プレイレポート
MIXIのPC向け非対称型対戦ゲーム「Asym Altered Axis」を紹介。日本から参加可能なαテストが10月19日からスタート
「Asym Altered Axis」Steamページ
侵入者を見つけ出し倒すRTS vs. 目標を奪取し脱出するステルスアクション
本作のゲームプレイの軸となるのは,マップ上に配置された「Nexus」と呼ばれる資源をめぐる攻防だ。防衛側である「Protector」は,あらかじめ建物やトラップを配置してステージを作成。プレイ中はステージを上空から見下ろす“神の視点”から,潜入してきた「Infiltrator」をサーチライトを使って見つけ出したり,アイテムやガード(NPC)を召喚して彼らの行動を妨害したり,直接攻撃したりしながら,Nexusを死守することになる。プレイ中,InfiltratorがNexusを奪取するまでが「潜入フェーズ」,奪取後は「脱出フェーズ」となるが,Protectorのやることは基本的に変わらない。
一方Infiltratorは,潜入フェーズにおいてはProtectorが配置したトラップをかいくぐり,ガードに見つからないよう物陰に潜み,Nexusの奪取を目指す。Infiltratorはダッシュする,ジャンプするといった速く大きい行動を取ると身体の各所が光り,そのトレイル(軌跡)がしばらく残るため,闇雲に動き回っているとProtectorやガードに見つかりやすくなるというリスクを負う。
InfiltratorがProtectorのサーチライトに照らし出されると,アラートレベルが上がって周囲が少し明るくなり,Infiltratorの名前なども分かるようになっていく。さらにアラートレベル3では罠が一斉に発動,レベル4ではミニマップにInfiltratorの位置が表示されるなど,レベルが上がると段階的にProtectorが有利な状況に変化していく。
なお,Infiltratorは各自が3つのライフを持ち,攻撃を受けるなどして体力がゼロになると1つずつ減っていく。ライフがゼロになると,ゲームに復帰することができなくなる。
InfiltratorがNexusの奪取に成功し,脱出フェーズに移行すると同時にアラートレベルが強制的にMaxのレベル5になり,制限時間が表示される。Infiltratorは,この制限時間内にステージ上のポータルから脱出しなければならないが,Protectorからはほぼ丸見えなので,執拗な攻撃を受けることになる。ただ,Protectorを直接攻撃する手段もあり,成功すれば一定時間行動不能に陥らせる。Infiltrator同士が協力して,味方が脱出するまでの時間を稼ぐことも可能だ。
ステージにはNexusが2本設置してあり,Infiltratorが1本でも奪取に成功すれば脱出フェーズに移行する。派手に逃げ回るInfiltratorの脱出を阻止しようと,Protectorが躍起になっている裏をかいて,もう1人のInfiltratorが2本めを奪取してもいい。
本作の対戦には明確な勝利と敗北はなく,プレイヤーごとの結果に応じた評価が与えられる。たとえばInfiltratorがNexusを1本奪取して,5名中3名が脱出に成功したとする。この場合,Protectorは脱出阻止報酬を逃すが,Infiltrator2名を倒しきった,もしくは脱出を阻止した分の報酬は獲得できる。またInfiltratorは,ステージ上に点在する資源「Cell」の獲得量も報酬の対象となる,といった具合だ。
操作はキーボード&マウス,またはゲームパッドに対応している。筆者はゲームパッドを使ったのだが,Infiltratorの場合,デフォルトのキーアサインは昨今のオーソドックスなアクションゲームとほぼ同じものを採用している。
また,Infiltratorは銃器を使ってガードやProtectorを攻撃するシーンもあるが,基本的にはステルス主体のアクションなので,エイミングがそれほどうまくなくとも大きな問題にはならない。
潜入と脱出では異なる緊張感を味わえるInfiltrator,対するは“神”になれるProtector
潜入フェーズ時のInfiltratorは,トレイルができるだけ目立たないよう,草むらでしゃがんだり,建物の影に隠れたりしながらNexusを目指して進むことになる。その過程にはガードの背後を走り抜けてスライディングで物陰に滑り込んだり,ジャンプで段差を乗り越えたりといったリスクのある行動を取らなければならないケースもあり,なかなかにスリリングだ。
慎重に行動しているつもりなのにもかかわらず,仕掛けてあるトラップに引っかかって空中に打ち上げられたり,Protectorに見つかってアラートレベルが上がったりする。そのときの“してやられた”感は強く,かなり悔しい。
そしてNexusを奪取し,脱出フェーズに入るとゲームは一変。画面内はそれまでと違って明るくなり,Protectorとガードが追いかけてくるので,Infiltratorは慎重な行動どころか,ポータルを目指して全速力で走り抜けることになる。必然的にトレイルは表示されっぱなしになり,視覚的なスピード感も高まっていく。
勝負のクラマックスは脱出を巡るポータルでの攻防になる。ポータルはステージ上に5つあり,Infiltratorはいずれかのポータルを開き,脱出しなければならない。上空にはもちろんProtectorが待ち構えており,容易には脱出できない。仲間と連携し,Protectorの気をそらしつつ脱出を目指すのが成功の近道だ。
一方のProtectorの場合,最初は何をすればいいのか分からないという,非対称対戦ゲームのいわゆる“キラー”を初めてプレイするときにありがちな状況に陥った。潜入フェーズは見下ろしているステージ全体が暗く,アテンドしてくれたスタッフから「そこの光ってるとこ,敵がいますよ」とアドバイスをもらっても,認識が追いつかない始末である。
しかし,ステージ上に配置されたガードが優秀で,Infiltratorを倒した旨のメッセージが次々に表示されていく。なるほど,今回のプレイではあらかじめ用意されたものを使ったが,Protectorの駆け引きはステージ作成の段階から始まっているのだなと得心した次第だ。
アラートレベルが上がって画面が多少明るくなると,Infiltratorの位置もけっこう把握しやすくなる。そうなると上空から魔法を使って攻撃したり,直接手で叩き潰したりとやりたい放題……と言うほどにはうまく操作できなかったが,それでも眼下に小さく見えるInfiltratorを追い詰めていくのは,逃げ惑う害虫を退治しているようでなかなかに楽しい。それだけに,Infiltratorの反撃を受けてダウンさせられたときには,「地を這う矮小な存在ごときが……」といった怒りを含む悔しさを感じることになる。
1プレイの時間は約10分。上記のとおり,Infiltrator側はオーソドックスかつステルス要素のあるアクションゲームに慣れていれば,比較的スムーズにプレイできるはず。またProtector側も,スクリーンショットや動画で受ける印象よりかなり直感的に操作できる。
またゲームサイクルの設計上,InfiltratorとProtectorの双方をプレイする必要はないので,苦手なジャンルをわざわざプレイしなくても大丈夫だ。
今回のαテストは主に北米のテスターを対象としているが,日本からも参加可能だ。ただし使用言語は英語のみ。また北米に設置したサーバーを使用するため,プレイ中に遅延が発生したり,時間帯や参加人数によってはマッチングに時間を要したりする可能性があるとのこと。本作に興味を持った人は,Steamページから,ぜひチェックしてみてほしい。
「Asym Altered Axis」Steamページ
- 関連タイトル:
Asym Altered Axis
- この記事のURL: