間限定なので,どんどん伸びていったほうがいいかなと思いました。その期が終わったらリセットされてしまうものですしね。日々の進捗が分かったほうがいいと思ったんです。

    4Gamer:
     ええ。やると理解できるんですが,初見で「あれ? もしかして追いつけない?」って一瞬思っちゃいました。
     でも一方で「おにぎり制限」はいいと思います。お金をかけたらかけただけ強くなれる……わけではない。少なくとも青天井ではない。

    菊地氏:
     ありがとうございます。そこは今回,ある程度見える形でコントロール……というか,想定の範囲の中で皆さんに楽しんでいただいて,どんな感じになるのかをキチンと把握したかったというのもあります。

    4Gamer:
     あと100名城のリストが入ってるわけなので,せっかくなのでそれぞれのお城で何かがあってもいいかなとちょっと思いました。武将がいたりするのはごく一部のようですし。

    ※余談だが,ゲーム内に入ってるのは99名城。1少ないのは愛媛県の「大洲城」だ。

    菊地氏:
     そこも,ちょっとタイミングはまだお伝えできないですけど,検討したいなと思っています。

    4Gamer:
     あ,もちろん城に必ず武将を置いてくれとかそういう話じゃないんですけど,例えば箕輪城とか高崎城の近くには井伊直政がいたり,鉢形城の近くには北条がいたりとか,なんかそういう,雰囲気を感じとれるようなものだとちょっと面白いかなと思いまして。

    関東のプレイヤーならお馴染み里見さん。道を歩いてると友好値が20ずつ増えていくので,ふと気付いたら覚醒(凸)できるくらいになってたりする
    画像集 No.012のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    菊地氏:
     いま地方ごとに,例えば関東だったら里見とか,武将が出てくるじゃないですか。あれを入れ替えていくとかそういう方向性もありますし,単純にゲーム内で意味を持つお城を追加していくとかもありますし。

    4Gamer:
     さっきも話に出ましたけど,リアルと割と密接に結びついてるので,お城だけじゃなくても何かいろいろあると楽しそうですよね。

    菊地氏:
     そういう意味で言うと,お城に限らず,本当に歴史のポータルゲームというかそういうものにしていきたいと思っているので,何かしらのことは考えてます。

    名所はお城と違って目の前まで行かなくてもいいので,結構頻繁に登録される。普通に「家の近くにこんなのあったのか」と気付かされることも多く,結構楽しい
    画像集 No.013のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    4Gamer:
     「名所録」をほかの位置情報ゲームみたいに申請できるようにするとかは? あれは戦国時代に限ったものではなさそうですし,数が膨大ですし,家の近くでさえ「こんなのあったのか」と知ることができて結構面白いと思うんです。

    菊地氏:
     そこは「位置情報ゲームならではの難しさ」と言いますか……。名所みたいなものであればそういう形もいいかな? とは思いますが,例えばお城などみたいに文化財のレベルになるともう,先方にご迷惑をかけるわけにはいかないので,すごく慎重にやっています。
     ましてや,私達コーエーテクモにとって「お城」は単なるランドマークではありませんので,とても大切にしているものですし。

    4Gamer:
     お城をタップできる位置取りを間違えたりして,迷惑をかけるわけにはいかないですもんね……。

    菊地氏:
     はい。万が一にもご迷惑をかけるわけにはいきません。
     でも一方で,お城以外の名所的なものというか,そういうものに関しては「ありかな?」と一部では思ってはいます。それでもかなり慎重ではありますけど。まあまずはゲームのベースの部分をちゃんと固めて……というところですかね,今は。

    4Gamer:
     お城と違って名所は近くまで行ってタップしなくてもいいので,アリだと思うんですよね。とくに私は田舎暮らしなので,1つのエリアがめっちゃ,広くて予想もしない名所が入ってきたりもします(笑)。

    菊地氏:
     あれは,文化庁などのデータベースを参考に,歴史に絡んだものを2100件くらい入れてるんです。

    4Gamer:
     あぁだから戦国時代じゃないものもたくさん入ってるんですね。あれちょっと面白いから好きです。

    菊地氏:
     読んでいただけてありがとうございます(笑)。

    4Gamer:
     そういえば「田舎は1エリアが広い」で思い出したんですが,プレイヤーのランクが「拠点数と国高」のダブル経験値制みたいな感じで決まるの,ちょっといいなと思いました。
     いままでの数々の位置情報ゲームは,誰が何を言おうがプロデューサーが何を言おうが,基本的には田舎は絶対不利だったんですが,「出陣」はそうでもなかった!

    筆者の家の近くだと,1拠点で166石とかもあったりするが,東京都心部だと8区画分で15石とかもあって,どちらかだけが有利にならないようになっている
    画像集 No.014のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった 画像集 No.015のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった

    菊地氏:
     位置情報ゲームは都心部以外が不利なのは,認識はしています。

    4Gamer:
     なので素直にすごいと思いました。田舎は石高が余って拠点数が足りないけど,都心は拠点数が足りてて石高が足りない,みたいなことが起こる。実際,僕は石高があり余っていて,拠点数を追いかけてた感じです。

    ※1エリアの面積が狭いと石高が少なく,広いと多い。田舎の1エリアは広いので石高は多いが,1エリアが広いので拠点数が純粋に少ない。都心部はその逆。

    菊地氏:
     日本全国の区画面積とか,国土地理院が出している地図とか,いろいろ調査してみて,やっぱり差があるということは認識しています。
     東京23区もそうですが,例えば京都の一つ一つの区画って小さいんです。あれをそのままゲームには導入できない。逆に,北海道のとある地区は,1つで横浜と同じ広さです。

    4Gamer:
     そんなエリアあるんですね。

    菊地氏:
     そういう難しい問題に対して私たちができることとして,ある面積以上になるようにいくつかの区画を合体させたりして,最低限の広さを担保しているというのと,おっしゃるように,エリアが広いところに関しては石高という形で一気にお米も入って,ミッションというかお話が進めやすくなっていたりします。

    4Gamer:
     東京の人が「万年石高足りない」みたいな話をしているのを見て,あぁなるほどと。

    要は万歩計みたいなものなのだが,「わーもうここまで来たのか」と見るのも楽しいし,「宿場コレクション」の説明文も必読
    画像集 No.016のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    菊地氏:
     あぁでも「歴史紀行」というコンテンツがあるじゃないですか。

    4Gamer:
     はい。歩数によって東海道を歩いていくやつ。

    菊地氏:
     さっきまで「歩かなくても大丈夫」みたいな話をしておいてアレですが,メインミッションを進めるのに歴史紀行の進捗が問われるようになります。

    4Gamer:
     お,そうなんですね。でも僕の趣味は犬の散歩なので大丈夫です(笑)。

    菊地氏:
     心配なさそうですね(笑)。
     まぁそんなに厳しい制約にはならないはずですが,毎日このくらいは歩いてほしいな……という運営側としての気持ちです。

    4Gamer:
     しかし聞いてると,このあといろいろ入ってきそうですね。

    菊地氏:
     要素がすごい多くて,最初どこまで入れるのかというところがすごく難しくて……。
     何週間かおきに一つずつ新しい要素を入れていって,それらを全体でコーディネートしながら最終形にもっていければいいなとは思っています。

    4Gamer:
     でも実際に遊んでる側からするとちょっともったいないかなぁ,と。詰め込みすぎてて1つ1つのコンテンツが薄く感じられちゃうというか。

    菊地氏:
     そうかもしれません。今全部これらをやらなきゃいけない,みたいな感じに見えちゃってる部分もあると思うんです。

    「市」や「区」を完全制圧したときのこの色が心地良くて,ついこれを狙ってひたすら拠点攻めに走ってしまう
    画像集 No.017のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    4Gamer:
     まぁそう言ってる私もチマチマ進めていますが,やることが結構多いのでUI/UXがちょっと気になっていてですね……。
     タップの回数が多いとか,飛ばせない演出が多いとか,地図の拡大縮小が非常にやりづらいとか,拠点の戦闘がどんなに戦力差があっても省略できないとか,外で操作することが前提であろう位置情報ゲームにおいては「それどうなんだろう?」と疑問になるところがあるのも否定はできません。

    菊地氏:
     私達のモニタープレイで課題を認識している部分と,お客様の意見として聞かされる部分は,結構違うこともあり,気付かされる部分もあります。
     もちろん優先順位をそれぞれつけてはいますが。とくにこれは地図を見るゲームですので,多くのお客さんに長くプレイしていただくためには,そういった部分を中心に改善していきたいなとは思っています。

    4Gamer:
     それは素直に嬉しいです。支城の移動が正直すごくやりづらくて……。あと「地図を塗りつぶす」ことも楽しいゲームなのに,塗りつぶしたことを可視化するための地図画面が使いづらいのはもったいないです。

    菊地氏:
     はい。あといまおっしゃられた話で言うと,飛ばせない演出などは,その裏側で“次の画面”を用意しているとか,そういう事情もあったりするので飛ばせるようにはならないかもしれません。
     でもそう言われるということは,まだ見せ方がうまくなくてストレスを与えてしまっているんだと思うので,どういう表現にするのかも含めて印象緩和していきたいですね。

    4Gamer:
     流れでそのまま聞いちゃいますけど,拠点戦が省略できない件はどうですか? 強者戦は省略できるのに。

    菊地氏:
     そういった声があることは認識しています。でも最終的に合理性を追求していくと,結局何もしなくていい歩くだけの放置ゲームになってしまいかねないので,どこでテンポを取っていくかというのがポイントだと思います。
     拠点戦は,簡略化できるところはしてもいいというか,我々の中ではそういうシステムがもうあるんですけれど,今はいろんな部分を鑑みて今の形でご提案させていただいてる感じです。

    4Gamer:
     では一番最初に「ここに手をつけようと思っている」ところはどこですか? それはつまり,裏を返せばいま一番問題だと思っているところなんだと思うんですが。個人的には実は「部隊編制を複数保存できるようにしたい」というのもあります(笑)。

    菊地氏:
     部隊編制は認識してますので今後対応したいと思います。いまやろうとしているのは,熱対策と電池消費についてですね。
     実はアップデートのたびに少しずつ改善させていってるんですが,そこを中心にして,テンポの調整とか表示の問題とか,そして最終的にはマップかな,と。

    4Gamer:
     確かにバッテリーはできる限り持ってほしいですもんね。

    10月11日に公開されたプロデューサーレターは,かなり盛りだくさんの内容。「編成の保存」「一括鍛錬」「民忠開放」と,気になってたことが全部改善予定として書かれていてちょっと嬉しい
    画像集 No.018のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった

    菊地氏:
     今考えているのは,サービス開始から1か月が経とうとしているので,今後のロードマップというか,こうして風にしていきたいというのをどこかでお知らせしたいなと思っていまして。

    ※公約(?)どおり,2023年10月11日に「プロデューサーレター」が公開された

    4Gamer:
     あぁそういうのはいいですね。プレイヤーとして,ちょっとモチベーショも上がります。

    菊地氏:
     ではせっかくなので,そのモチベーションのために,今後どうしていきたいかということなんですが……。

    4Gamer:
     お,ぜひお願いします。

    菊地氏:
     これ初めてお話しすると思うんですけど,現在確定していることとして,12月までは毎月アップデートを予定していて,月に何回かは新しいイベントの追加とか,さっきちょっと触れたような改善を加えていくということは決めています。

    4Gamer:
     まぁまぁいいペースですね。

    菊地氏:
     いろんな要素を考えてるとさっきお伝えしましたけど,一通りのやりたいことは12月までに入れて,12月に中規模のアップデートを入れたいと思ってます。

    4Gamer:
     さすがに内容はまだ話せない……?

    画像集 No.023のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    菊地氏:
     そうですねさすがに(笑)。
     まぁでも10月からは,昨日発表した大関ケ原祭りでのご当地コラボとか,各種お祭りとの地方コラボとか,それ以外にもまだ未発表ですけど企業様みたいなところとのご当地コラボとか,そういうことをやっていこうかなと。

    4Gamer:
     信長らしいコラボですね。

    菊地氏:
     あとこれはもう来月にでも……ってこれ言っちゃっていいのかな。ダメだったらあとで削らせてください(笑)。いまランク上位者に向けて,新たな育成要素の開放を近いうちに何段階かでやろうかと思ってます。まさに今調整を重ねているところなんですが,一回だけじゃなくて何段階かに分けて出していきたいですね。

    4Gamer:
     いいですね。ランク上位者はいまちょっと「手持ち無沙汰」感があると思うので。

    菊地氏:
     あと新たな力試しの場というか,そういったものも上位プレイヤーの皆さんに提供できるといいなと思っています。まぁそういう諸々のことを,年内いっぱいかけて,当初計画していたものを出させていただいて……。

    4Gamer:
     さっきの攻城戦の話じゃないですが,ここまでの運営でちょっと問題かなと思ったところも同時に修正されていく感じですか?

    2023年10月15日時点でプレイヤーランクは50まであるが,30以上の意味はあんまりない(機能開放が30で最後なので)。このあたりのテコ入れにも期待したい
    画像集 No.019のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    菊地氏:
     そうですね。いま例にあがった攻城戦なんかでも,もちろん今の形で楽しんでいただいている方もいる一方で,いくつか課題があることも事実なので,そういったところを適宜修正して第2期もやっていきたいと思ってます。

    4Gamer:
     プレイヤーランクによるメリット享受が事実上30で止まってるのがちょっと不満だなーとか,いろいろ言いたいことはあるんですけど,追々直っていくものと思って期待してます!


    どんなゲーマーも受け入れたいが,コツコツやっても十分に楽しいような,ずっと続けられるゲームを目指したい


    4Gamer:
     僕は出勤で東京に来てる,基本田舎暮らしなわけですけど,東京のプレイヤーの皆さんの戦力がなんかもう凄すぎて。なんでもう12万とかいるんですか(注:インタビュー実施の9月22日時点で12万は相当な戦力値)。

    菊地氏:
     はい。皆さんすごいですね。

    4Gamer:
     こんな人がいたら城が取れない(笑)。どうやったらいくんだろうこの数字。

    菊地氏:
     僕ももちろんそれなりにはやりこんでますし,サービス前のチェックではすごい勢いでプレイしてました。でもやっぱりプレイヤーの皆さんの熱意には勝てませんね。皆さんがすごくプレイしてくれているのを見て素直にありがたいと思いますし,「この期間でそこまで上げたの!?」みたいな驚きもあったり。

    4Gamer:
     いつだってプレイヤーは予想の上ですからね。

    菊地氏:
     しかし位置情報ゲームって,最初の方の話にも出ましたど皆さん超強力なIPを使ってるじゃないですか。なので大きな市場になっていて,そこはとてもありがたく思っています。みなさんすごく強力なので,ちょっと胃が痛いですが(笑)。

    自軍を強くするための要素は,いろんなところにちょっとずつ置かれている。これは,武将一覧がどれくらい埋まっているかでもらえる戦力ボーナス
    画像集 No.020のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    4Gamer:
     でも,超強力なIPを使っても長く続かないこともあるわけで,IPの力だけではないと思います。位置情報ゲームを継続するのって,通常のゲームに比べて,つなぎとめておくものを作るのが大変なのかもしれません。

    菊地氏:
     そうかもしれませんね。おっしゃるとおり,続けていくことが本当に重要だと思っていますし,出陣には移動とか旅行の必然性も最初からありますし,普段あんまりプレイしないけど旅行とかイベントのときくらいは立ち上げるとか,そういうのでもいいと思うんです。

    4Gamer:
     そういう人もキチンと受け入れたいっていうお話ですしね。

    菊地氏:
     コツコツやっていくのでも十分に楽しいような,ずっと続けていけるゲームを目指したいと思ってます。
     今日のお話もそうですが,まだまだお客様にご指摘いただくような課題があることは認識しているんですけど,最終的には「歴史のポータルゲーム」というか,何か歴史スポットに行くならまずこのゲームを立ち上げて……みたいなところまで行き着けるといいな,と。

    4Gamer:
     テーマ的にも,他企業や行政からの理解も比較的得やすいように思えます。

    菊地氏:
     そうですね。いろいろ企業様とか自治体様からの声もいただいているので,日本全国を盛り上げていくような,そういうことができればいいかなと思っています。

    4Gamer:
     中でもお城は割と重要なキーなので,旅行代理店と組んでツアーとかも悪くないと思うんですよね。

    菊地氏:
     確かに旅行業界とも親和性があるので,そういったことも可能性があるかもしれません。いろいろがんばっていきたいと思います。

    4Gamer:
     もうお時間が厳しそうですし,最後に何か菊地さんのほうから言っておきたいことってありますか?

    この右下のボタンがそれ。結構ちゃんと書かれていて興味深いフレーバーテキストになっているので,ぜひ毎回読んでみることをオススメしたい
    画像集 No.021のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    菊地氏:
     あの……武将の詳細画面の右下に「列伝」というボタンがあるのはご存じですか?

    4Gamer:
     もちろんです。あそこ必ず読んでますよ。その人がどういう人なのかすっきりまとまっていて,地味ですがとてもいいコンテンツだと思います。

    菊地氏:
     こういうゲーム……というか戦国時代に初めて触れるような人や,そこまで詳しくない人に,「こういう人生を送った武将がいたんですよ」みたいなことをちゃんと説明したいなと思ってまして。あと,皆さんスキップしちゃってるかもしれないけど「今日は何の日」みたいなやつとか。

    4Gamer:
     あれめっちゃ面白いですよね。「そんなマニアックな日,知るわけないだろうが!」みたいなことを普通に言ってくるのが素敵です(笑)。

    菊地氏:
     あれも,開発中にみんなから「これ,ゲーム性になんか関係あります?」とか言われてたんですが,いやもう,こういうのを入れたいんだ,と(笑)。
     あと,出陣するときの武将のかけ声とかセリフもそうですが,武将を「ただのコマ」じゃなくて,人として,歴史を形作ったものとして見せられるような,ちょっと楽しいコンテンツになれればいいなと思ってます。今後ともよろしくお願いします。

    画像集 No.026のサムネイル画像 / [インタビュー]位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」は,コツコツやっても十分に楽しい,ずっと続けられるゲームにしたい―――歩くなど移動を起点にしているが,“信長の野望の楽しさの循環”を再現したかった
    4Gamer:
     お忙しいタイミングなのに,ありがとうございました。
     ……ところで掛け声といえばですね,スマホで出陣を立ち上げて,委任状態にしてクルマで走っているときに,ゲームのBGMをゼロにして,効果音はそのままで,スマホの音楽プレイヤーでNHKの大河ドラマのBGMをかけると,いつもの「出陣」の雰囲気とはまたちょっと違いますけど,結構しっくりくるのでオススメです。

    菊地氏:
     今度やってみます(笑)。「出陣」のBGMもオススメですのでぜひ!(笑)

    ――2023年9月22日収録
    • 関連タイトル:

      信長の野望 出陣

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      信長の野望 出陣

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