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[TGS2022]メタバース「Cluster」発表会レポート。作ったコンテンツを販売できる“ワールドクラフトストア”と“メタバース黒ひげ危機一髪”が発表に
「Cluster」公式サイト
発表会ではクラスターの代表取締役CEOである加藤直人氏が登壇し,「Cluster」について説明した。
「Cluster」は,スマートフォンやPCなどでアクセスできるメタバースプラットフォームだ。仮想空間内でコンテンツを作ったり,誰かが作ったコンテンツで遊んだり,企業とコラボしたバーチャルイベントに参加したりできる。氏はバーチャルイベントの開催実績において「Cluster」は世界一だと説明し,これまでに「バーチャル渋谷」や「ポケモンバーチャルフェスト」など数多くのイベントを開催してきたと強調した。
「Cluster」の特徴は,誰でも自分好みにワールドが作れる「ワールドクラフト」という仕組みを実装していることだ。これにより,コンテンツの制作から消費までをプレイヤーが担うことができる。
そして今回,そうしたプレイヤーが作ったワールドを販売できる「ワールドクラフトストア」が追加となる。加藤氏はこの機能について「メタバースが当たり前になるための最後のピースである経済活動への第一歩」と語っていた。
新機能「ワールドクラフトストア」は本日正式ローンチされ,自分で作ったアイテムを売ったり,あるいは人が作ったアイテムを購入したりできるようになるとのこと。ワールド制作に使うアセットなども売ることができ,いくつかをまとめて売る「パッケージ販売」のほか,単体での販売も可能とのことである。
またワールドクラフトストアでは,コラボ展開も予定されている。第1弾となるバスケットボールチーム「CHIBA JETS」,そしてアパレルブランド「WIND AND SEA」とのコラボは本日開始とのことだった。また9月15日から12月18日までの期間限定で「ソードアート・オンライン」とのコラボも予定されている。
発表会の後半では,タカラトミー Moonshot事業部部長の山崎正彦氏が登壇し,「Cluster」に追加される新ワールド「メタバース 黒ひげ危機一髪」の紹介が行われた。このコラボは“おもちゃ”に代表される「フィジカルな製品」と,“メタバース”の「デジタル世界」を融合させた「新たなアソビ体験」を提供する狙いがあるとのこと。
とはいえ遊ぶルールの基本はおもちゃの「黒ひげ危機一髪」と違いはない。複数人で権を順番にさしていき,黒ひげを飛ばしたら負け,というシンプルなものだ。ただデジタル化したことで,現実ではできない遊び方も用意されている。それが「指令! 黒ひげ危機一髪」と「脱出! 黒ひげ危機一髪」なのだそうだ。
「指令! 黒ひげ危機一髪」は,ワールド内に隠された剣をプレイヤー同士で協力しながら見つけ出し,タルに刺していくという遊び方。すべて探し出して刺すことができればクリアとなる。
もう一つの「脱出! 黒ひげ危機一髪」は,超巨大なタルの中に入る人と,外で剣を刺すプレイヤーに分かれて遊ぶルールとなっている。中にいる人は外にいる人に指示を出して剣を刺してもらい,それを足場にしてタルからの脱出を目指す。
山崎氏は今回のコラボについて,「おもちゃというのは現実に存在するもので,近くの人と楽しむものだったが,メタバースによって遠くにいる人とも楽しめるようになった」とコメント。また加藤氏も,「デジタル世界で黒ひげ危機一髪の楽しさや気持ちよさをどうやって再現するのか,その根源を探って作る必要があり,チャレンジングな取り組みだった」と語っていた。また両者共,コラボは今後も継続していきたいとのことだったので,さらなるタカラトミーのおもちゃをテーマにしたワールドの登場にも期待したいところだ。
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