プレイレポート
[プレイレポ]「マーセナリーズラメント 銀狼と巫女を廻る七つ星」を先行プレイ。キャラクターの育成を存分に楽しめるシミュレーションRPG
「マーセナリーズラメント 銀狼と巫女を廻る七つ星」公式サイト
謎の疫病を癒す神秘の巫女を守るため「銀狼傭兵隊」が立ち上がる
本作の舞台は,感染した者がゾンビ化してしまう,治療法のない疫病「コロデア病」が蔓延するフィップス王国。主人公のヨハンは「銀狼傭兵隊」の隊長として,ゾンビとなった人々を倒す,やるせない仕事に明け暮れていた。
そんな中,ヨハン自らもコロデア病にかかって倒れ,夢とも現実とも知れない空間で“死神”と名乗る男から100日後の死を宣告される。苦しむヨハンを癒したのが,奇跡の力を持つ巫女アマーリエだ。ヨハンはコロデア病に苦しむ人々を救うため,アマーリエに力添えすることを決意。銀狼傭兵隊の仲間達と共に,アマーリエを守りつつ各地を転戦することになる。
上述のとおり,本作は「マーセナリーズサーガ」シリーズの最新作だが,物語は独立しており,本作から遊び始めても問題なく楽しめるのでご安心を。
死神が予言する100日後の死とは? アマーリエはなぜコロデア病を治療できるのか? 冒頭からいくつもの謎が提示されて掴みもバッチリ。ストーリーの続きが気になり,どんどんゲームを進めてしまう。
銀狼傭兵隊のメンバー達も魅力的だ。クールだが困っている人を見過ごせず,曲がったことには烈火の如く怒るヨハン。凄腕の女剣士でヨハンを密かに慕うライラ。貴族でありながら銀狼傭兵隊で戦う司祭のマリアン。女好きで陽気な弓使いのエルマーといったキャラクター達が織りなす人間模様にも注目したい。
コロデア病を前に人々が混乱する様も物語に深みを与えている。教会はコロデア病を神の試練と考え,これを癒すアマーリエを神の意志に逆らう者として敵視する。また,市民の中には病でゾンビ化した身内をかくまう者もいる。
さらに,王は疫病の最中にも関わらず国威発揚の式典を計画。街では謎の団体が「コロデア病は政府が人民統制のためにでっち上げたもので,本当は存在しない」と声高に叫ぶ……といった具合で,今となってはいろいろと考えさせられるシチュエーションが多かった。
ゲームを進めると,これまでのシリーズの主人公達と同様,ヨハンも選択を迫られ,物語が分岐していく。ルートによってステージの内容や仲間になるキャラクターも変わるため,どんな決断を下すか悩ましいところだ。
遊びやすいシステムでキャラクターの育成を存分に楽しめる
基本的なゲームシステムは,戦場となるフィールドに配置した銀狼傭兵隊のメンバーに指示を出し,自軍と敵軍が交互に行動して戦いを繰り広げるというもの。タクティカルシミュレーションRPGとしては非常にオーソドックスなスタイルで,初心者にも遊びやすくまとまっている。
戦闘でポイントとなるのが,フィールドの高低差と敵味方の位置関係だ。丘や階段などの高所や,敵の背後/側面から攻撃すると命中率や攻撃力が上がるので,うまく立ち回って戦闘を有利に進めよう。
銀狼傭兵隊のメンバーは戦闘においても個性的で,ヨハンは広い攻撃範囲の両手剣と高いHPを持ち,前線でバリバリ戦える。戦闘では,盾を持てるライラで敵の攻撃を受け止めつつ,移動力の高いエルマーで先回りして戦場の要所を押さえ,回復魔法に加えて槍を使えるマリアンで討ちもらした敵にトドメを刺すといった具合に,キャラクターのイメージどおりの戦い方ができる。
また,本作からの新要素となるのが「降臨(アドベントソウル)」だ。戦闘中は攻撃や防御によって「ブレイブパワー」のゲージが蓄積され,これを消費するとアマーリエの祈りによって,4ターンの間,キャラクターがパワーアップ。最大で9本のゲージをストックでき,複数人を同時に降臨状態にすることも可能だ。
キャラクターが降臨状態になると,強力な必殺技「ソウルエクシード」や,連携攻撃「アドベントアタック」が使えるようになる。ソウルエクシードは必中攻撃や耐性低下,味方の回復など,いずれも強力な効果を持っているが,使用すると降臨状態が終了してしまうので注意しよう。
アドベントアタックは降臨状態のキャラクターともう1人の味方で敵を挟み込むと,キャラクター固有のスキルによる連携攻撃が発動するというもの。強力なソウルエクシードで一気にケリを付けるか,味方をうまく動かしてアドベントアタックで連携するか,戦況に応じて使い分けたい。
銀狼傭兵隊のメンバーは戦闘を通じて経験値を獲得することでレベルが上がり,一定レベルに達するとクラスチェンジ(転職)が可能だ。転職先のクラスは2つの候補から選択でき,例えば初期クラスが「クレリック」のマリアンの場合は,治療を得意とする「プリースト」と支援型の「バード」の2つの中級職が用意されている。
さらに,プリーストは治療に特化した「ハイプリースト」もしくは蘇生役の「カーディナル」,バードは支援に優れた「ミンストレル」もしくはトリッキーな「マーチャント」になれるというように,選んだクラスによって特性が変化していく。
すでに習得済みのスキルはクラスチェンジ後もそのまま使用でき,レベルを上げると選ばなかったほうのクラスにも転職可能となる。最終的にはすべてのクラスを使えるようになり,さまざまなクラスを経験するほどスキルも多彩になるため,キャラクターの育てがいがあるのだ。
キャラクターの育成には,メインストーリーの合間に利用できる「フリーバトル」を活用しよう。とくに制限なく,何度でも繰り返し戦えるうえ,便利な「オートバトル」機能も用意されているので,スキマ時間に手軽に稼ぐことも可能だ。これまでのシリーズでは1ターンごとにオートバトルが解除されていたが,本作では戦闘終了まで任せっきりにできるようになっている。
また,個人的に楽しかったのが「合成」のシステム。ショップには特殊なオプションが付与された「魔法品」が売られており,複数の魔法品を合成することで,1つの魔法品に複数のオプションを持たせることができる。シリーズではお馴染みのシステムだが,本作では合成の費用が抑えられ,遊びやすくなっている。
ショップの品揃えは,フリーバトルが終わるたびに変化する。フリーバトルで貯めたお金で魔法品を買い込んで合成し,次のフリーバトルで試し斬りする……というサイクルは,やり込み系の人には刺さるはずだ。
個性豊かな銀狼傭兵隊のメンバーが活躍するストーリーと,分かりやすくまとめられたゲームシステムが魅力的で,オートバトルの強化や合成費用の低下でより気軽にキャラクターの育成を楽しめるようになった「マーセナリーズラメント 銀狼と巫女を廻る七つ星」。シミュレーションRPGが好きな人なら,じっくり楽しめるタイトルに仕上がっているので,興味を持った人はぜひどうぞ。
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