プレイレポート
「ドカポンキングダム コネクト」メディア対抗戦記。意地とプライドを懸けた“友情破壊ゲーム”の真剣勝負を制したのは……【プレゼント告知あり】
ルーレットを回して出た目だけフィールドを移動し,モンスターと戦い,武器や防具を整え,魔法やアイテムを集めていく。プレイヤー同士での戦いもあり,勝てば相手の装備やお金,領地を奪える。最終的に総資産が一番多いプレイヤーが勝者であり,資産を手に入れるための手段は問わないというゲームだ。
その最初の作品である「決戦! ドカポン王国IV 〜伝説の勇者たち〜」が発売されたのは1993年のこと。当時筆者は「みんなで対戦できるRPGみたいなゲームがあればいいのにな」などと考えており,ドカポンはまさにそのニーズに応えるものだった。そして兄と一緒にプレイし,せっかく手に入れた強力な武器を奪われ,大泣きしたのも今となってはいい思い出だ。
その翌年の1994年。「ドカポン3・2・1 〜嵐を呼ぶ友情〜」が発売される。ストーリーが徐々に進行していくシナリオモードやキャラクターの個性が追加され,ゲームとしての完成度が上がり,筆者はもちろん熱中した。友達同士でよく遊んだが,その結果,何度となく喧嘩したのは言うまでもない。
とはいえそれは小学生くらいの話だ。大人になった今であれば,勝つために手段を選ばないことも理解できるし,よっぽど意地の悪いことをされなければ喧嘩することもあるまい。
と,昔話が長くなったが,そんな「ドカポン」シリーズの最新作「ドカポンキングダム コネクト」が2023年4月13日に発売される。2007年にPS2で発売された「ドカポンキングダム」にオンライン機能を搭載し,Nintendo Switchに移植したものだ。
ドカポンキングダムは「ドカポン 3・2・1」のリメイク作品となる。フィールドや基本システムはそのままに,「ドカポン・ザ・ワールド」の転職システムなどを導入した決定版とも言えるタイトルで,シリーズ作品の中でも人気が高い。
今回,そんな本作を使ったメディア対抗戦イベントに参加してきた。メディアの意地とプライドをかけたガチバトルの模様をお届けしよう。
短期決戦を制するべく,導き出した答えは……
「ドカポンキングダム コネクト」の最大の目的は「資産を集めること」だ。資産にはお金のほかに,村などの領地も含まれており,占領するモンスターを退治することで統治できる。村は資産価値が設定されているほか,上納金を得られ,直接的なプレイヤーの収入源にもなる。村をどれだけ解放し,領地にできるかが勝利のカギを握っているわけだ。
本作の面白い部分は,なんでもありなところで,例えば,村を解放しようとモンスターと戦っているプレイヤーを魔法で妨害したり,戦闘に乱入して横取りしても全然OKなわけだ。いかにして強くなり,ほかのプレイヤーを妨害し,出し抜いて資産を高めていくかが本作の肝となる。
今回の対抗戦のルールは,ノーマルモードで「レベル20スタート」「期限は10週」。1週間は7日,1日1ターンなので70ターンでの勝負だ。レベル20というのはゲーム中盤当たりの強さで,7つある大陸のうち3つ目の大陸までであれば戦えるくらいだ。
なお,対抗戦をするにあたり,先行プレイ版を用意してもらった。基本的なシステムは「ドカポンキングダム」のままなので,過去知識や戦略が使えるようだが,筆者は「ドカポン 3・2・1」までしかプレイしていなかったので,予習と研究のためにプレイを繰り返した。やるからには優勝を目指すのがゲーマーというものであろう。
その結果,導き出した戦略は……
・職業はウォリアー
・最速で3つ目の大陸へ向かい,武器と防具を更新し,レベルを上げる
・ステータスと武器でアドバンテージを取ってそのまま逃げ切り
ウォリアーを選んだ理由は,単純にその戦闘力の高さにある。ランダムイベントで攻撃力や防御力が上がるため,発動したときに村を占領しているモンスターを討伐しやすくなるので,魔法やアイテムを集める暇させ惜しい短期決戦向きだと考えた。
ほかのメディアも知ってか知らずかウォリアーを選んでいたが,コロコロコミック編集部の怪盗ザキ氏はシーフ(※)を選ぶ。さすが怪盗といったところ。うまく立ち回られたら出し抜かれるかもしれない。
※シーフはフィールド移動時にほかのプレイヤーに接触することで,アイテムは魔法を1つ盗める。
勝負は時の運!? 何が起こるか分からない真剣勝負
キャラクターの設定を終えたら,ルーレットで順番を決めてゲームスタート。筆者はくじ運が悪く,4番目となってしまった。ゲームが始まるとそれぞれの戦略をもって動いていくが,やや探り気味の動きも見える。筆者は当初の戦略通り,3つ目の大陸を目指す……のだが,ルーレット運が悪く,出目は1と2ばかり,戦闘でも格下の敵に回避されターンを浪費するなどして,なかなか思うようにはいかない。
足踏みをしている間に,GAME Watch編集部がコロコロコミック編集部に襲い掛かり,勝利。お金をすべて奪い取り,大きなアドバンテージを得る。そして次のターン,アスキー編集部は強敵「リッチーJr」とエンカウントしてしまい倒されてしまう。3週目に突入した時点での1位はGAME Watch編集部で,奪い取ったお金の面でも大きくリードされてしまった。
その頃筆者は,ようやく3つ目の大陸の武器屋にたどりつき,装備を整えていた。ステータス面で有利に立ったが,すぐさまGAME Watch編集部も追随し,イーブンな状態に持ち込まれる。その後は,GAME Watch編集部との激しい村争奪戦が繰り広げられた。
戦いは中盤戦の4週目へと突入する。筆者は移動系アイテムを駆使してモンスターに占領されている村を周り,順調に解放していく。GAME Watch編集部はルーレット運に恵まれず,なかなか村にたどり着けず足ふみしている状態で,オマケにやっとたどりついた村でモンスターに敗北してしまった。その隙に,さらに村を周り,4週目終了時には1位に躍り出ることに成功する。
現状で取れるほぼすべての村が解放されているため,逆転するには「相手を倒して村を奪う」「投資をして村の資産価値を高める」「4つ目の大陸に行き,新たな村を解放する」しかない状況だ。筆者はリスキーな状況をできる限り回避し,村の資産価値を高めて,盤石の態勢を築く戦略を選択した。
10週での勝負だったが,時間の都合により,8週目で終了と主催者からアナウンスされる。最後の最後で最下位だったアスキー編集部がデビラーマン※となったので,かなり焦ったが,何とか逃げ切ることに成功し,優勝という結果を残した。とはいえかなりの僅差だったことは確かで,10週目まで続いていたら逆転されていてもおかしくない勝負だった。
※デビラーマン:資産や持ち物をすべて失う代わりに強大な力を得られる一発逆転要素。ステータスが大幅に上がるほか,各種妨害や停止した解放済みの村をモンスターに再占領させる能力を持っている。
ドカポンはやはり対人戦をやってこそ,その真の楽しさがある。本作ではオンラインに対応しているため,気軽にそれを楽しめるのはうれしいところだ。また,友人とオフラインで集まって,2人でオンラインプレイに参加もできる。オフラインで友人とプレイするもよし,オンラインで見知らぬ人と対戦するもよし,思う存分,ドカポンを楽しんでみてほしい。
さて,今回優勝したので読者プレゼント用に「ドカポンキングダム コネクト」を10本提供してもらった。こちらは週刊連載「Weekly 4Gamer」の読者プレゼント企画として出す予定なので,どしどし応募してほしい。
「ドカポンキングダム コネクト」公式サイト
- 関連タイトル:
ドカポンキングダム コネクト
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