プレイレポート
ワールドすべてが映えるフォトスポット! 「インフィニティニキ」の遊び尽くせぬおもしろさ【CBTレポ】
本作は,累計1億DLを記録した着せ替えゲーム「ニキ」シリーズの最新作で,主人公の少女 ニキが,不思議なコーデの力でマーベル大陸を旅するオープンワールドゲームです。4Gamerではこれまでにも本作のプレイレポートを紹介していますが,今回のCBTでは物語の冒頭から体験できたので,本稿にてゲームの流れや見どころをお伝えしていきます。
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「ニキ」シリーズとは
「ニキ」シリーズは,2012年に配信された「ニキの愛されコーデ」から続いている着せ替えゲームです。ニキが旅をしながら衣装を集めてコーデするという軸はそのままに,これまで4作品がリリースされています。3作目の「ミラクルニキ」は世界的大ヒットを記録し,4作目の「シャイニングニキ」は3Dグラフィックスが採用されるなど,進化を続けながらファンを獲得し続けています。
【主人公 ニキ】
ピンクの髪がトレードマークの女の子。本作ではプロムパーティーのドレスを探して,昔住んでいた家の屋根裏部屋を訪れます。そこで,クローゼットの中の不思議なドレスを見つけてしまい……(なお,本稿の写真では,コーデによってピンク髪でないこともあります)。
【相棒 モモ】
ニキにツッコミを入れたり,励ましてくれたりするよき相棒。猫のような見た目とすっぽりかぶった頭巾が特徴で,焼肉とお金が好き。
一見さんでも大丈夫!
ドキドキの冒険の始まり
「インフィニティニキ」の物語はニキと,相棒の モモが,屋根裏部屋にあった深紅のドレスを見つけるところから始まります。そのドレスに触れたニキたちは,別の世界 マーベル大陸に飛ばされてしまい,そこで「ミラクルセットコーデ」を探すことになるのですが,もうプロローグだけでも気になる見どころが満載です!
真っ先に挙げたいのが,ニキとモモがしゃべって動いていること。モモの質感もフワフワですごくリアルなんですよ! 前作の「シャイニングニキ」では着せ替えは3Dなのですが,ストーリーはおもにイラストが用いられていたので,今作のフル3Dに「おおっ」と盛り上がってしまいました。
そして深紅のドレスをいつの間にか身にまとってしまう演出がすごかった……。意志を持ったかのように動くドレスに手を引かれ,ダンスをするニキ。踊りながら髪が,靴が,あれよあれよと変わっていくシーンにゾクゾクしてしまいました。
そしてストーリーの核になりそうな,エナという神様との出会いも見逃せません。ニキは,彼女から無限の力を与えるという「インフィニティーハート」を授けられ,すべての「ミラクルセットコーデ」を再現することを託されます。
そうしてマーベル大陸での旅が始まるわけですが,ここまでで「ニキ」シリーズの予備知識はほぼ必要なく(モモがしゃべる猫っぽいキャラクターなのは納得していただいて),未経験の人でもすんなり入れる展開だと感じました。
一方,「ニキ」ファンの人は,異世界 マーベル大陸に導かれるなどシリーズでおなじみの部分や,モモの相変わらずな様子にニヤリとするのではと思います。
2段ジャンプや戦闘もあるガチのアクション
先ほどの女神エナに出会う前に基本操作のチュートリアルがあったのですが,噂には聞いていたけれど本格的なアクションで驚きました。崖を2段ジャンプ&滑空で渡るとか,遠距離攻撃で敵を浄化したりとか……。応用として,ジャンプからのストンプ攻撃で敵を一掃できたりも。世間のアドベンチャーゲームに引けを取らないアクションに,開発チームの本気を垣間見た気がします。
でも,そこに「ニキ」らしいエッセンスが加えられているのがミソですね。本作でのニキはコーデの力を借りることで,さまざまなスキルを使えるわけですが,その表現が見事でした。
例えば2段ジャンプしたときに,滑空スキルを持つコーデに一瞬にして変わるんです。その変身する様がすごく華やかでキレイなのに,操作にはなんの引っかかりもないのがスゴイ。
ちなみに,今回はスマホ版とPC版の両方でプレイしてみました。スマホ版は横持ち画面で,バーチャルスティックによる移動,画面上のアイコンをタップでアクションといった形。スマホのアクションゲームに慣れている人なら,ボタンの位置さえ感覚をつかめばイケると思います。手が大きい人は,タブレットだとよりやりやすいかもしれません。
PC版はキーボードのWASDキーで上下左右の移動,マウスで視点移動,各種メニューは該当キーで直接開けるという,PCゲームでは一般的な操作タイプですね。筆者はトラックボールを使っていたのですが,視点操作もスムーズにできていました。
ただ,普段はコントローラ派かつ,今回はコントローラ接続ができなかったので,足場を飛び移るエリアやボス戦などの,繊細な動きが必要になる場面ではスマホ版に切り替えてプレイすることもありました。
「インフィニティニキ」は,PC / PS5 / iOS / Androidのマルチプラットフォームで展開されるので,好きな操作タイプやプレイの手軽さ,画面の解像度など,自分が重視したいものでハードを選ぶのもいいかもしれませんね。
人々との出会いで広がる世界
さて,ニキたちは召喚(?)された遺跡から出ようと,出口を探します。そこへ,「花願町」のスタイリスト協会の責任者 ダダが現れて,スマートアシスタント(平たく言うとスマホ)の「ビアリー」をくれるなど,ニキの世話を焼いてくれます。
彼女いわく,この世界では「奇想力」を使って服を着替えたり,デザイン図を作れたりする人は“スタイリスト”と呼ばれているそう。同様の能力を持つニキもスタイリストとして協会からサポートを受けられるとのことで,まずは花願町に向かうことに……。
マーベル大陸で初めて訪れる町 花願町は,のどかな雰囲気で人々も穏やかな印象を受けます。スタイリスト協会のほか,ブティック,アクセサリーや素材の屋台が並び,ここを拠点として旅することになりそうです。また,レストランやバーにも入れますが,本作のシステムとして食事は必要ないようです。
この花願町には,シンボルの大樹の下で紙に願い事を書いたり,それを入れた瓶を吊るしたりする風習があるようです(七夕の短冊みたいな感じでしょうか……)。先のストーリーでもたびたびキーワードのように登場することから,本作の物語のテーマも“願い”なのかもしれません。
なお,メインストーリーは章仕立てになっており,クエストを達成することで進んでいきます。そのほかにも,人々を手助けするサブクエストや,世界をもっと知るためのワールドクエストがあります。ゲーム中の時間帯が指定されているクエストもありますが,日にちの概念はないので,クエストに期限もないようです。
序盤のメインストーリーでは,花願町で起きている原因不明の昏睡事件を調べていくことになります。ハプニングをきっかけに友達になったノノイと一緒に,怪しい人物を追っていきますが……?
クエストを進めるほどに,交友関係が広がっていくのも楽しみの1つになっていきました。サブキャラクターといえどもグラフィックスは細やかだし,身に着けている服も「かわいい! これと同じ衣装もいつか着られるようにならないかな?」と思うほど。
コーデの力で素材集め&ダンジョン踏破!
クエストの進行にも関わってくるのが,先述した「スキルコーデ」です。スキルコーデは身にまとうと何らかの能力を使えるようになるものを指し,滑空や攻撃のほかにも,衣装を作る素材の採取や,ダンジョンの謎解きに役立つスキルを持つものがあります。ここでは,序盤に手に入るスキルコーデをご紹介します。
【ブラッシングコーデ/ふわもこに溺れる】
動物をお手入れするためのコーデ。ブラッシングの際に抜けた毛は,羊毛のように服の素材になります。警戒心が強く,すぐ逃げられてしまう動物にはそーっと近づく必要があります。「何でもないよ〜。大丈夫だよ〜」といった素振りで接近し,ガッとおもむろにお手入れする瞬間がたまりません。
【虫取りコーデ(キャッチングコーデ)/陽だまりの午後】
虫取りができるようになるコーデ。網をかまえて近づき,網が光ったらキャッチのチャンス。蝶やミツバチ,バッタやフンコロガシなどタイプは多種多様ですが,造形はカワイイので虫が苦手な人もご安心を。虫もアクセサリーなどの素材になります。
【釣りコーデ(フィッシングコーデ)/待ち魚来たる】
釣り人になれるコーデ。魚影の近くに浮きを投げ,ヒットしたら竿を左右に引きつつ,巻き上げます。釣った魚は重量も記録されるので,大物が釣れて記録を更新したときには嬉しくなってしまいます。コーデの素材の中には魚の重量が求められるものもあります。
【リペアリングコーデ/器を満たす伝導】
機械を修理できるコーデ。ダンジョンなどでは,配電盤が壊れて道が閉ざされていることがありますが,このコーデならちょちょいのチョイ。パズルのパネルを回転させ,電流の向きを整えれば修理完了です。ちなみに個人的に「なんてオシャレな作業服なんだろう」と感心した,お気に入りのコーデです。
なお,スキルコーデは少し特殊で,スキルツリーのような画面(インフィニティーハート)で,デザイン図の獲得や,強化が行えるのも特徴です。
また,これらのスキルコーデはショートカットに登録することで,ホイールメニューからすぐに切り替えられます。
PC版の操作(デフォルト配置)だと,Tabキー長押しでホイールメニューを開き,スキルコーデを選んで切り替えます。選択中のスキルは,右クリック長押しで使用します。
日常的によく使うジャンプ(滑空)はスペースキー,攻撃は左クリックに割り当てられているので,スキルの操作と混同することもなくスムーズに遊べました。
コーデの可能性はインフィニティ!
スキルコーデのほかにも,通常のセットコーデ,単体の衣装も豊富にあります。これらを自由にコーディネートするのも「ニキ」シリーズの醍醐味ですね。コーデ画面では,衣装がカテゴリに分類されていて選びやすいし,ソート機能もバッチリ搭載。
衣装はおもに,デザイン図から製作したり, 「共鳴」と呼ばれるガチャを引いたり,ゲーム内のお店で購入したりすることで入手できます。ここでは,それぞれのポイントをまとめました。
【デザイン図で制作】
デザイン図メニューで,クエスト報酬などで獲得したデザイン図を選ぶと,製作に必要な素材が表示されます。これらを揃えて「製作」ボタンを押せば,衣装が完成! セットコーデの場合は,各パーツを一括で選んでまとめて製作することも可能です。
素材が足りない場合は,「素材サーチ」機能を使って,マップに入手可能なエリアを表示させることもできます。(これがすごく便利でした!)
【共鳴で手に入れる】
「共鳴」では通常ガチャのほかに,限定コーデが含まれるガチャも開催されていました。各衣装にはレアリティがあり,最高のレア度5のコーデには,専用のポーズ(アクション)も備わっています。
ちなみに被ってしまった衣装は,ゲーム内通貨の「共鳴」に変換され,「モール」にて各種アイテムと交換できるようになっています。限定ガチャに関連したメイクやモモの衣装など,共鳴でのみ得られるアイテムもありました。
これら共鳴は,ダイヤ交換などで得られる専用の「水晶」で回せますが,それとは別に,花願町にはゲーム内通貨の「プーリン」で回せるガチャもありました。プーリンはいわゆるコインやゴールドのような,街でも流通しているお金ですね。
【お店で購入する】
花願町には老舗ブティック マルコスがあり,そこではヘアスタイルからアクセサリー,カワイイ系からセクシー系まで,さまざまな単体衣装が売られています。おのずと「あ,これ使えそう」「あの衣装と合うかも」と,どんどんカートに入れてしまい,プーリンが足りなくなることも……。
ゲーム序盤だからかもしれませんが,1点1点がそれなりのお値段に感じられました。でも,思いっきりお買い物をしている感覚があって「楽しい〜〜!」と盛り上がってしまいました。
そして,こちらのマルコスの店頭にはすてきなドレスが飾られているのですが,同店の逸品ゆえに,店の品を全種類買った人しか購入できないのだそう。そう言われちゃうと,燃えますね……!
●セットコーデの進化でイロチを♪
セットコーデは「衣装進化」させることで,色違いバージョンを獲得できます。進化させるには,指定アイテムに加え,そのセットコーデをもう1セットぶん製作する必要があるので簡単にとはいきませんが,進化バージョンはそれでも欲しくなってしまう魅力がありました。
シームレスなコーデアピール,勃発!
本作でも「ニキ」シリーズならではの「コーデアピール」,つまりファッションによるバトルが盛り込まれています。対戦相手はマーベル大陸のあちこちにいるのですが,対決はステージだとかの特殊空間ではなく,その場で行われるんですね。アピール中の背景もそこから見える景色そのままなので,すごいライブ感があります。
この世界ではコーデアピールは普通のことなのか,それとも「場所なんて関係ねぇ,オレのコーデを見ろ!」というファッション野郎たちの情熱ゆえなのか……。ニキも,そこが街中だろうが荒野だろうがまったくひるまずコーデを披露していて,やっぱりこの子はハートが強いなあ,なんて思いました。
コーデアピールはテーマに沿った内容かどうか,各衣装のスコアの合算で勝負する,シリーズではおなじみのルールで行われます。ソート機能のおかげでテーマにマッチした衣装を選びやすく,サクッとコーデが決まるのですが,自分の手持ち衣装によってはスコアが及ばないことも……。衣装の獲得だけでなく,衣装レベルを上げてのスコアアップも大事な要素になっているようです。
圧倒的ボリューム!
映えスポットだらけのマーベル大陸探索へ
お気に入りのコーデが完成したなら,写真を撮りたくなるのは人の性。マーベル大陸は,そんな思いをガッチリ受け止めてくれる,美しい景色が広がっています。もう,この世界すべてがフォトスポットと言っても過言ではないと思います。コーデに合う場所をロケハンするのも楽しいし,逆に素敵な場所を見つけたら,そこに合わせてコーデを考えてみたり……。
フォトモードもかなりこだわれる本格仕様なうえに,使い勝手がよかったです。クエスト報酬などでカメラ機能をレベルアップさせれば,ニキの新たなポーズやフィルターが手に入るというのもモチベーションになりますね。
ちなみに,筆者がロケハンに使っていたのが「バルーンブーケ」という,気球に乗るようなアトラクションです。高所から見ることで「遠くの建物がゴスな雰囲気だぞ……」「花畑がある! メルヘン〜」などと発見があり,コーデの創作意欲にもつながっていきました。同時に,美しい景色を見ながらの空中散歩は,ちょっとした癒しにもなっていました。
「バルーンブーケ」のようなお楽しみ要素,ミニゲームは各地に散りばめられているので,寄り道ばかりでなかなかクエストが進まないなんてこともありました。ミニゲームもステージによってはなかなか手強かったですね。
また,マーベル大陸は予想以上に広大でしたが,本作にはレンタサイクルや,ワープ(ファストトラベル)など快適に移動できる機能も用意されていました。
自転車は各地の「くるくるサイクル」で借りられ,返却不要&万一のときは自動回収してくれるシステムになっていました。今回,PCのキーボード操作だと若干乗りづらく感じたのですが,それでもシャーッと漕ぐスピード感や,ジャンプの爽快さはクセになるものがありました。しかも,自転車に乗りながら素材の採取ができるのもよかったですね。
ワープは大陸各地にある「転移の碑石」の場所に飛べるもので,起動済みの碑石であれば,マップ上のどこからでも転移できるのが便利でした。ハードによるかもしれませんが,PC版ではほぼ待ち時間なくワープできていたと思います。
ちなみに,この碑石は不思議な空間につながっているようで,ニキはそこから5つの「幻境チャレンジ」なる試練に挑めます。幻境では素材を別のものに変換できるほか,ジャンプを駆使するステージや,ボスバトルなどをプレイできます。報酬として,コーデの強化に欠かせない素材が手に入ったりとメリットは大きいのですが,メインクエストのステージやバトルと比べ,ややハードになっていました。
筆者の感覚からすると,高難度ゲームや死にゲーと呼ばれる作品ほどシビアではないけれど,敵の攻撃パターンや回避方法を知り,集中してプレイする必要があるといった印象です。
とはいえ,負けてしまっても特にペナルティはないし,ボス戦の最初からすぐにリトライできるので,遊びやすさの面でのフォローはしっかりとなされていると思いました。また,メインクエストとは直接関係ない部分なので,「もう少しゲームに慣れたら,また挑戦しよう」と一旦置いておくこともできるかなと思います。
同じく歯応えのある部分としては,フィールドやダンジョンの探索も挙げられますね。マーベル大陸には,クエストの進行や,デザイン図獲得に必要な「奇想の星」というアイテムが点在しているのですが,なかには「どうやって行くんだろう?」と考えさせられる場所にあるものも。
ですが,よく観察すると「あんなところにプーリンがあるな」と,道筋のヒントがさりげなく示されていたりします。そういった発見もまた,オープンワールドらしい楽しみだなと思いました。
今回のCBTの前に,編集部から「インフィニティニキ,ガチだよ」と聞かされていましたが,実際にプレイしてみて,想像以上に本気で作られていることを目の当たりにしました。
筆者の勝手な妄想ですが,「着せ替えゲームのシリーズだから」とヘンな加減をせず,オープンワールドゲームとしておもしろい作品にしようという気概を持って作られているんじゃないか,と思います。くり返しになってしまいますが,そのうえでスキルなどの演出を「ニキ」らしい,美しさやかわいらしさを感じるものに仕立てているのがニクいですよね。
もしかすると,ガチだと聞いてプレイに不安を感じる人もいらっしゃるかと思うのですが,本作はプレイヤーを丁寧に誘導してくれるので,オープンワールドゲームが初めてでも,案外すんなり馴染むのではないかと思っています。また,コーデの楽しさもしっかり味わえるので,「ニキ」シリーズを未体験の人もサービス開始の暁にはぜひ本作に触れてみては。
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