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[TGS2023]僕らは馬主なんです。ブロックチェーン競馬ゲーム「METAHORSE」の公式ブースとコミュニティブースをレポート
スタッフらしき人に声をかけ,ゲームの紹介をお願いしたところ,返答は「僕らは馬主なんです」。ここは公式ブースではなく,ブロックチェーンゲーム「METAHORSE」(メタホース)のコミュニティである「MMP Guild」のブースだという。
近くにある公式ブースを先に取材したほうがいいと勧めてもらい行ってみると,METAHORSEを展開するバイビットの代表である岩間達也氏に話を聞くことができた。社名から大手暗号資産取引所のBybitを連想してしまうが,たまたま名前が被っただけで無関係とのこと。
METAHORSEはNFTの馬を購入,育成し,レースで競うタイトル。2022年11月にサービスを開始している。日本向けには日本の法律に則った形で展開されており,ベッティング機能は含まれないという。eスポーツで賞金獲得を目指すようなイメージで楽しんでほしいと,岩間氏は語っていた。
最近のブロックチェーンゲームは,PolygonやOasysを採用するタイトルが多いが,METAHORSEは自社チェーンのADIL Chain上で展開され,独自の基軸通貨ADILを使用する。
その理由には,自社で開発できる技術があるなら他社のサービスに乗っかるのはリスクしかないことが挙げられた。これとは別件になるが,ゲームエンジン「Unity」のランタイム料金が波紋を呼んだことも記憶に新しく,考えさせられる一言だった。
また,ブース内には,ホーゲットが2024年以降にリリースを予定しているブロックチェーンゲーム「僕らのサーガ」の姿もあった。
本作は,2017年にサービスを終了した「僕らのサーガ〜封印の魔石〜」をベースとした作品。1クールあたり数か月という長期にわたって遊ぶ戦略シミュレーションゲームで,前作は1クールで満足し,辞めてしまうプレイヤーが多かったそうだ。今回はNFTと組み合わせることで,継続して遊んでもらえるのではないかと,ホーゲットの担当者は語っていた。
なお,僕らのサーガは先述したADIL Chainを採用する外部タイトルという位置づけで,METAHORSEとのコラボレーションも予定されているとのこと。
METAHORSEについて理解が進んだので,最初に訪れたMMP Guildのブースで,あらためて話を聞くことに。とはいえ,Web3のコミュニティにはDAO(分散型自律組織)思想があり,特定の代表者はいないそうだ。
メンバーになる方法は,Discordサーバーに参加して,メンバーとしての意識を持つことだと,親切なメンバーの1人は教えてくれた。
では,今回のブースにいるメンバー同士は初対面だったりするのかと聞いてみたところ,そういう人も来るかもしれないが,顔見知りのメンバーが多いという回答。バイビットはNFT競走馬育成ゲーム「Crypto Stakes」を2021年にリリースしており,その頃からの付き合いもあるそうだ。
Web3コミュニティの活動は,外部からはなかなか見えづらい。いろいろと勉強になった取材だった。
「METAHORSE」公式サイト
4Gamer「東京ゲームショウ2023」掲載記事一覧
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(C)2022 HEAD2HEAD Sdn. Bhd.
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